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Magical Reve  作者: 柏木桜
Chapter4 Reunion and sacrifice
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百四話 再会と犠牲

「…ん…寒い…あれ…?ここは…?」


意識を取り戻したサーニャは目を開く。

そこは雪の降る病院の外で、隣ではマーガレットがベンチに座りながらタバコを吸っていた。


「ん…起きたか…。久しぶり…」


「う…うん…。久しぶり…。けど…なんで私…外にいるの?それに…っ!ロゼッタは!?」


「大丈夫だ。今はお前の母親の病室にいる」


「そっか…ならよかった…」


「………ああ…そうだな」


「マーガレット…?どうしたの…?」


何故かマーガレットの表情は暗かった。

半分近く残るタバコを地面にグリグリと押しつけ火を消すとマーガレットは「来な…」とだけ言い、立ち上がると病院の中へと入る。


サーニャはマーガレットについて行き、母親の病室へと入るとミーナと見知らぬ少女二人、そして普段はされていなかったベッドの仕切り用カーテン越しにロゼッタの姿が見える。


サーニャはよく分からないままカーテンをめくり中へと入ると無言で俯くロゼッタとベッドで静かに眠っているサーニャの母親がいた。


「お母さん、終わったよ…」


「……。」


サーニャは母親に声をかけるが反応が無く、母親の手を握ってあげると母親の手は異様に冷たく固かった。


「え……お母さん…?…ねぇ…お母さん……?」


驚きを隠せないサーニャは何度も呼ぶが変わらず、隣で見ていたロゼッタはぐっと涙を堪えながら立ち上がりサーニャの両肩に両手を乗せ話す。


「サーニャ……サーニャのお母さんは……私達が…戻って来た時には……亡くなってたの……」


「…そう…なんだ……」


「それと……サーニャ…お母さんが最後に伝えたかった事を手紙に書いてたみたい……」


唖然とし、言葉数が減っているサーニャにロゼッタは母親からの手紙を渡した。

受け取った手紙を読み進めているうちにサーニャの目から涙が流れ出し、崩れ落ちるように跪くと母親のベッドに顔を埋め大粒の涙を流した。






それから数日が経ち葬式の日

サーニャの母親は棺へと入れられ、墓へと入れられた。

葬儀が終わり、ロゼッタ、マーガレット、ミーナが車へ戻ろうとするとサーニャはロゼッタの事を呼び止めた。


「ねぇ、ロゼッタ。ちょっと話したい事あるんだけど…いいかな?」


「うん…私はいいけど…」


ロゼッタはそう返答するとマーガレットとミーナの事を見た。


「いいよ、私らは車ん中で待ってるから。ゆっくり話してな」


「…うん、ありがとう」


マーガレットは笑顔で言い、ミーナは何も言わずに笑った。

ロゼッタはサーニャと共に墓地の眺めの良い場所へと向かい、マーガレットとミーナはマーガレットの車の前で待つ事にした。

マーガレットは車のフェンダーに座るように寄りかかり、タバコに火をつけ吸い始めるとミーナがマーガレットの隣に寄り話始める。


「マーガレット、ハンリンちゃんの事も考えてさータバコ辞めたら?」


「あー、それ私も思って三日我慢した事あったんだけどハンリンに「タバコ吸わないマーガレットはマーガレットじゃない!」って言われてな…。あいつ、タバコの臭い好きなのかわかんねぇけど吸った後やたら抱きついてくるし…」


「へー…。まあ、ハンリンちゃんの気持ち分かるかもなー…」


「そうか?ってかミーナは敬語やめたんだな」


「じゃあ、前みたいに敬語で話してあげますー?」


「いや、いい。なんかうざい」


「なにそれー!」


四年ぶりの再会をした二人にとってこの会話はとても楽しいものであり自然と笑みが溢れた。


サーニャとロゼッタは展望デッキへと向かい、遠くに見える街並みを見ながら黄昏ていた。


「ねぇ、サーニャ…私がサーニャの事を旅に誘ったのって間違ってたのかな…?」


「え?どうしたの?いきなり…」


「サーニャが殺された時…そればっか考えてたんだ…。だって…私が旅に誘わなければあの村で平和に過ごせていただろうし…首を切られて死ぬ事だってなかった…」


ロゼッタは悲しい顔で話し始める。

ロゼッタはサーニャが倒れた時、自分がした事は間違いだったのでは?と思い込み、ロゼッタの心は罪悪感に押し潰されそうになっていた。


だが、サーニャは笑顔でロゼッタの手を握り首を横に振る。


「ううん。そんな事ないよ。だって、ロゼッタが旅に誘ってくれなければ私はあの村で退屈な人生を歩んでいたし…魔法使いになりたいって夢も完全に忘れていた…。それに、マーガレットやミーナちゃん…色んな人に出会えた。それだけでも凄く楽しかった。こんな楽しい事なんてない…だからロゼッタのした事は何も間違っていないよ」


「サーニャ…」


サーニャの言葉を聞いたロゼッタはさっきまでの罪悪感が消え、泣きそうになる。それを見たサーニャはロゼッタの事を抱きしめた。


突然の事に驚くロゼッタだったが感情が溢れ出し、サーニャの肩で涙を流すとサーニャはロゼッタの頭を優しく撫でた。


ロゼッタが泣き止み始めたのを確認するとサーニャはロゼッタを引き離し、ロゼッタの目から流れてる涙を拭き取る。


「もう…ロゼッタの泣き虫…」


「はは…最近涙脆くなってるな…私…」


「そうかもね…。寒くなってきたし、もうマーガレット達のところに戻ろっか!」


「そうだね…」


サーニャとロゼッタはマーガレットの待つロータリーへ向かうとサーニャはスタスタと早歩きをしロゼッタの前に立ち止まる。


「…それとロゼッタ、私を魔法使いにしてくれてありがとうね!」


サーニャはくるりと振り返り、笑顔でロゼッタに言った。ロゼッタはその言葉を聞き嬉しくなった。


「…うん!」


ロゼッタは涙を拭い、笑顔で頷いた。

読者の皆様へ

最後までMagical Reveをお読みいただきありがとうございます。


Magical Reveはシリーズ化していき、来年から外伝を公開します。

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