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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第一章 ミクロな世界のバクテリア

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19 裏切りとかざまぁとかみてる分には良いけどやられた方は溜まったもんじゃ無い


…っという事で朝起きたらもうとんでもない量に分体ちゃん達が増えていたわけだ。


昨日理想にしてた1000体は余裕で超えてるね。


気付いたらもうクマムシの脳は完全になくなってるし。


でもま。これだけの軍勢があれば他の微生物なんて余裕で倒せるでしょ。


さてと。

この軍勢をこのまま自分の眼だけでみて判断して命令をしてくってのは少しきつい気がする。


まずいな。


このままじゃこの分体は肉壁にするしか使用方法が思いつかない。


うーん。じゃ、取り敢えずまずは情報の確保から始めてみようかな。


やっぱりこういうのは情報戦を制したものだけが勝利を手にすることができるってテレビでどこかの誰かが言ってた気がするし。


じゃ、少しだけ実験がてらに色々試行錯誤してみようかな。


…。


私が作った分体に視覚情報をつなげられるように色々やってみたら案外簡単にできた。


ほんと何でもできるよねー、このスキルって。


おし。


じゃあこの視覚を繋げるやつを分体の分体にもやってもらって、そのままネットワークを構築して私の頭にっと…ッッッッッ!


次の瞬間、

数千なんかじゃ数えられる数じゃない。

数万、いや、数十万対の眼からくる情報過多で、私の頭は消し飛んだ。


ぐぎょうわあああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ…ッッッ!!


{熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.l 2」を獲得しました。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.l 1」を獲得しました。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.l 3」を獲得しました。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.l 2」を獲得しました。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.l 4」を獲得しました。}


ちょ…待って。

…ストップ。

…やめて…お願い。


突然走った、頭を割るような激痛と情報の濁流の中で、私はこれしか命令することができなかった。


フシュウゥゥゥゥ。


ぐっはあああぁ。

と、止まったぁ。

ま、マージでヤバい。

これは本気でヤバい。

死ぬかと思ったー。


思考加速?と演算処理?とかいうスキルいっぱい獲得したし、分体と意識を繋げるってことがどれだけヤバいことかってのが実感できたわ。


取り敢えずこれは私二人分位の脳ミソがないともう絶対に無理だ。

…ん。


私二人分?


分体にやらせてみようか?


…試してみる価値は有りそう。


先ずは分体を一体生み出してみる。

すかさずそこらに漂ってるクマムシの残骸をむさぼりながらもう一度さっきのネットワークを構築。


繋がった。


キュウウウウウウルルルルルルルルルルルルウウウウウウウウググググチチチキュウ…。


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.1」をオリジナルに還元します。}


{スキル「演算処理lv.1」を「演算処理lv.3」に統合します。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「演算処理lv.2」をオリジナルに還元します。}


{スキル「演算処理lv.2」を「演算処理lv.4」に統合します。}


{分体の熟練度が一定に達しました。スキル「思考加速lv.1」をオリジナルに還元します。}


{スキル「思考加速lv.1」を「思考加速lv.4」に統合します。}


…。


おおう。


なんか到底生物が発音しちゃいけないような鳴き声を上げてめっちゃ苦しんでる。


でもスキルは結構獲得できるし、この方法意外といいんじゃ?



ギュギャギョギュギュアギュギュギュギャギャギャギョギョギュギィギャギィギョォ…。



ん?

あ、あれ?

なんか苦しがってるときの声が穏やかじゃなくなってきたぞ?


別に元から穏やかではないけど。

これイカに?

私ほぼタコだけど。



フギュグギャギュギャアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァッッッッ…。



あー。

なんか悲鳴が凄いことになってきた。

これ不味くね?



フギュアアアアアアアアアッッッッッッ…



あれ?

何も言わなくなっちゃった。


どうした?


実は私には分裂の効果の一部みたいなものなのかもしれないけど、私と分体とを繋ぐ運命の糸、ならぬ生命の糸のようなものがつながっているのがいつも見えている。


勿論これは生命の糸というわけだから分体が死んだりすると、糸が切れて何も見えなくなるってことは実証済みだ。


それを踏まえて目の前にいるこいつを見てみてもまだちゃんと生命の糸はつながってるし、時折触手も動いてるから、死んだってわけじゃなさそう。


何でだろ?


そう思って分体に近づいていくと分体がいきなり私の命令なしに戦闘態勢に入り、私に向けて刃を一閃した。


そしてそれと同時に、私の触手の一本が何の音もなく何か鋭利な刃物で切られたかのように切り離された。


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