表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第八章 ミクロな世界の侵略

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

460/550

316 他次元干渉


「gaaaaaaaaa!!!!!」


針山に突き刺さった侵略者が獄炎に焼かれながら絶叫する。


土の槍は体内に残ったところからさらに枝分かれ状に棘を分散させ、全身を固定化させる。


熱は持続的に防御分のエネルギーを消費させ、自切からの復活までのエネルギーを削り取る。


ある程度までエネルギーを扱えるようになっちゃうと、首とか脳とか思考ができる部分さえ残ってればそこを自切して肉体を再生させるなんて芸当が罷り通っちゃうから、このくらい徹底しないと拘束なんてできないのよねー。


ジタバタ暴れるのみの侵略者に対して鑑定を行使する。



{極カナヘビ Lv.1


HP 52,788/926,488

MP 1,976/2,961

SP 68,592/899,614


平均攻撃力: 651,473

平均瞬発力: 999,999

平均防御能力: 102,654

平均魔法攻撃能力: 1,926


称号:(超カナヘビ(new))(人間の殺戮者(new))(進化(new))(山の怪(new))(韋駄天(new))(天使の殺戮者(new))


スキル : 「韋駄天Lv.10(new)」「思考超加速 Lv.10」「超速演算 Lv.10(new)」「物理超攻撃Lv.10(new)」「物理攻撃超無効Lv.9(new)」「状態異常耐性Lv.10(new)」「痛覚無効Lv.10(new)」「HP超自動回復Lv.10(new)」「SP超消費緩和Lv.10(new)」「集中Lv.10(new)」「予知Lv.10(new)」


特典スキル:


経験値: 7,926,279,916


特記事項:熱傷}



いやネーミングセンスよ。


一般生物の命名は多くの観測者が認知してる名前になるようになってるんだけど、その先の進化に関してはほぼ自動生成になるからなー。


スキルの命名もそうだけど大とか超とか付きがち。


で、結果として完成したのが、この「極カナヘビ」とかいう終わった名前と。


見た目のイカつさに対して名前の適当感がなんかシュールだ。


んで、そう。


この侵略者、元い元神、元い極カナヘビ君は、名前の通りカナヘビに転生させられた個体のようだ。


こいつが元々どの辺りを管轄してた神かは知らないんだけど、よくカナヘビにまで堕とされてここまで這い上がって来れたもんだわ。


魔物とかならまだしも、一般生物だしね。


まぁその分一回の経験値獲得の実入も良かったんだろうけど。


まぁそんなこと言ったら私だって一回細菌になってるしな。


今現状この世界のトップランカーを数えると、こいつも含め、元カナヘビ、元細菌、元女子高生に元オカルト研究者、それと元スライムとかいう、一番まともなのが元女子高生なやばい現状になってるわけで。


改めてイカレてるわ。この世界。


…さてと。


「gyaaaaaaaaaaa!!!!!!」


極カナヘビが体の節々から炎を吹き出させ、更に絶叫する。


魔術よりは負荷が軽いとはいえ、そのエネルギー総量で動き回られるのは今のシステムにとって百害あって一利なし。


私が設定した基礎倫理に基づいてここに来させられた挙句こんな終幕になっちゃうのは同情するけど、まぁ神とは理不尽なものということでここは一つ。


HP自動回復は獄炎魔法のダメージを上回れない。


防御に使ってたSPももうほとんど残っていない。


既に末端から炭に変わっている。


極カナヘビのHPが2桁を割った。


瞳が灰に燻んだ。



と。



{「時空魔法Lv.10」の発動を確認しました。}



次元干渉。


風前の灯にあった極カナヘビの周囲に魔法陣が展開される。


新手。


狙いは極カナヘビか。


だけど、空間魔法は魔術妨害に弱い。


次元干渉を発動させようとする魔術回路にエネルギーを流し込んで逆流させる。


これで魔術は正常に発動しない筈。


{発動の妨害に失敗しました。}


は?


回路に接続したエネルギー路が弾かれる。


が、若干の干渉には成功した。


発動を防ぐことはできなかったものの、正常の行使には失敗したようだった。


時空魔法は空中で分散し、周囲の空間を切り取るのみだった。


{「時空魔法Lv.10」の発動を確認しました。}


相手方も失敗を悟ったのか、二度目の時空魔法が発動された。


さっきと同様に魔術妨害を試みる。


さっきの方法で発動不良にまで追い込めたのなら、更にエネルギーを増やせば良いだけ。


エネルギー路の接続先を単数から複数に変更した。


思惑通りエネルギー路の一部分は弾かれたが、その全てに対応することはできていない。


よし。


ぶっ壊す。


出力を上げて妨害を完遂させようとしたその時。


「ga!!!」


視界の9割が削れた。



視覚神経が断絶させられたのか、視界が真っ暗になる。


頭部が潰された。


思考が一気にあやふやになる。


代わりの脳はこの体についていない。


{「時空魔法Lv.10」の発動に成功しました。}


掠れゆく認識の中、鑑定の通知のみが響いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ