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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第四章 ミクロな世界の侵食

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185 犯罪者的思考

…。


{…。}


…。


{…。}


…。


{…えそれだけ?}


…それだけ。


{普通だったら「俺はぁ!俺はぁ!なんて事しちまったんだ!」的な感じで自己嫌悪に陥りまくって取り巻きとかに「あれはしょうがなかった」みたいな感じで慰められるもんじゃないの?}


いや、まぁ私もそうなるかなーって思ってたんだけどさ。

まーこれが驚くほどなんの感慨も浮かんでこないのさ。

嫌悪も憤怒も苦悩も何も湧き上がってこない。


というかその主人公感のあるその話、私ぶっちゃけ昔からよくわからなかったんだよねー。


犯罪の記憶ってのは永久に残るもんだ。

いや、せいぜい十数歳の私が犯罪の何を語るんだって話だけど。


万引きから始まり、ひったくり、詐欺詐称、誘拐、暴行、強盗、強姦、殺人。

こういうのはやった側もやられた側も両方の海馬に深く焼き付けられ、人格を捻じ曲げる。


猜疑心、自己嫌悪なんてのがあるのは精々一回目か二回目。

三回目、四回目ともなると、歪んだ歯車が剛速で回転し、周りを傷つけながらなおも回り出す。

他者を貶め、辱め、嬲ることに快楽を見出す。

スリルと恐怖が最高の興奮をもたらす。


善人(ゆうしゃ)に諭されて罪を改めるなんてバカらしい。


あるとしたら、よっぽど自我が希薄なのか、正義に取り憑かれたそいつの異常性に恐怖したか、そいつに従順になったフリをして寝首をかこうとしてるか、そいつにまとわりつく女共に興味を持ったかだろうね。


てか、諭されたくらいで罪を改められるほどの聖人は、犯罪に手を染めないっしょ。


ていうかそもそもの話、油断してたのは私だとしても、先に襲いかかってきたのはミート・イーターの方だかんね?


襲いかかってきたら普通反撃するやん?

あっちはこっちを殺す気でくるやん?

あっちは私より強いわけだから手加減なんて端から出来ないし、するつもりもないやん?

当然のように確殺攻撃撃ってくるやん?

その過程で相手が死んじゃったところで爽快感と幸福感はあれど、自己嫌悪に陥るなんてことあるわけないやん?


つまりはそういうことよ。


ん?

つーかあいつは最初っから私を殺そうと襲いかかってきたわけか。


…あり得なくね?


今に私、自他共に認めるであろう美少女やぞ?


ラノベ民の男共なら99.9999%が歓喜するであろう魔女っ子やぞ?


ちょいと魔女っ子特有の帽子に肉片が纏わりついて固まって飛んでもない腐臭を放ってたり、元々露出度が高かった服に大量の焦げ穴ができたり、カラフルな血が水玉模様になってるけど、それでも顔面だけ見れば美少女やぞ?


ステータスな胸を持つ美少女やぞ?


何襲ってきてんの?


許されないでしょ。


きっと前世は死ぬまで女の子に喋りかけられなかった哀れな男子高校生か、小児性愛者の性犯罪者だったんだろうね。


性犯罪者死すべし。


他意はない。



ア:最後ら辺の死ぬまで女の子に話しかけられなかった男子高校生って山鳥さんですか?


山:だまらっしゃい。

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