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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第八章 ミクロな世界の侵略

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299 外なるもの

怒涛の10/30連投


ミート・イーターの概要を聞いて困惑の声を上げる妃奈。


知らん事ある?


「妃奈が作ったわけじゃないの?」


「異形型はあるんだけど、イーター形の名前を持ったやつを作った記憶はないね。魔王スキルで検索しても出てこないし。」


「マジか。」


このシミュレーション上で魔物っていう分類には2種類ある。


一つは魔王によって1から作られた存在。

これは実体はあるけど大本は魔王スキルから接続されたSPの供給で生成されるから魔王スキルで1から100まで全部設定できる。


んで、もう一つは元々いた動物が魔力に当てられて変容した奴。


北部高原あたりにもいたけど、ダンジョン外にいるやつは一般的にこっちの比重が大きい。


コイツらはシステム上魔物っていう分類にはなるんだけど、特定をしないと魔王スキルに紐付けができないものになる。


まぁ、一回紐付けしちゃえば魔王スキルで作った魔物と同じように運用可能なんだけど。


んで、この魔力に当てられて変容した魔物は無作為に種類関係なく変容するわけじゃない。


基本的に元の形質を継承した魔物になるのだ。


例を上げるとするなら、あれはダンジョンの魔物だったけど、シヴァトマインとかの犬型の魔物は大元が野犬とかで、他にもフォレストダーピーワームとかは虫とか蛇とかになる。


んで、確か異形型に変容する大元は、大体の場合人間…。


んー。


魔王城ダンジョンは基本的に第一層以外は外界とは遮断された獄地の異空間に作られてる。


本来いちいち獄地なんか使ってたら維持のコストが高すぎてすぐに崩壊するんだけど、Code.8を持ってる妃奈ならそれをほとんど踏み倒せる。


んで、外界と遮断されてるって事は、ダンジョン内に生息する魔物は妃奈が直接作り出した奴以外は存在しないはず。


そして、なのに妃奈が捕捉できない元人間と思しき異形型、ミート・イーター。


そしてそいつが持ってたCode.9…。


少なくとも元が人間ってことは、ダンジョンに入ってから一度も魔物には殺されなかったんだろう。


…うーん。


「んなんかだいぶエグめのストーリーが推察できるな…。」


「んまぁ、エンカウント時点で即殺ガメオベラにならんくてよかったわ。」


「いやまぁ、だいぶ危なかったけどね。普通に死にかけたし。例えるなら呪力ゼロ、拳のみ、勝者ありで挑むウォーデン討伐に近い。」


「勝率ゼロで草。」


「Code.保持者が私より強くなる想定なんて端からしてないから問答無用でその時のレベル関係なく来んのマジ終わってる。」


「そりゃ苗床ちゃんもレベル100になるわ。…と。マッチングしたよ。」


「おっけー。」



…。



二確二丁拳銃の強みはダメージというより射程にある気がする。


ブレ無しの3.4ライン体力52.5%削り。


レートは遅めだけど、機動力はそれを加味しても有り余るほどにある。


シンボル付近にいた奴をマーキング。


3つのマーカーが画面上に映し出される。


壁裏にセンプクしたところに飛び込み2発ずつ計4発を相手にぶち込んだ。


マーキングしたうちの残り一体は下がり気味。


ここからだと若干辛い。


と。


ドゴォンというスナイパー特有の音が鳴ったと思ったら残り一枚が爆散した。


「ナイス。」


「任せろって。」


…。


ルールはシンボルを相手陣地まで乗って運ぶもの。


妃奈が上に乗り、シンボルが動き出す。


前にセンサーを投げつつ、短射程シューターと一緒にやや中距離から敵を薙ぎ倒す。


「話は戻るけどさ。」


「うん。」


連続でスライドをすれば相手がエイムを合わせる前に二確を当てられる。


退路は無くなるけど、しょうめんのやつを倒せれば問題はない。


「女神様の受肉までの動線あんまよくわかってないんだよね。Code.3は10階層くらいにいたわけでしょ?」


「そうね。火竜がチュートリアルやってるとこ。」


ガトリング持ちを倒した後、上から降ってきた短射程シューターにやられる。


「んで、そっから2、3ヶ月で58層まで?馬鹿正直に行ったわけじゃないっしょ?時空魔法ってもう持ってたんだっけ。」


「いや、えっと、確か11層にいた奴に喰われてシステム最下層あたりまで落とされた後に58層に再転移した感じだね。」


「…んなんかまた知らん魔物出てきた。」


「…名前は…覚えてないな。なんか精神に状態異常を入れて、自身の元に寄らせた後、システム最下層のファイアウォールがいる辺りに飛ばして殺した後に死体を回収するみたいな魔物。」


「設計からなんかおかしいでしょそれ。どの進化ツリーにもそんな設定ないし、自然選択にしたって転移距離がおかしい。」


スペシャルゲージはギアの影響であまり減らない。


再度最前線に飛び、リスポーンバリアごと相手をキャノン砲で吹き飛ばした。


「んー。今更思い出してみると確かに違和感すごいな。」


リスキルを続け、結果一度も止まる事なくシンボルがゴールまで辿り着いた。


Finishのロープと共に試合が終了する。


「なんかそいつの概要とかないの?」


試合が終了するや否やコントローラーを放り出す妃奈。


一旦終了を押してマッチングを止めた。


概要ねぇ。


「あの時は正直転移先でエンカウントしたファイアウォールのインパクトの方が強すぎてあんま考えてなかったんだよなー。…あ、でも多分鑑定の方に視覚記憶は残ってるかな。」


鑑定は受肉の際にそのまま引き継いでる。


中に保存してあるやつも丸々出せる筈だ。


{「鑑定」を発動しました。}


システムメッセージ。


そして浮かび上がるウィンドウ。


全長は4〜5メートルくらいの植物系ではあるんだけど、明らかな異形種。


ツルが絡まったみたいな触手みたいなやつが輪郭をぐるぐる回って、複雑に絡み合ってる。


体の中心部には幾つもの口がパクパク動いてて、ネトネトした粘液を垂らしてる。


一見でわかる関わっちゃいけない感。


うーん。


あー。


いや、これ。


「…これ明らかに魔物じゃないじゃん。」

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