二話 謎の女性「ロゼッタ」
え…?誰…?
なんで雨の中何も差さずに外にいるの…?
サーニャは驚いたが理由聞くまでもなく女性を家の中へ入れた。
謎の女性は身長が少し高く髪も長い…
「へっくしゅんっ!」
「あぁっごめんなさい!今すぐタオル持ってきますね!」
「ずずっ…ゆっくりでいーよー」
サーニャは謎の女性の話を聞く間もなく風呂場へ走ってタオルを取りに行く。
「あちゃー…」
謎の女性は雨で濡れてしまった服を触りながらぶつぶつ独り言を言う。
すうっと服の水分が無くなっていき乾いていった。
その後、謎の女性は満足げな顔になる。
(服と体は乾かせたけど、髪はタオル持ってきてくれるみたいだしいっか♪)
「タオル持ってきまし…あれ?」
「どーしたの?」
「いや…なんでもないです…」
サーニャは不思議に思いながら謎の女性にタオルを渡した。
「今日は雨も止まないだろうし泊まっていったらどうですか?」
「えっ?いいの?ありがとー!」
謎の女性は髪を拭くのを忘れサーニャに抱きつく。
謎の女性の体は乾いてるとはいえ少し冷たい。
サーニャは風邪をひかれてはまずいと思い、謎の女性を風呂場へ案内する。
「ねーあなた名前なんていうの?」
謎の女性は突然聞いてくる。
「えっ…サーニャですけど…」
「へー可愛い名前♪私はロゼッタっていうの、よろしくね♪」
「はぁ…どうも…」
案内するまでの間短い会話をしたが、サーニャはさっきまでびしょ濡れだったのにロゼッタの体がさっきまで日に当たってかのように乾いているのがとても謎で会話の内容が入ってこなかった。
ロゼッタが風呂に入っている時もずっと考えていた。
「なんでだろう…もしかして…いやそんなわけないよ!ロゼッタさんが魔法使いだなんて!…でも…どうなんだろう…疲れてるのかな…」
色々考えていると、ロゼッタが風呂から上がり部屋に入ってきた。
服はさっきまで着ていたのをまた着ていたが玄関の時と比べると何か足りないような気がした。
「いや〜ありがとうね〜」
「あっ…えーっと…湯加減大丈夫でしたか?」
「うん大丈夫だよ〜眠いし寝る〜」
と言ってロゼッタは部屋のソファの上で寝てしまった。
とても疲れていたのか爆睡だ。
「自由な人だな…私もなんか疲れたし風呂入って寝よう…」
風呂を済ませサーニャも自分のベッドで寝ようとしたがロゼッタはそのまま寝てしまったので部屋の片隅にあった使ってない毛布をかけてあげた。
今日の事で頭の中もやもやするが疲れが勝ってしまったため風呂に入るのを忘れ、サーニャもすぐに寝た。






