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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第八章 ミクロな世界の侵略

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307 ドキドキ☆ファッション♡コーディネート(血)

怒涛の29/30連投


「え、これつけたほうがいい?つけないほうがいいかな?」


魔王城第99層with私&妃奈


フロントオブドアなう。


矢鱈とでかい扉の前に立ち、私は魔王軍顔合わせにあたってのコーディネートに苦心していた。


「…その羽着脱可能だったんだ。」


「可能ぞ?取る時血出るけど。」


「それ着脱可能って言わないって…。」


私の背中に生やした翼を指先で触りつつ、疲れた声で突っ込む妃奈。


「んー、やっぱ頭にも羽とか生やしたほうがいいかな。一応女神パワーというか、威厳的な感じで光背とか輪っかとかつけちゃう?」


ゴットパワー発動!


輪っか追加!

羽×6追加!

光背追加!


後いい感じの後光照明オン!


権能に沿って私の姿が変容する。


頭の上には天使の輪が煌めき、耳上に小さな羽が生える。


さっき追加した羽に更に羽が展開され、4枚羽になった。


後光に照らされた光背がいい感じに瞬く。


これぞパーフェクトゴッドボディ!


「いらないいらないって!なんか冬場の家電量販店の電飾みたいになってるから!逆に安っぽいから!」


そんな私のパーフェクトゴッドボディに苦言を呈した妃奈は、大量についた私の装飾品を目を薄めながらブチブチ剥がしていく。


「あー。」


そこいらにどんどん放られていく私の装飾品達。


天使の輪は真っ二つに砕かれ、光背は壁に突き刺さり、羽は6枚分引きちぎられてゴミ箱にボッシュートされた。


後には燦々たる状況になった会議室ロビーと血塗れになった私、そしてげっそりした表情の妃奈だけが残った。


「そもそも私の格好これだから!Tシャツ短パンだから!女神様はなんか適当に威圧感出しときゃ問題ないから!」


地面に転がった第3の目を蹴っ飛ばし、自身の服を摘んで叫ぶ妃奈。


「えー。」


「えー、じゃ、ない!」


肩で息をしている。


うーん。


でも、やっぱ視覚的なインパクトって大事だと思うんだよねー。


なんか、いい感じのアクセントになりそうな奴ないかな。


あ。


「これどう?薔薇の冠。石田の天使スキルの女神像もこれ被ってたs


{「獄炎魔法」の発動を確認しました。}


「いらない。」


「あっはい。」





扉が矢鱈と重厚そうな音を立てて開かれる。


まず視界に入ってきたのは、巨大な円卓。


何より目を引くのは、その上に並べられた豪勢な食事。


見た感じ肉が主体だけど、フレンチ風な奴とか中華っぽい奴、飯から麺からパンまで揃っている。


そしてそれを囲う様にいくつかの高そうな椅子が並べられ、その横に様々な種類の魔物達が直立している。


「おっし!それじゃ、今から魔王城直下緊急会議を始める!」


元気にそう宣言した妃奈に呼応する様に円卓の周囲に立っていた魔物達が胸に拳をつけて声を上げた。


「「はっ!」」


すげぇ。


なんというか、まさに魔王ムーブじゃんこれ。


やるな妃奈。


「では、魔王様。こちらに。」


「ほい。」


挨拶が終わると妃奈の隣に瞬間移動してきたお馴染みシュバルト君が恭しく妃奈をエスコートする。


「天使様もこちらにどうぞ。」


「あ、はい。」


慣れた感じでエスコートされていく妃奈を見送っていると、私の元にもメイド風な感じの女の子がやってきた。


円卓の中でも一際豪華な椅子に案内された妃奈の隣、同じくらい豪華な感じの椅子に案内される。


私たちが座るのを見届けた魔物達が規律の取れた動きで一礼すると、流れる様な動作で一切音を立てず席についた。


「失礼します。」


さっきのメイドちゃんの声が後ろで聞こえる。


首に何かが回ってきたと思ったら、ナプキンがかけられていた。


「みんな席に着いたね。それじゃぁちょっと話したいことがあるんだけど…」


行儀良く座る魔物達を見渡して、妃奈が話し出す。


その隙に料理に飛びつこうとした私の羽を、妃奈が机の下で引きちぎった。


「…いいかな?」


「…。」


私は行儀良く座り直した。

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