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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第一章 ミクロな世界のバクテリア
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3 シャバの空気が美味しい細菌女子大生

ふいー。

外の光が眩しいぜ。


私、脱出!

私は自由だぁぁぁぁぁぁ!


さぁて…と。

腕も自由になった事だし、適当に頬っぺたでもつねってこの愉快な夢からも脱出すっかな。

そう思って無意識に腕を動かし、目の前に腕を持ってきた時。

…は?


そこには、ウネウネと蠢く触手のような紫色に染まった自分の「腕」があった。


へ?

え、え?

は?

ん?

…ふう。

…うん。

んー。

んーー。

んんんんんんんん??


…。

体感1時間後…。


っは!

思考停止・ザ・ワールド してたぜ。

…。

チラ。


…ウゴウゴウゴウゴウゴ


ウグオガッ!

私の精神に999ダメージ!

SAN値がピンチよ!私!



フルフルフル。

頭を振ってみる。


…。

チラ。


…ウゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴ…


グギャベラッ!


私の精神に998ダメージ!

SAN値がピンチよ!私!

と言うかもはや発狂ものというか発狂したわよ!

ただ若干諦めに似た感情が出始めてるからちょっとだけダメージが下がってるのよ!


目をごしご…ッ!

目を擦ろうとした私に向けて急速に迫ってくる気色悪い触手。


その光景は、一瞬にして私の精神ステータスを打ち抜いた。


ブッ…!

うわぁああああああああ!

きっしょぉおおおおおおおおおお!

こっちくんじゃねぇええええええええええええ!!!


ハァ…ハァ…ハァ。

おおおお落ち着けぇー、私ー。

Cool な女である私はこんな事で取り乱したりしない。

例え目が覚めたら暗闇に監禁されていようと!

例え目が覚めたら腕が気色悪い触手になっていようと!

SAN値を計測したら多分ロスト扱いとかになっていようと!

おおおおおおおおお落ち着けぇー。

おおおおおおおおおおおおお落ち着けぇー!

それからの流れで餅をつきながらオチようのないこの文章にオチつけぇー!


…。


コームダウン、オーケー?


おけー。いえーすいえーす。あいむこーむ。こーむおぶこーむ。


ふぅぅぅぅーー。

深呼吸をして、心を落ち着かせ、般若な心境で南無阿弥陀を唱えながら落ち着く私。


…もう一度少しだけ目の前に蠢く触手を自分の意思で動かそうとしてみる。


うねうね…うねうね…


…うん。思い通りに動くね。

動いてしまってるね。


どうやら、これは私の腕のようだ。


…うん。


はあああああああああああああああああああああああああ!!??


納得出来るかボケェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!


…んで。

取り敢えず私の周りを見回してみた。


すると、先ず真っ先に映ったのは私の目の前でウネウネしてる触手と全く同じものがいくつもいくつも周りで蠢く様。

諦めに似た感情が私の中で吹き荒れる。

例えるなら…そうだね。タコみたいに生えてる。

まあ生えてる触手の数は十本どころじゃないんだけども。


それともう一つ。

さりげなーく、無意識でいたようで故意的にスルーしてたけど私の身体。


もう触手みたいなのが生えてる時点でお察しだけど、もう見て見ぬ振りすることすら許されない。


うん…。

これは…あれだ。

バクテリア的なアレだ。


ウネウネ蠢く無数の触手。

自分目でみても何となく分かるカプセル状の体。

私が覚えてる限りじゃ、こんな生物バクテリア以外にいない。


どうやら私は、信じたく無いけど、ぶっちゃけ夢であって欲しいけど、何の因果かバクテリアになっちゃったようだ。


…夢であれーマジで。


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