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【詩集】手になじむ詩

龍の声

作者: につき

15.6.14 推敲(最終連)

15.6.14 推敲(1~4連削除)

15.6.14 推敲(2連、6連)

雨だれに耳を澄まし

駆けまわる小さい足音を聞いている

一つおいた時の間に


傲慢から遠ざかろうとして

怠惰に身を置こうとして

目を閉じて 耳を塞いで

黙り込んだ雷のはじまりに


朝靄から現れた

巨大な化石の骨格は

こちらを向いて手招きする

居たたまれない日々のわたしに


木星の語りに満ちた

電子の偏りに満ちた

太古の彩りに満ちた

龍の言葉を聞く



馴染んでしまう不慣れな言葉

青い木々を渡る強い風のように

わたしを揺らせ

雨粒をふるい落すように


降り続く雨に破れた傘の

赤の隙間から見る近い雲

わたしを濡らせ

雨そのものにしてしまえ


夏はまだ来ないのか

(いや何度も来ている)

この湿りけを灼いてしまえ

(そうすることが出来るなら)

――そんな身勝手な声ではなくて

もっと身に染むような隠れた夕焼けに

聞こえてくる

龍の声

お読み頂いてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 激しさの中にも、全てを見守るような優しさが感じられる詩でした。 雷雨や風は私たちを翻弄しているように見えるけれど、もっと大きな視野で見ると、私たちを支えて導いてくれているのかなと思いました。…
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