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転生生活二日目(7)
自分達が宿泊した集落の場所を伝えると、アウラは「じゃあ、私もそこを拠点にする! むしろ、ギルドの拠点にしてしまいましょう」と、かなり乗り気な様子であった。
ということで、夕方頃にギルドの拠点(仮)を集合場所にして、アウラとは一旦別行動をとることにした。
別れ際、アウラに回復薬をいくつか渡そうとすると
「いえいえ、森の魔獣もだいぶ落ち着いてきたので、大丈夫かと」
「それでも、何かあったら大変ですし、念のために受け取ってください」
「そんな、私が受け取ってばかりで、申し訳ないです・・・」
などと受け取りを渋っていたが、マテラから
「せっかく綺麗にした雑巾が、ぼろ雑巾の状態で帰ってくるところは見たくないので・・・」
と言いながら回復薬を渡されると「ヤッベェ・・・マテラちゃんが天使に見える・・・」と言いながら回復薬を受け取っていた。
雑巾扱いでいいのか・・・。
ともあれ、そんなこんなでアウラと別れた後は、薬草の補充をするべく、再びマテラと二人で森を散策することにした。