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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第八章 ミクロな世界の侵略

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475/550

326 D4C

怒涛の11/14連投


「掌握率的には?」


「八割。第二フェーズまでのダンジョンシステムは獄閻魔法で弄れたけど、第三フェーズの上のボスはここから空間的に断絶してる。あればっかりは正面から叩き潰す必要があると思う。」


何も今回は無策で死神に凸るわけじゃない。


あっちがシステムの力を使って強くなるなら、こっちもシステムの力を使って弱くさせるだけだ。


この世界の建造物やエネルギーシステム、輪廻システムは基本的に獄閻魔法によって支えられている。


つまり、エネルギーシステムと輪廻システムの塊であるダンジョンは、問答無用に獄閻魔法で掌握ができる。


ランク5ダンジョン、それも管理者がいるようなダンジョンはそうされないようにSPを使ったりするんだけど、ここはまだできて数時間も経ってない。


死神は自身の周囲を守ることで精一杯だったようだ。


既に北部高原ダンジョンのほとんどは妃奈の手の中に堕ちた。


直接攻撃はできずとも、これ以上エネルギーを死神に与えないようにすることはできる。


「接続解除した。」


「ナイス。」


妃奈がボスとの接続を解除すると同時に周囲の壁が急速に老朽化する。


純白の壁にヒビが広がり中から大量の目の紋章が描かれた壁画が現れた。


壁画の線が白い光で埋まっていき、そして壁が変質した。


壁が盛り上がるように歪み、魔物が生まれてくる。


エネルギーを消費する存在と接続が切られたことによって、エネミーに魔力を分散されたのだった。


ポップした魔物は多種多様。


人型もいればモンスター型も、異形型に昆虫型もいる。


だけど、そいつらは共通して特徴的な“目”を有していた。


人型の顔面には数えるのも億劫になるほどの眼球が埋め込まれ、モンスター型は狼のような体に、背中に這った鶏冠から目が生えていた。

異形型は眼球から触手が生えたような姿で、昆虫型はもはやただの目に節足が生えていた。


なんというか、総じてキモい。


私が58層あたりで集めた洗脳ズも大概顔面偏差値下下下の下だったけど、こっちが主張してるのは顔面というか眼球だからね。


キモさで言ったらこっちが勝つ。


{「獄地魔法」の発動を確認しました。}


そんな眼球ズ達は突如として壁から出現した大理石の針に残らず串刺しにされた。


三者三様の悲鳴が轟き、血と臓物がぶち撒けられる。


リトル五号達と違い、その体に決められた魔力はしばらく宿主の姿を現世に引き止める。


血生臭い匂いがあたりに立ち込めた。


{「獄地魔法」の発動を確認しました。}


発動通知が届いたかと思ったら、倒れ伏した魔物達はみんな地面に開いた大口に吸い込まれていった。


静寂に包まれる回廊。


かと思いきやまたも魔物が壁から発生する。


そいつらはまた串刺しにされ、大口に放り込まれた。


ずっとステータスボードをいじってた妃奈がコーラを飲みながら寄ってくる。


「ループはできた。収支はプラスだけど直ちに問題があるわけじゃない。」


「おっけー。ほんじゃ始めちゃいましょか。」


「ういす。」


妃奈からコーラを受け取り、ゴーサインを出す。


妃奈が空に手を招く。


奥の方からフラフラとやってきたデュラハンのような魔物の肩に手を置き、それを払った。


デュラハンもどきは私の横を弾丸のような速度で吹き飛び、壁に激突して爆散した。


チェストプレートが割れた中に干からびた人間のような容がチラ見している。


デュラハンもどきの肉体から白色の光が放たれ、同時に空に魔法陣が展開される。


その赤色の転移魔法陣に充填された魔力が光った。


魔法陣が回転し、一際魔力が膨張する。


次の瞬間、赤光が部屋中を満たした。

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