鬼役 有谷康介①
デスゲームのような話です。
良かったら読んでみてください。
「逆」鬼ごっこをしよう
参加人数は7人、お前含めて8人か
有谷康介、お前が「鬼」で他がお前をぶっ殺しに来るから。
『30日』逃げ続けたら鬼の勝ち。
以上。
そう俺に言ったのは小学生の時に授業で作ったぬいぐるみ。クマを作るって授業で作った。
クマとは程遠い出来のものなんだけど…ってそんな事はどうでもよくって
康介「なに言ってんだ…?鬼?逆…死ぬって、えぇ??」
朝起きていきなりのこの状況で俺の頭はパニックになっていた。
ぬいぐるみ「いいか?これは夢じゃないから落ち着けよ?まずオレはこの『逆』鬼ごっこっていう遊びの監視役…というか審判みたいなもんだ。これから30日間鬼であるお前の元に付くからよろしくな!」
名前は適当に付けてくれと言われたのでこの妙にニヤついたクマの見た目から「ニヤ」と呼ぶことにした。
ニヤ「まぁわかりやすくていいか…じゃ康介、これから始まる『逆』鬼ごっこの細かいルールの説明をするぜ。ちゃんと覚えないとすぐ殺されるからメモしとけな」
俺は今だこの状況を信じられないままメモ帳をとった。
これから始まるゲーム『逆』鬼ごっこについて
①・参加者は鬼、有谷康介含め8人で行われる。参加者は最初から鬼の情報を知っている。
②・制限時間は30日間、子7人は鬼を見つけ、捕まえ、殺さなければならない。
③・勝者は鬼を殺した者。30日間鬼が逃げ切れば鬼が勝者になる。
④・勝者は報酬として「一つ願いを叶える」
康介「はぁ!?ちょっとなんで俺がそんなことしなきゃいけねぇんだよ!嫌だよ俺はやらねぇぞ」
メモ帳を途中で投げ捨て、ニヤに掴みかかったが、空中をフワフワ飛び回り逃げられてしまった。
ニヤ「お前はは日本中で選ばれた唯一の鬼役なんだ。参加したからには辞めるなんてできねぇぞ」
参加した覚えもねぇのに…
なんで俺がこんなデスゲームみたいな事やらされるんだよ。
康介「しかも7人に追われるってそりゃ卑怯じゃねぇか!?もっと公平にしてくれよ!!」
ニヤ「卑怯じゃねぇさ。まだルールの説明が終わってない。ちゃんと5分の勝負になるように作ったつもりだ。ささっメモとっとけって」
そう言ってさっき投げたメモ帳を渡してきた。
とにかく俺が今理解できてることは
これから30日、日本にいる7人に命を狙われるってこと。
その間このニヤっていうぬいぐるみが俺を監視、サポートしてくれるってこと。
この遊び(ゲーム)に勝てば願い事が一つ叶うってこと。
そしてこの遊び(ゲーム)からは逃げられないってこと。
叶えたい願いなら…1個ある
死んでたまるか、絶対逃げてやる。
俺、有谷康介はメモ帳とペンを再び握った。
康介「ルール!!続きを言ってくれ!」
ニヤはにやりとした。 気がした
ニヤ「ルールその⑤は…」
続