第3話 半妖倶楽部の特典+自己紹介
「みんな!半妖倶楽部にようこそ!私達2人は先輩としてみんなの入部を歓迎するわ!」
花子ちゃんの発言に驚く4人プラス私。
「まあ先輩って言うのは冗談よ。半妖倶楽部はさっき出来上がったばっかりだもの。」
半妖倶楽部に入部させられたのは冗談じゃなかったの?
「無理だ。」
そう発言したのは赤髪の男性。
「そもそも俺たちは野球部に所属している。部活を掛け持ちする気はない。」
「僕も同じ意見だよ。」
次に発言したのは青髪の女性。
「部活動とかダルい…」
黒髪黒パーカーが呟く。
「入部するかどうかは、その部活動の内容次第ですね。」
最後に明るい栗色の髪の女の子が発言する。
まあ急に部活に入部させられても本人の都合があるもんね。そりゃ難色を示すよね。
「大丈夫!倶楽部の入部特典を聞けば皆んな入りたがる筈よ!まずはカイくんとルイちゃん!」
「「ん?」」
同じタイミングで反応する赤髪の人と青髪の人。
どうやら赤髪の人がカイくんで、青髪の人がルイちゃんという名前らしい。
「貴方達は野球部である事は分かっているわ!だから野球部がある日は野球部に、何も無い暇な日はこの半妖倶楽部に来るといいわ!」
「いや、入る理由がないじゃん」
ルイちゃんが反論する。
「半妖倶楽部に入ればこの学校の設備が使い放題になるのよ?ここには広いグラウンドもあるし野球の道具もある。しかも高校生の貴方達でも満足に扱えるトレーニング機器まで取り揃えてあるのよ?」
「その話は本当なのか?」
カイくんが反応する。
「あるわよ。何なら確かめに行く?」
「いや、いい。その発言に嘘偽りは無い事は分かる。」
そして
「とりあえず仮入部させてもらおうか。」
「兄貴!?まあ、兄貴が入るなら僕も入るけど…」
カイくんとルイちゃんがとりあえず仮入部してくれるらしい。もしかしてあの2人兄妹なのかな?
「次にヨーコちゃん!」
「はい。」
栗毛の髪の女の子が返事をする。
「半妖倶楽部に入ればこの学校の設備が使えるねよ。つまり図書室の本が読み放題よ!」
「入部します♪」
ヨーコちゃんはあっさり入部。
「最後にサブくん!」
「俺は入らないからな。」
黒髪黒パーカーの子が即答する。
学校の設備使い放題でもなびかないのか…中々手強い。
すると花子ちゃんはサブくんに近づき、自分の頰に手を添え、不機嫌そうなサブくんの耳元へと顔を近づける。内緒話かな?
「もし入部したら黒メダルを今よりもっと高く買い取ってあげるわ…」
声が大き過ぎて内緒話になってないよ花子ちゃん…
この提案にサブくんの顔が少し明るくなる。しかしまた不機嫌そうな顔に戻る。
「仕方ねぇなぁ、入部してやるよ。」
おお!提案の意味は良く分からなかったけどあの攻略が難しそうなサブくんを入部させる事に成功した!花子ちゃんすごい!
こうしてようやく半妖倶楽部に部員が集まった。
私達6人はとりあえず自己紹介する事になった。「自分が何の妖怪の半妖なのかは言ってもいいし言わなくても大丈夫。各自に任せるわ。」
自己紹介を簡単にまとめるとこんな感じ。
●大黒 誡
高校2年生
野球部
鬼の半妖
一言
「仮入部ですが、入った以上は全力で部活動に取り組みたいと思っております。宜しくお願い致します。」
ユキの一言メモ
赤に近い黒髪。ものすごく背が高い!
顔が少し濃いめ。
●大黒 留衣
高校2年生
野球部
鬼の半妖
一言
「僕と誡は双子だよ。とりあえず宜しく。」
ユキの一言メモ
青に近い黒髪。背が高い。ボーイッシュ。
●森 三郎
中学3年生
一言
「宜しく」
ユキの一言メモ
黒い髪。自己紹介ではあまり喋らなかった。シャイなのかな?
●葉月 葉子
高校1年生
手芸部
狐の半妖
一言
「とりあえず楽しく部活動をしていけたらいいなと思っています。宜しくお願いします。」
ユキの一言メモ
ちっちゃい!かわいい!
●白雪 幸
高校1年生
帰宅部
雪女の半妖
一言
「みんなで楽しい部活にしていけたらいいなと思ってます、宜しくお願いします!
ユキの一言メモ
私!
●花子
トイレの花子
一言
「半妖倶楽部の部長は私がやってもいい?
どうぞどうぞ!
ありがとう!」
ユキの一言メモ
半妖倶楽部のリーダーになった。
こうして私達6人の半妖倶楽部が始まったのであった。