205 再び邂逅
脳死で肉を食らう。
全身全霊を持ってして肉を食らう。
溢れ出る肉汁と血で服が汚れようとお構いなしに肉を食らう。
脳が満足感で満たされていく。
目の前に積み上がるは無数の黄金に輝く飯の塊。
食っても食っても未だ大量にそこにあり続ける無限の壺。
グルタミン酸とイノシン酸に侵されていく脳味噌を感じながら、土魔法で作ったソファにどっかりと座り、至福のひとときを過ごす。
極上の空間。
最高にベターな気分。
両手に花、いや、全身に犬肉。
はぁ…幸せ。
世界が自分中心に回っているような気分。
この空間が永遠に続けばいいと思っていた。
それが現れるまでは。
…。
前触れは全くなかった。
音も、揺れも、匂いさえも。
私には全く感じれなかった。
でも、それは突如として現れた。
目の前に。
正確には、ドーベルマンが積み上がってた、その山の下に。
{フォレストダーピーワーム Lv.7
HP 1429
MP 1529
SP 992/1729
平均瞬発力: 1368
平均攻撃能力: 3928
平均魔法攻撃能力:3271
平均防御能力: 2527
称号: (土の王(new))(哺乳類の捕食者(new))(災害(new))(強者(new))
スキル :「地中移動Lv.10(new)」「土竜Lv.6(new)」「大地魔法Lv.8(new)」「凶顎Lv.9(new)」「物理大攻撃Lv.7(new)」「物理大攻撃耐性Lv.8(new)」「HP自動回Lv.5(new)」「SP消費緩和Lv.7」「状態異常耐性Lv.7(new)」「聴覚強化Lv.9(new)」
特典スキル :
経験値: 200180
特記事項:}
フォレストダーピーワーム。
ボス戦以来、二度目の邂逅であった。
…。
…は?
私は、状況が理解できなかった。
理解できなかった。
理解できなかった。
理解できなかった。
理解できなかった。
理解できなかった。
理解…したくなかった。
しかし現実は非常。
お得意の大口を開けて飛び出てきた大蛇にドーベルマンの肉は吸い込まれていった。
頭の中で何かがプツリと切れる音がした。
{熟練度が一定に達しました。スキル「感怒Lv.3」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。スキル「感怒Lv.4」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。スキル「感怒Lv.5」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。スキル「感怒Lv.6」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。スキル「憎悪Lv.8」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。スキル「威圧Lv.1」を獲得しました。}
{熟練度が一定に達しました。ス…
頭に急速に血が昇る。
体の芯から沸き起こる怒り。
私の思念に従い、鑑定が自らスキルを発動させる。
{条件が一定に達しました。スキル「呪怨Lv.7」を発動します。}
認知の外の発動。
超希少の暴走。
私を包み込むように発せられる暗黒の魔気。
沸き起こるドス黒い何かに私は呑まれ…
…なかった。
理由はわからない。
溢れ出る激情に飲まれそうになりながらも、私の意識は確固たる自我を持って暗黒の破壊衝動の中に残っていた。
ステータスが激増していくのを感じる。
全ての力が十全以上に回復し、オーバーフローを起こす。
起こした力ごと真っ黒な感情によって飲み込まれる。
ステータスの桁がガクガク震えるのがわかる。
あたりの木々がざわめき立つ。
手をついて立ち上がった。
さっきまで座ってた土魔法のソファが粉々になって砕け散った。
地面が私の立ってる場所を残して抉れていく。
呪怨に当てられ、暴走した初級スキル達が暴れ出す。
スパークが走る。
炎が舞い散る。
氷と風が渦を巻く。
暗闇が辺りを覆う。
出てきたワームも固まっていた。
{フォレストダーピーワーム Lv.7
HP 991/1429
MP 1529
SP 992/1729
平均瞬発力: 1368
平均攻撃能力: 3928
平均魔法攻撃能力:3271
平均防御能力: 2527
称号: (土の王)(哺乳類の捕食者)(災害)(強者)(死の覚悟(new))
スキル :「地中移動Lv.10」「土竜Lv.6」「大地魔法Lv.8」「凶顎Lv.9」「物理大攻撃Lv.7」「物理大攻撃耐性Lv.8」「HP自動回Lv.5」「SP消費緩和Lv.7」「状態異常耐性Lv.7」「聴覚強化Lv.9」「恐怖耐性Lv.1(new)」
特典スキル :
経験値: 200180
特記事項:萎縮、恐怖、錯乱}
…そういえば、大蛇には毒がなかった気がする。
そんなことを思い出しつつ、首を回す。
ボス戦で食った蛇肉は大して美味くなかったけど、よりレベルの高いお前ならちょっとは違う味するのかね?
もし美味しかったら…殺す。
もし不味かったら…殺す。
選択肢はー二つに一つ…。
いやないか。
どちらにせよ殺してでもぶっ殺す一択だわ。
ドーベルマンを食ったその罪、己の肉を捧げて贖罪しろやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!




