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転生システムに致命的エラーを発見してしまったのだが  作者: みももも
第零章

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転生生活二日目(2)

 どうやら、自分が寝ている間にマテラが宿の主人と交渉ごとを全て終わらせておいてくれたらしい。


 マテラによると

 ・エルフ以外には難しいが、逆にエルフにとっては容易な内容

 ・装置についているクリスタルを取り外し、新品のクリスタルを設置するだけ。

 ・報酬は『宿泊費』+『薬の調合方法の伝授』+『装置から回収したクリスタル』の三つ

 ということらしい。


 ちなみに、装置から回収したクリスタルには約100年分の魔力が詰まっていて、市場に出せば安くても数10G、物によっては数100Gで売却することも可能らしい。

 とはいえ、宿の主人にとって「森で平穏に暮らす」分には不要な物であり、

 エルフ以外に頼んだ場合は難易度が急上昇し、報酬を数100G以上必要払う必要があるため、報酬としてはそこまで飛び抜けた物でもないということになる。


「あ、ご主人、おはようございます」

 宿を出ると、表を掃除している宿の主人がいたので挨拶をすると

「おう、お客さんとマテラじゃねえか! おはよう!

 件の装置には、ここからこの細道をたどって1時間ほど歩けば辿り着けるはずや。

 あと、これはサービスだから、受け取っといてくだせえ!」

 そう言って、サンドイッチのぎっしり入ったバスケットを渡してくれる。


 一人で食べきるには多すぎる気もするけど、マテラと自分の二人分が用意されていると言うことだろうか。

 それとも、宿の主人からするとこの量で『一人分』のつもりなのだろうか。


 まあ、朝ご飯を抜けば一人でもなんとか食べきれる量だとは思うし、最悪の場合は残して翌日とかに食べてもいい。

 宿の主人には「では、夕方頃には戻ります」と挨拶をして細道を進んでいくことにした。


 道中、ただ歩くだけではもったいないので、また草の回収をしながら歩くことにしたのだが、マテラは宿の主人から良質な薬草の見分け方も聞いているらしく、良質そうな薬草だけを引き抜きながら道を進んでいく。



 そうして30分ほど歩いた時、道の脇から突然何かが飛び出してきた。


「うわ? 魔獣? マジで? 戦う? いや、逃げ・・・逃げよう」

「待ってください、チシロさま。 どうやら魔獣ではないようです」


 確かによく見るとそれは、魔獣ではなく、人間だった。

 身体中がボロボロで、どうやら気を失っているらしい。


 気を失っているのにどうやって茂みからこちらに「飛び出した」のか考えていると、答えはすぐにわかった。

 木をなぎ倒しながらこちらに向かってくる熊のぬいぐるみみたいな謎の生き物(魔獣?)と目が合う。

 どうやら、この人はこの魔獣にここまでぶっ飛ばされてきたようだ。


 などと冷静に判断をしている場合ではない。

「熊?野生の熊と会った時は、目をそらさずにゆっくりとあとずさるんだっけ?あれ?これって魔獣にも有効なのか?威嚇か?威嚇すればいいのか?ガオー。いや、逆効果か?」

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