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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第四章 ミクロな世界の侵食

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174 神風ショット

大口を開けての突進。


ただそれだけ。


それだけなのに地の速度と攻撃力の違いで、避けるのにも全力を使う。


触手推進、火翼、他補助スキルの力を持ってしても容易に避け切ることができない。


私の避けた先で突進の直撃を喰らったピータン達が肉塊となって弾け飛ぶ。


更に、痺れを切らしたミート・イーターが私の避けた先に土魔法で槍を生やす。


地面から突如として生えてきた土の槍。

避けきれなかった。


元々へし折れていた右腕が槍に巻き込まれて消し飛ぶ。


走る激痛。


噴き出る鮮血。


欠けるまで噛み締めた奥歯がギリッと音を立てる。



{熟練度が一定に達しました。スキル「苦痛軽減Lv.3」を獲得しました。}


{熟練度が一定に達しました。スキル「失神耐性Lv.1」を獲得しました。}



痛みと失血で飛びそうになる意識を、新たに獲得したスキルが繋ぎ止める。


クッソ。

このままじゃジリ貧だ。

逃げてるばっかじゃすぐ潰れる。


流れ出す血ごと、分体を放出させる。


分体を減らすこと、それ即ち私の寿命を減らすことに他ならない。


でも、今はそれをするだけの価値がある。


飛び込んでくるミート・イーターと、地面から突き出る剣山を避けながら目に見えない軍勢を操作する。


脳が二つある訳じゃないから、私に体に生傷が増えていく。


でも…あと少しで…

見つけた!


探していたのはピータン。


奇跡的に一体、ほぼミンチになりつつもまだ息のある奴が残っていた。


こいつにゾンビ生成…いや洗脳!


一号!


{おう!}


操作よろしく!


{了解!}


洗脳により、自我を乗っ取られスキルを書き込まれたピータンが甦る。

HPの枯渇は最早空前の灯火。

でも死ぬ前に一仕事してもらう!


発動するは私の19個目の固有スキル、変異。


不自然な音を立てて生えた触手が、血を吐くピータンをミート・イーターの元に吹き飛ばす。



グチャッ!



体にたどり着く前にミンチにされるピータン。


HPが吹き飛び、血が撒き散らされる。


ミート・イーターに降りかかる青色の体液。


血液中に潜んでいた私の分体が奴の体に付着することを成功させる。


よし。

ナイス。


毒!


{了}


毒刃を生やした分体が奴の体内を抉り、侵し、食い破る。


徐々に減っていくミート・イーターのHP。


でもそれは微々たる量。


それでも奴に体にダメージを与えることには成功した。


これは大きな一歩。


私は心の中でほくそ笑んだ。


獄闇魔法発動まで、残り三分。


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