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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第一章 ミクロな世界のバクテリア

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21 頭がぶっ飛んだ!(比喩)


ん?

あ。

生まれた?


{うん。}


あそう。

私の言いたいこととかわかったりする?


{あーうん。}


やってくれる?


{あーーーーーーーーうん。}


マジで?


{だってやるしかないっしょ。}


まあやってくれる分にはいいんだけどさ。


オリジナルって自我を植え付けた分体には命令できないんじゃないの?


{そだよ?}


それなのに私の言うこと聞いてくれるの?


{うん。}


なして?


{えーっとねオリジナル。私は、オリジナルのスキルで生まれてきた、いわばオリジナルの一部であり下僕みたいな存在でオリジナルは私の生殺与奪を握ってるわけなんだよ。

だから…。あれだねもしオリジナルがその気になれば命令に背いた私を物理的に殺すことができるんだよ。だから誰もオリジナルに逆らったりはしない。

ドゥーユーアンダァスタン?}


オケー。

イエース、イエース。


…いやちょっと待った。


え?つまり私はあなたの生殺与奪を握ってるからあなたは逆らえないみたいな感じなの?


{そだよ?}


いや、それなんか私が悪の帝王みたいな感じみたいに見えません?


{仕様だ。諦めたまへ。}


ま、しゃーないか。


{と。いうわけで手伝いますから。ちゃっちゃとやっちゃおう!}


お、おーう。

と、その前に。


{ん。}


分体1号って呼んでいい?


{…いいよ。}


…。


じゃ、今から分体一号に分体の視覚情報を半分くらい譲渡するけど…、いくよー?


{お、おー。}



{分体の操作権限を分体に譲渡しますか?

―yes

―no}



Yes。


よっしできた。

そっち行ったー?


{おーう。}


じゃ、始めますわよー?


{おぉーう。}


そして、その言葉を最期に、私たちは爆散した。


{熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.8」を獲得しました。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.1」をオリジナルに還元します。}


{スキル「思考加速lv.l 1」を「思考加速lv.8」に統合します。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.9」を獲得しました。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.1」をオリジナルに還元します。}


{スキル「演算処理lv.1」を「演算処理lv.9」に統合します。}


{条件が一定に達しました。スキル「演算処理lv.10」が「高速演算lv.1」に進化しました。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.2」をオリジナルに還元します。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.10」を獲得しました。}


{条件が一定に達しました。スキル「思考加速lv.10」が、「思考大加速lv.1」に進化しました。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.2」をオリジナルに還元します。}

.

.

.


激痛に次ぐ激痛。

数万数億にも分裂したかのような意識が脳に張り裂けそうな痛みをもたらす。

あまりの衝撃に満足に失神すらすることすらできない。

無限回の思考と無限回の判別が、私を地獄の淵へと誘う。

…ッッッッッッ!!!!!!



スッッッッッッッッッッッッットォォォォォォォォォォォォォッッッッッッッップ!!!


瞬間、私を苦しめていた激痛は嘘のように消えていた。


痛い痛い痛い痛い。


ちょっと待て!

視覚を集中させる数がこの前と比べてだいぶ少なくなってることと、レベルアップしまくったスキルたちのせいでこの前よりも長く鮮明に苦しんだせいでダメージが超スーパーウルトラテラマックスダメージから超スーパーウルトラペタマックスダメージぐらいになって本当にヤバい。


分体一号なんて足ビクビク痙攣させて失神してるもん。


マズイ。

まさか視覚を集中させるだけの作業がこんなに強敵だと思わなかったぜ。


さてと。

ではどうするか。



…こうします。


{ミニマムレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。固有スキル「自我植樹lv.11」を起動しますか?

―yes

―no}


Yes。


そう。仕事がつらいなら分担してやればいいじゃないという中華精神で分担してもらうべく私と同じ性能の分体を増やしていけばいいのです。


というわけで頼むよ?

分体2号から9号。


{{はーい。}}


さて。

視覚集中の負担する量が単純計算で考えると8人増えたから一人当たりの負担菌数が四万匹ってところかな。


本来のスキル的には想定量の五倍くらい多いけど、アプデされまくったスキルたちの力で本当何とかなってほしい。


てか何とかならなかったら泣くわ。


では、視覚集中。ON!



私の頭に入り込んできた四万体の菌からくる視覚情報は脳内でスキルにゆっくりと咀嚼され、脳に送り込まれていた。


んう?

頭は、痛くない

でもちゃんと視覚情報は処理されている。

まあ四万対からの視覚情報を全部一つの視界で見てるから変な感覚ではあるけどね。


これは…。

成功だ!


ひゃっほい!

これで勝つる!


ここまでやってまだスタックの二十分の一という地獄。

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