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機械になる奇怪な機会

 車に轢かれた男子高校生は目を覚ました。


 見知らぬ天井が見える。

 周りを見渡すとモニター、照明、見たことのない機械類が広い部屋の中にポツンと配置されていた。

 手術室だろうか。


 そして横に医療白衣の女性が立っていることにも気付いた。

 スレンダーな体型で白衣を着こなし、髪は黒のショートボブ、特徴は極太フレームのピンクのメガネだった。

 とんでもなく悪趣味なメガネだが、なぜか彼女には似合っている。

 医者だろうか。




 この高校生は

「助かった」


 と小さく声を出した。


 だが白衣の女性は

「助かってない。死んでる」


 と優しく告げた。

 



 この高校生はその言葉の意味を理解できなかった。


「だって俺……」


 喋ろうとしたが、驚きで言葉がつまってしまった。声の調子がいつもと違うのだ。

 

 その様子を見た白衣の女性は

「何をもって死とするかは医学でも結論は出てないんだけど」

「あなたは生物としてなら死んでいる」

「あなたの体を見てみなさい」


 微笑みながら言うのだ。


 言葉に促され、この高校生は頭をゆっくりと動かし体を見る。

 なんということだ。体のどこもかしこも肌の色が青と銀になっていた。

 そして青と銀の材質はどう見ても金属だ。タンパク質ではない。

 体も筋骨隆々になっている。いや金属隆々というべきだろう。

 体は動くが、顔の筋肉は固まっていて動かすことができない。

 喋ることはできるが口がない。

 そして声も機械音だ。

 体の変化に戸惑っていると


「あなたはロボットになったのよ。ロボットボクシング用の人型ロボットにね」


 衝撃の一言を告げられた。

 このロボットには信じられなかった。そもそも人間がロボットになるなんてあり得るのか。




「私はAIを使って人間の脳を再現する研究をしていたの」


 白衣の女性はこれまで行ってきた研究について話し始めた。

 

 

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