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転生システムに致命的エラーを発見してしまったのだが  作者: みももも
第零章

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クエスト(8)

 早速、宿の主人に薬作りの道具を借りられないか相談してみると、「調合道具などの利用料金は宿代に含まれているため追加料金や手続きなどは不要」とのことだった。


 この村は、森を散策する人が立ち寄る拠点になることが多いのと、宿の主人自身も趣味で調合を行うとのことで、様々な機材がすぐに使える状態で用意されていた。

 宿の主人によると「そこらの施設よりもいいものが揃っている」らしい。


「それじゃお客さん、こちらが『調合室』になりやす。

 一応いつもは、使用時間は『一人1日3時間まで』って決めてやすが、まあ今は他に客もいねぇことですし好きに使ってくだせぇ」

「それは助かります。 どうもありがとう」

「いえいえ、これも商売の一環でさぁ。

 ま、なんか困ったことがあれば、気軽におっしゃってくだせぇ」


 そう言って自分達を調合室の前まで案内すると、宿の主人は受付の方に戻っていった。

 どうせ客なんてほとんど来ないらしいが、それでも長期間受付を離れる気にはなれないのだろう。


「いい人ですね。 しばらくここに滞在するのもいいかもしれません」


 マテラも、宿の主人のことを気に入ったようだ。

 自分も、宿の主人の性格は気に入っているし、この宿の料金も比較的お手軽ではあるからここに拠点を構えるのもいいかもしれないけど、「薬作りをやってみても生計が成り立たなさそう」と判断した場合はいつまでもここにいるわけにはいかない。

 いつだって異邦人は、居場所を探すのに必死なのだ。


「・・・とりあえず今は調合に集中しよう。 マテラ、サポートガイドには調合の手順が書いてあるんだっけ?」

「はい! 私が手順を読み上げますので、チシロさまはその通りに進めることになります!」


 マテラが読み上げた基本的な工程はこうだ。

①薬草を専用の機械に入れて粉状にすりつぶす

②すりつぶした粉状の薬草を専用の機械に投入する

③水を適量(別紙参照)専用の機械に投入する

④機械のスイッチを入れ、10分ほど待つ

⑤完成!


 なんというか、まあ。 うん。

 ほとんど機械任せじゃん・・・。


 しかもこの手順を踏むだけで、薬草をそのまま売るよりも数倍高値で取引されるようになるらしい。

 サポートブックが『薬の調合』までを推奨する理由がわかった気がする。

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