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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第三章 ミクロな世界の回生

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132 全人類同時接続

―おはようございます。


朝です。


オート君?


{現在時刻、13:45:29.988777}


昼でした。

おそようございます。


いてぇっす。

頭いてぇっす。


まさかのほぼ全属性の耐性を持ってるはずの私がここまでのダメージを受けるとは。

鑑定、恐ろしい子。


因みに、私はどのくらい眠っていたのでしょうか。


{相対時間で123時間52分31秒です。}


ざっと五日間ですか。

前回の比じゃねぇな。


フヨフヨと浮きながら私は周囲を観察してみる。


足元はピンク色の広大な大地。

天井は白い壁。


ふむ。

どうやらここはまだ火竜の中っぽいね。


{あ、オリジナルだ。}


フヨフヨ探索してたら、ゴシキンジャーに出会った。


おお。

分体は?


{とっくのとうに全部分裂完了してたよ。}


成程。


じゃ、一号。

他のゴシキンジャーと分体全体呼んどいて。


{りょーかい}





そうして集まった分体の数は延べ640億体。


ハァ!?


ってなるよね。


うん。

私も最初はそう思った。

だけどなー。

分裂で増えてた分体100万体に大分裂スキルレベル6を使わせるとこんくらいになるんだよねー。

まじチリも積もればなんとやら。

山が積もりすぎて世界人口の10倍近くに膨れ上がっちまったぜ。

驚きですわ。


ま、それでも思考超加速を使えば全分体と視覚共有が可能っていうね。

本当に思考加速様感謝。


んで、なんで私がこの数の分体をいっぺんに集めたかったかっていうと、そろそろこの場所から出ようと思ったからだ。


恐らくこの世界にきてからかれこれ数ヶ月。

随分といろんなことがあった。


産まれた直後に死にかけて、分裂しては死にかけて、洗脳しても死にかけて、ことあるごとに死にかけて、死にかけて、死にかけて、死にかけて、死にかけて、死にかけて。


…なんで私今日まで生きながらえて来れたんだろ。


今時こんな逐一命の危機に晒されるって、私と某凶悪犯の娘の地上最強JKくらいじゃね?


でも、そんな生活も今日で終わり…とは言わないまでもちょっとはマシになる…と思いたいけどもしかしたらもっと辛いことになるかもしれないなんて考えてみるとちょっと前に進む勇気が湧かないというか、やっぱやめようかなんていうことを考えても仕方がないので取り敢えず全部の苦行から目を背けていきましょうそれが私!


と、いうことで茶々っと火竜殺してこっから脱出すんぞ!


{{おー。}}


そんな気の抜けた号令と共に、ここでの生活は終わりを迎えた。





Feat.???


…目が覚めた。


とはいえ、別段瞼を開ける前から視界に何ら変化がある訳じゃない。


暗黒。

深淵。

ダークネスオブダークネスってか。


見渡す限り闇が続くけど、この果てには無限に何も存在しないことを私は知っている。

ここは全ての前段階。

世界が形作られる始原の以前。

リセットされた世界には何もない。


あるのは漠然とした虚無と世界に脈動する莫大なエネルギー。


唐突に、そこから伸びる触手のような根が私に絡みついていく。


それが鎖のように私を世界に縛る。


始原の祖、その人身御供として私をシステムに埋め込んでいく。


絡みついてくる、真っ黒で、それでいて血の通った肉塊のように脈動する束縛を見つめながら、ひとりため息をつく。


まぁある種呪いみたいなとこあるけど、致し方無し。



ドクン。



ひときわ大きく世界が脈動すると同時に、私がシステムに完全に接続される。


幾重にも幾重にも幾何学模様の呪いが私に巻きつき、張り付き、潜り込んでいく。


心の臓のさらに奥。

魂の核にそれが保存(ダウンロード)されていく。


もう戻れない。

もう帰れない。


私が死ぬまで。

この世界がまたリセットされるまで。


あー。

ヤダヤダ。

めんどくせー。


思いっきり愚痴りたい気持ちを抑え。

取り敢えず始めちゃいましょう。






































“光あれ”






































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