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第1話 黒い子猫

――――――ニャーン





雪降る無人の駅。

闇が視界をどんどん侵食していく時間帯。

ガタゴトと去っていく電車を見送りホームを降りると、右の踝をふわふわしたものがくすぐった。

電灯の明かりを頼りによく見る。

私をくすぐっていた正体は、ちいさなちいさな、やせっぽっちの黒猫だった。


「ねこ?」

ここはいっつもそこらの道々を威風堂々と歩いている犬の縄張りだ。

なんでこんなところに、と周りを見回すと、茶色いダンボールを自動販売機の横で見つける。

ダンボールの中には申し訳程度に薄いタオルが敷いてあった。毛が所々に付着している。この猫のものだろう。


「今の時期に捨てるなんて、ひどい人だなあ」


今夜は今年一番冷えるとかお天気お姉さんが言ってたよなあと思いつつ、足元の子猫をよく見るためにしゃがんだ。

子猫はまっくろな毛並みで、こちらをじっと見つめている。首をなでてやるとゴロゴロと愛らしく喉を鳴らした。


今まで家族に猫嫌いの人がいて、こんな台詞今まで言う機会がなかったけど…


「今私、一人暮らしだし、お小遣いだってまだ全然余裕あるし、それに、一人暮らしで寂しいし。…その…私のところ、来る?」


言ってしまってから後悔した。なんだこれ。一人で悶えてるし…。







子猫が頷いたような気がした。



処女作です。どうぞよろしくお願いいたします。

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