帰宅(5)
<<チシロ・クガネ・ミト>>
想力:108
やさしさ:43
想法力:32
魔法力:13
魔力耐性:12
治癒力:4
妖力:1
精霊力:1
職業:冒険者
冒険者ランク:B+
所有ポイント:12000
種族:ツノナシ エルフミミ シロエルフ(妖精)
カードランク:白
所属:『黄金』(サブマスター)『赤い羅針盤』(短期契約)
所持:マテラ・ミト
使役:ライア・ミト
特殊能力:
『想乗(想力)』『解放(想力)』『ダメージ軽減(やさしさ)』『ダメージ軽減2(やさしさ)』『ダメージクッション(やさしさ)』
『想力展開(想法力)』『魔力展開(魔法力)』
「・・・・・」
ステータスカードを確認してみたのだが、これはなんというか、人様にお見せできないほどに混沌としているというか、
ツッコミどころが多すぎる。
100にするだけでエラー扱いの『想力』が順調に成長しているところとか、知らないステータスがなんか増えてるところとか。
あと、なんか知らないうちに自分が『黄金』のサブマスターになってるし、よく見たら自分の名前に『クガネ』って勝手に追加されてるし・・・。
種族に『妖精』と追加されているけれど、これは『妖精使い』を省略して表記しているのだろう。
多分、マテラかライアのどちらかが実際に『妖精』で、その二人の主人(?)に当たる自分は『妖精使い』になったんだと思う。
今まで何の根拠もなく「妖精使いです」と名乗っていたら、本当に『妖精使い』になっていたってことか。
まさに「噓から出たまこと」というか、「瓢箪から駒」というか・・・。
まあでも、これで今後「妖精使いです」と名乗っても嘘ではなくなったのでよしとしよう。
というか、今確認したいのはそこではなくて。
『冒険者ランク』の欄を確認すると『B+』と表記されているので、どうやら本当にBランク冒険者になっているっぽい。
「チシロさん、冒険者ランクがどうかしたんですか?」
「ああ、アウラ。 聞こえてましたか。
いえ、なんかさっきの手紙に『ランクAの受験資格を与えます』って書いてあったので・・・」
アウラとおやっさんにもさっきの封筒から取り出した書類を見せると、二人はかなり驚いていた。
なんでも、通常『ランクA』の受験資格を得るためには、『ランクB』で数年間活動するか、わかりやすい『偉業』を成す必要があるらしい。
「確かに『山龍討伐』に参加すれば『偉業』として認められるかもしれんが・・・、にしてもそんな簡単にはいかんやろ・・・」
「ええ。 ですがチシロさんは『黄金』のサブマスターでもありますので、その辺りも評価されたのかもしれませんね」
アウラに「そういえば、いつの間に自分はサブマスターになってたんですか?」って聞くと「あれ? 言ってませんでしたっけ」ととぼけられた。
ちなみに、自分がサブマスターになったタイミングを聞いてみると、どうやら自分は『黄金』に加入した時点から『黄金』のサブマスターだったらしい。
結局、『ギルド』が何を勘違いして自分たちに資格を与えたのかはわからなかったけど、辞退する必要はないだろうし、そもそも辞退の仕方もわからない。
まあ、もらえるものは貰っておこう。
「と、いうわけで自分たちはこれから『ランクA』冒険者の資格を取得しに行くつもりです。
もともとこの世界の街を色々回るつもりではありましたしね」
「そうですか・・・。
私も一緒に行きたいのですが、なにせ見ての通り多忙でして・・・」
「わいも、あまり長いこと宿を留守にするわけにもいかんのでな。
すまんが一緒について行ってやることはできんのや」
まあ、確かにそりゃそうか。
よく考えれば、転生してきて間もないはずなのに大勢の仲間がいる現状は恵まれすぎているのだ。
「いえ、自分にはマテラとライアもいますし、大丈夫です!」
「そうです!
むしろ私たちにとっては、先生と雑巾さんが私たちの帰る場所を守ってくれるだけでも十分ありがたいです」
「うむ。 チシロのことは我らに任せておくが良い」