162 天罰は後して覿面す。
切り札その一で姿を消して後ろから接近。
地魔法で足元を拘束。
触手を伸ばして毒刃で麻痺を打ち込む。
これでなんの抵抗もしない簡易サンドバックの完成。
あとは煮るなり焼くなりご自由に。
死角からの不可避の拘束。からの行動阻害。
これがここ最近の勝ちパターンかなー。
グガ…ギャギャギャギャギャギャギャ!
今、私にサンドバックにされようとしている魔物の名前はフラール。
まぁ名前からなんとなく推察できる通り、食虫植物に手足が生えたようなやつだ。
ギャギャ!ギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!
おおう。
お前、麻痺毒打たれてよくそれだけ動けるな。
植物だから麻痺が効かないとかあんのかね。
わかんね。
ま、いいや。
なんにせよ君は既に囚われの身。
私のスキルの熟練度の糧になってもらいましょうか。
と、いうことでまずは火魔法発動!
{アキネト・サディカルエデヌスからの要請を受け取りました。スキル「火魔法Lv.8」を起動しますか?
―yes。
―no}
Yes。
からの最大出力!
{アキネト・サディカルエデヌスからの要請を受けとりました。スキル「火魔法Lv.8」を発動します。}
ボゥッ!
キシャアアアアアアアアアアアア!!!!
フラールを中心に青白い1メートル程度の火球が3つ出現。
フラールは断末魔の叫び声を上げながら炎の中をジタバタの動きまわり、絶命した。
およ。
死んじゃった。
HP的にはもうちょい余裕ありそうだったからもっと実験できると思ったんだけどなぁ。
{くさタイプはひによわいんだぜ。}
{何そのポケモ◯理論}。}
{つーかオリジナルもやることだいぶエグいな。}
{麻痺と地で動けなくしたところで火炙りにされるとか、私なら間違いなく漏らす。}
{いつか訴えられそうで怖いです。}
いや、誰にさ。
ま、それにここはダンジョン。
実力と運だけがものをいう世界。
私を訴えられるような存在はいないのさ!
{条件が一定に達しました。称号(無慈悲)を獲得しました。}
…えー。
{訴えられたな。}
{神様に。}




