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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第一章 ミクロな世界のバクテリア

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14 どうせ転生するなら成長とか進化とか冒険とかさせやすいスライムにすれば良かった。(By神)


むしゃむしゃむしゃ。ごっくん。スパッ。パク。むしゃむしゃ…。


むしゃむしゃむしゃ。ごっくん。スパッ。パク。むしゃむしゃ…。


むしゃむしゃむしゃ。ごっくん。スパッ。パク。むしゃむしゃ…。


そろそろ私の胃の容量が限界に近付いてきた…。


ぐふぉっ。

私、撃沈。


もう一マイクロメートルも動かせないでござるぅ〜。


{条件が一定に達しました。固有スキル「分裂lv.11」を起動しますか?

―yes

―no}


その時、唐突にクマムシの脳がお腹いっぱいに詰まって触手の一本も動かせそうにない私の元に、オート君からの無機質な声が届いた。


…は?

なんつった?


ごめん。

お腹いっぱい過ぎて全く聞いてなかったわ。


レベル11なんていう馬鹿なこと聞こえてたけど、オート君。

もう一回プリーズ。


{条件が一定に達しました。固有スキル「分裂lv.11」を起動しますか?

―yes

―no}


あー。

レベル11ってのは嘘じゃなかったっぽい。


で?

まーた固有スキルか。


それで?


分裂?何それおいしいの?


説明プリーズ!


{分裂

バクテリア種固有スキル


・オリジナルとなる個体のクローン生成可能。

・SPが九割以上回復することにより発動可能。

・一度生成することでSPを1消費する。

・分体は自己の生命を保つため、HP、МP、SPをオリジナルから吸収する。その行為はオリジナルの権限により拒否可能。

・分裂し、できた分体は、バクテリア種固有スキル「自我植樹」により自我を植え付けることができる。

・分隊の数は、レベルによって変化する。Lv.11の場合、2048体生成可能。

・分体はバクテリア種固有スキル、「分体操作」で操作可能。

・分体生成時にSPと同時に熟練度を消費。}



お、おう。

情報ありがとオート君。


…。


ふー。

え?

え、ってえ?


やばくね?


何がやばいかって?


全部です。


SPとか経験値?消費とかいうデメリットがあるっぽいけど、それ以外はほぼ無限増殖ってことでしょ?


つまり物理攻撃レベル3もちのバクテリアが2048体作れるってことでしょ?


そうなったらもう無敵ですよ。


現世では世界最強の防御力称号を持つクマムシをうまくいけば殺せるバクテリアが2048体。もう世界最強の称号。私がもらっちゃっていいですよね?


それにもし戦闘中に何体かが死んじゃったとしてもそこで殺したクマムシを殺して食べて補充すればはい元通り。


相手からしたら殺しても殺してもいくらでも敵が湧いてくる無限地獄。


うん。

分裂、最強だわ。


ゲーマーの血がそう言ってる。


そうと決まればいざ分裂!


…というパワーワードを言いたいところだけど、思慮深い私はそんなことしません。


分裂の説明をしてた時に、オート君が途中で「バクテリア種固有スキル」とか「自我植樹」だとか、「分体操作」だとか聞き捨てならないことをいくつか言ってたのよねー。


それに分体は結局オリジナル?となる私のクローンになるわけでしょ。


ってことはちゃんと自分のステータス確認しとかないと、もしクマムシよりも強そうな敵に出会ったりしちゃったときなんかに戦術とかを考えていくうえで絶対に必要になってくるだろうしね。


と、いうわけでいざ鑑定!


{ミニマムレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。特典スキル「鑑定lv.10」を使用しますか?

―yes

―no}


Yes。


{ミニマムレッサーバクテリアlv.2


HP 3

МP 8

SP 2


平均瞬発力: 93

平均攻撃能力: 197

平均魔法攻撃能力:0

平均防御能力: 53


称号:


スキル 「分裂lv.11」「毒刺lv.8」「毒刃lv.7」「毒lv.7」「洗脳lv.9」「分体操作lv.11」「自我植樹lv.11」「空気感染lv.7」「弱点可視化lv.3」「思考加速lv.1」「物理攻撃耐性lv.1」「物理攻撃lv.3」「触手推進lv.1」


経験値: 603}



ふむふむなるほど。


第一印象。私よえーなー。


第二印象。スキルおーいなー。


第三印象。こゆースキルレベルたけーなー。


…はい。

ふざけてないで、一個一個確認してきますか。


まず私の名前、というか多分種族名。


「ミニマムレッサーバクテリア」。


まあこれはオート君が何度か言ってきてたから予想はついてたね。


強いて言うなら、私ってマジでバクテリアだったんっだなーっていう感じ。

どうせなら最近評価が駄々上がりなスライムとかにして欲しかったぜ。


んで、私が転生した細菌はさらにその中でも名前からして相当弱い種類みたい。


只でさえ小さくて弱い塵芥のうちのさらにミニマムでレッサーな種族。


それが私。


…あれ?

普通異世界転生ってもうちょいマシなギフトとか貰えるもんじゃないの?


これ最早詰みじゃね?


…そんな不安を頭から追い出して次だ次。

私の種族名の隣についてる数字。


「lv.2」。


なにこれ。


…私ってばいつの間にレベルアップしたんだろ。


気付かんかった。


でも今んところはレベルアップで何か恩恵っぽいのがあったっていうのは確かめようがないから放置でいいかな?


そしてHP、МP、SP。

私のラノベやらゲームやらの知識を通して考えると、


HPが多分ヒットポイント。言い換えれば生命ポイントかな。

多分これがなくなったりするとお亡くなりになられちゃうんでしょ。


МPがマジックポイントで、魔法とかを使ったりしたときに消費したりすんのかな。


ってことは魔法使えるのかこの世界。

ってことは魔法少女バク子ちゃんとかいうことが実現できたりしちゃうわけで。

うへへへ。

夢が広がリング。


え?

なに?

バク(爆)子ちゃん?

殴るよ。

物理攻撃レベ3で。なぐるよ?


で、SPが…何かな。スタミナポイント?スキルポイント?スペシャルポイント?分かんないな。


{SP:体力を司るポイント。このポイントが零になった瞬間、HPが残っていたとしても絶命する。}


へー。


じゃあ認識的にはスタミナポイントって事で見ときゃ良いわけね。

正確には空腹値か。


で、これがなくなると即死と。

ってことは改めてクマムシ戦の時は相当ヤバかったんだね。


SP8の5%だと…。

大体0.4くらいまで下がってたってことでしょ?


小数点の世界よ?

小数点。


しかも四捨五入したら0だし。


冗談抜きのマジで物理攻撃のレベルアップがなかったら死んでたんじゃね?


一応もう一回言うわ。


タイミングの神様。いるとするならそこにしびれるあこがれるぅ!


マージでありがとうございました。



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