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転生生活1日目(10)

「アラタメテ、ハジメマシテ。 ワタシハ・・・『マテラ』です。

 チシロさま、あなたの『お守り』です・・・」


 どうやら彼女?の名前はマテラというらしい。

 『マテラ』という名前を口にした瞬間、人格が安定して話し方も落ち着いたようで、最初はカタコトだったのが、急にすらすらと話すようになった。

 詳しい原理はわからないが、人格形成という意味では名前を持つことは大きな意味を持つのかも知られない。

 まあ、そんなことよりもまずは、この『マテラ』という少女が何者なのかを聞くのが先だろう。


「あ、ああ、えっと、初めまして? 自分は千代。 水音 千代です。

 えっと・・・、マテラ。 君は『お守りが人格を得た存在』っていう認識で、間違いないのかな? とにかく、よろしくお願いします」

「はい。 存じておりますよ、チシロさま。

 正確には、私自身は「お守りに宿っていた人格」が解放されただけなので、「お守りが人格を得た」わけではないのですが・・・、まあ似たようなものですね。

 この世界で()、チシロさまのことを精一杯サポートさせてもらいます! こちらこそよろしくお願いします!」


 マテラはそう言ってふわふわと浮かび、自分の肩にポスンと腰をかけた。

 こんな小さな人形みたいな生き物が、しかも自分に向かってしゃべることにも驚いたけど、さらに彼女は自由に空も飛べるらしい。

 もはや何でもありだな、異世界。


「さてチシロさま? 安いコーヒー一杯でいつまで店に居座るつもりですか? そろそろ外に出て探検をしましょう。

 大丈夫です。 チシロさまが攻略本を読みながらこの世界の研究している間に、今後のプランを練っておきました。

 今こそ! 行動のとき! ですっ!」


 確かに、買った時はホットだったコーヒーがアイスコーヒーになるぐらいには時間を過ごしていたようだ。

 冷めたコーヒーをぐいっと飲み干しつつマテラに声をかける。


「よしわかった。 じゃあ、まずは・・・どこへ行こうか?」

「そうですねチシロさま。 やはり『クエスト』を受けるのがこの世界で生き抜くための(異世界転生の)第一歩(定番)です!

 そのためにもまずは、一度『ギルド』に戻ってクエストボードから適当なクエストを受注しましょう!」

「よっし了解! それじゃあ早速会計を済ませて仕事探しを始めよう!」


 こうしてなんやかんやあって自分、水音 千代と相棒、マテラの異世界生活は幕を開けたのだった。

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