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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第三章 ミクロな世界の回生

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107 開戦ボス部屋 ④

前々回のあらすじ!


油断した!

女騎士がヤベェ!

死ぬ!

…なんて展開にするわけねぇだろバカ!


予見、思考加速、高速演算、分体で多重発動!

更に今まで保持していた「悟」スキルも発動!


剣の起動を予知予知予知予知予知予知予知!


火翼で緊急回避、からのきりもみ脱出!


失われた尻尾で不安定になりながら再度距離をとる私。



…。



…さあ。

第二ラウンドの始まりだ。



{悟

希少スキル


・発動により、思考加速系統、演算処理系統のレベルブースト。

・発動により、神眼、万里眼の開眼。

・思考加速系統、演算処理系統のレベルブースト率はレベルによって変化する。Lv.4 の場

合、4。

・怒系統スキルとの多重発動不可。


特記事項:発動により、HP、МP、SP の消費大加速のデバフがかかる。}



悟のスキル内容を再度確認する。

HP、МP、SP の消費加速デバフは、進化しても洗脳しても無視できないレベルで強い。

毎秒 0.1 消費される SP は運動によって減る部分を抜いたとしても、一時間と持つことさえない。


さらにその値は運動量に比例して増え続ける。


更に尻尾の代償とそこから流れる失血ダメージも馬鹿にできない。


この状態だと私が勇者パーティを削り切る前に私の生命ステータスが尽きる。

だけど、それを差し引いても余りあるメリットがこのスキルにはある。



{神眼

希少スキル


・あらゆる事象に関する行動予測能力を加速度的に演算処理し、近い未来を視覚に表示す

る。


特記事項:無し。}



手に入れた当時は自分の基礎ステータスが低すぎて、発動できないことにも気づいていなかったこのスキル。


そう。

発動していなかったんだ、

あの時は。


理由は簡単。

単純にあの時の私にはこのスキルの恩恵を受ける臓器、目がなかったからだ。


…文字通り。


でも今は違う。

私は火竜に寄生して物体を視覚的に見ることができる。


つまり、今の私はこのスキルを十全に使うことができるってわけだ。


このスキルの力は、予知能力。

もっとわかりやすく言うと、見○色の覇気って奴だ。


だけどこのスキルの予知能力は予知スキルの比じゃない。


すべての事象が、すべての未来の確率と共に視覚化されている。

今の私には、現在目の前に立ちふさがる勇者パーティと、そいつらが近線未来的にどう動くのかが予測された現実とがダブって見える。


これなら避けることも容易い。


昔夢見てた神眼じゃないけど、それでも発動とともに沸き起こる全能感は夢見た時と変わりない。


私はこの間勇者と開いた距離感を利用して、再度魔法構築の準備を始める。


それを察して一気に距離を積めようとする女騎士。

その身には魔女っ子の聖魔法、メイドの結界が貼られている。


その速度は人知を逸し、視覚を遠ざけるほどに速い。


しかしそれは私の神眼ですでに見切られていた軌道。

次の瞬間に女騎士がいるはずの場所に前足を振って攻撃を残す。



ギャンッッ!!



響く干音。

手ごたえはあったものの、女騎士は咄嗟に構えたその剣で私の攻撃を防いでいた。


チッ。


思わず舌打ちをする。


今のは神眼でダブった位置に完璧においた攻撃だった。

それを女騎士は長年の経験かスキルの力かはたまた両方か、コンマ数秒にも満たないうちに剣を構えて、それを弾きやがったんだ。


しかし、そこはバクテリアである私。

ちゃんと防がれたときのための保険ぐらいは用意してますとも。



シュウ…ワァアアアアアァァァ



私の攻撃を受けた剣から煙が噴き出し、溶けていく。

慌てて飛び退き私から離れる女騎士。


しかし、剣の腐敗は止まらない。



シュウゥゥゥゥゥ…



腐敗は最終的に剣の大部分を侵食し、女騎士の持つ剣は今や見るも無残な形になっていた。


何をしたかって?


私は、女騎士に攻撃を加える時、前足を使った。


火竜の前足には鋭い爪がついていて、そこにはあのスキルが付与できた。


それが、これ。



{猛毒刃

バクテリア種固有スキル


・バクテリアが戦闘態勢に入ることによって自動的に起動される。

・毒の付与、非付与は術者の任意により変更可能。

・バクテリア種固有スキル「毒」によりダメージにプラス補正がかかる。

・毒ダメージはレベルによって変化する。Lv.3 の場合、毎秒 9000 ダメージ。

・毒刃が抜けた場合、毎秒 30 ダメージずつダメージが低下する。

・毒刃を 30 秒以上刺すことにより、毎秒 30 ダメージずつダメージが増加する。

・毒刃単体、一撃 3000 ダメージに通常スキル「物理攻撃」使用時にプラス補正がかかる。

・バクテリア種固有スキル「洗脳」起動中は、毒刃使用不可。


特記事項:以上の性質は猛毒が体内に入った場合のみ発動。}


{猛毒

バクテリア種固有スキル


・バクテリア種固有スキル「毒刺」に毒ダメージプラス補正をかける。

・バクテリア種固有スキル「毒刃」に毒ダメージプラス補正をかける。

・バクテリア種固有スキル「毒刺」「毒刃」にかかる毒ダメージプラス補正率はレベルによ

って変化する。Lv.3 の場合、300%増加。

・生成可能毒:菌毒

痺毒

魔毒


特記事項:以上の性質は劇毒が体内に入った場合のみ発動。}


{腐蝕攻撃

希少スキル


・術者の攻撃に腐蝕属性ダメージを付与する。

・ダメージ量はレベルによって変化する。Lv.1 の場合、術者の平均攻撃力×10 ダメージ。


特記事項:無し。}


私が生まれたときから使ってる毒毒三兄弟の次男と三男の猛毒刃と猛毒だ。


こいつはいろいろ進化したお陰かは知らないけど、バクテリア種固有スキルの癖に洗脳先の火竜の体でも再現が可能のようだ。


スキル内容は、毒ダメージを付与できる刃を生やせる猛毒刃に、ありとあらゆる毒を合成して付与できる猛毒だ。


猛毒で合成ができる「超酸」ものを溶かすことのできるこの毒は敵の武器を破壊するにはちょうどいい代物だった。


さらにそれに付け足して入れた腐蝕攻撃で、剣や女騎士に対するダメージはさらに上昇する。


それのお陰で結界の力で女騎士自体にダメージは入らなかったけど、メインウェポンたる

女騎士の剣を破壊することができた。


こうして、私の生存の可能性は少しだけ上昇した。


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