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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第四章 ミクロな世界の侵食

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156 多対一英雄理論

ヤベェよ。

なんかヤベェよ修羅場だよ。


積年の恨みーって感じでペータンにピータンが群がってるよ。


てか、ピータンってこんなに群体で動けたんだ。

団結して集団で敵を倒す程度の知性は持ってるってことか。


もしくは、第三者からの何かしらのスキルが働いてる?


だとすると、あのでかい異形が怪しいね。


鑑定結果を見直してみる。


ふむふむふむふむ。

見た感じ目新しいスキルといえば、「壊顎」、「呼鈴」、「空竜」ってとこかな。


んー。

名前から察するに、壊顎ってのはピータン種に共通して見られる顎強化スキルの上位スキルで、空竜が火竜と同じで空竜の能力が使えるような感じかな?


となると、消去法で問題はこいつだね。


{呼鈴

王種固有スキル


・半径一キロ圏内の同種個体を自身の周囲に集結させ、操る。

・呼鈴できる最大個体数はレベルによって変化する。Lv.1の場合、100体。


特記事項:術者より上位または術者に敵対している個体に関しての効果はない。}



ほほー。

要するに洗脳の亜種って感じか。


操るってのがどの程度のものなのかはわからないけど、イメージとしては洗脳に射程距離を追加したようなもんだね。

さらにそこに同時百体って言う追加オプション付き。


しかしこれまた随分とチート性能な能力だねー。


…思うに、この世界での集団戦法っていうのは前世ほどには役に立たない。


それはひとえに、スキルなんてものがあって、個々の戦力差が集団の力を上回るから。


簡単な例を挙げると、ダニ十匹が襲ってこようと、私たち人間は何の苦戦もせずに皆殺しにできる。

この時、いくら10:1という数量差があったとしても、元となる戦力差、生まれつき持った違いがあるからどうあがいてもダニは人間と同じ土俵に上がることが叶わない。


これが、人間対人間、化け物対化け物、同族対同族の場面でも起こり得る。

物理攻撃レベル1を持ってるやつが1000体いたとしても、獄闇魔法を一発打てば多分そいつらは生きてない。

土魔法レベル5を持ってるやつを一万体集めたところで、土無効レベル6を持ったやつには1ダメージも入れられない。


となると、ダニが人間に勝つにはどうすればいいのか?

まぁ考えられる方法としては、寝込みを襲うとかそんな感じかな。


まあ要するに、数で勝っていたとしても、元々のスペックが違う場合は、裏から隠密するとかしないといけない。

まぁ私はこの典型だね。


では、元々のスペック差がある相手に対して集団が正面から打ち勝てる方法は何か。


考えうる限りではそれは二つ存在する。


一つは、戦力差を上回るほどの数を投入すること、もう一つは、ある一定の集団をサブ戦力としておき、自身が相手に近い戦闘力を持つこと。


一つ目に関しては説明は不要かな。

要するに、ダニ十匹で人間を倒せないのなら、ダニ百匹でも千匹でも一万匹でも使って押せばいつかは人間でも倒せるっていう簡単な話。


二つ目は、十匹の内一匹に物理攻撃無効とか獄闇魔法とかを持たせておけば他のダニを倒しているうちにスキルを持ったダニが人間を殺せるかも知れない。

逆に、スキルを持ったダニを人間が先に認識できれば人間はダニを倒せるかも知れない。


この時、双方の戦力差は完全に五分五分となる。


こっちがピータンの戦力なのかな。


ま、つまり。


元々のスペック差があり、その上さらに集団かけられたペータンがこれに勝てるはずもなく。

あっさりピータンは逆襲を果たしたのでした。


{ちゃんちゃん}


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