23 悪魔の契約書にサインした。
さらに三時間後…。
分体達からくる定時報告がめっきり減った。
えー。
ただいま絶賛暇中です。
さっきまでは9号とゲーム厨トークとかしりとりとかをしてたんだけど、話題の種どころか何の変化もないこの世界は少し暇をつぶすには厳しい世界のようだった。
何すっかなー。
私が一人悩んでいると、9号が言ってきた。
{自分のステータス確認でもしたらー?視覚集中させるときに大幅アップデートしたんでしょ?}
おま。
天才か?
{だろ?}
確かになんやかんやあって大量に獲得されたスキルたちのことを私はよく知らない。
まさか私のコピーの癖に少し抜けたところのある9号からこんな名案が出てくるとは。
{聞こえてるんですがそれは?}
だろうね。聞こえるように言ったから。
{…。}
では、いざ鑑定!
{ミニマムレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。特典スキル「鑑定lv.7」を起動しますか?
―yes
―no}
Yes。
{ミニマムレッサーバクテリアlv.2
HP 3
МP 8
SP 2
平均瞬発力: 93
平均攻撃能力: 197
平均魔法攻撃能力:0
平均防御能力: 53
称号: (微生物の捕食者)(ウイルスの捕食者)(バクテリアの捕食者)(抗魔)
スキル 「分裂lv.11」「毒刺lv.8」「毒刃lv.7」「毒lv.7」「洗脳lv.9」「分体操作lv.11」「自我植樹lv.11」「空気感染lv.7」「弱点可視化lv.3」「思考加速lv.2」「思考大加速lv.1」「演算処理lv.1」「高速演算lv.1」「物理攻撃耐性lv.1」「状態異常耐性lv.4」「火炎耐性lv.9」「氷無効lv.3」「重耐性lv.6」「酸耐性lv.2」「土魔法lv.1」「結界lv.2」」「物理攻撃lv.3」「触手推進lv.1」「SP消費緩和lv.2」
経験値: 905}
んー?
ちょーっと待て?
なんかおかしくないか?
思考加速やら演算処理やらは意識を失いながらも視覚集中やってるときに聞いたからわかるよ?
ただし捕食者と耐性たち。
てめーらは駄目だ。
なんで君らがそこにいるの?
君たちって確かさ、あのクマムシのスキル欄にいた子たちだよね?
そんな君たちなぜ私のスキル欄に当たり前のように鎮座している?(魔王風)
貴様らがいる場所は此処ではない、クマムシの居場所、地獄だ!(厨二風)
とまあそんな茶番は置いといて、本当にどういうことなんだろう。
バクテリアは倒した相手のスキルをコピーすることが出来る主人公チート補正系の生物だったのか?
でもそんな設定もスキルも今まで一度も聞いたことないんだけどなー。
オート君。
そこんところどうなの?
{鑑定不能}
…マジすか。
へえ。オート君でもわかんないこととかあるんだね。
ってことはもう現状このバグっぽい現象を解明する手立てはないってことですな。
でもまあそんなこと言ったらこんなゲーム廃人の底辺をさまよってるような私がバクテリアなんかに転生したところからいろいろおかしいから今更っちゃ今更だよね。
あ、でもやめてよ?
スキルとか称号とかは上げるんで魂の契約書にあなたの名前サインしときますね。みたいなことは。
ま、いいか。
よくわからんし。
とりまこれも保留かな。
ま、今まで保留になった謎たちが今後も解けるとは思えないんだけどな。
んじゃ、気を取り直して称号とかスキルとか確認していきましょーかね。




