表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/80

カルテNO16-2 天気予報、誤差あり

異世界に転移した鳴海カスミは、まず村の空を見上げた。

風の流れ、雲の厚み、湿度の匂い――彼女の目は、空の言葉を読み取っていた。


《天気予報詠唱》を発動。

「午後から雷雨の可能性、60%。風速は穏やか、湿度上昇中。備えを推奨します」


村人たちは「えっ…魔法で天気予報!?すごい!」とざわつく。

「この人、空のことがわかるんだ…」と、少しずつ信頼の空気が広がる。


──しかし、雷雨は午前中に到来。しかも、範囲がズレて隣村に直撃。


実況スタジオでは女神様がゼリーを落としながら叫ぶ。

「予報、外れてる〜!しかも隣村がびしょ濡れ〜!字幕スタッフ、誤差の補足に追われてる〜!」


村人たちは不安げに空を見上げる。

「やっぱり魔法って、当てにならないのかな…」

「予報って、外れるんだね…」


カスミは静かに《気圧バリア》を展開。

空気の壁が雷の衝撃を緩和し、村の被害は最小限に抑えられた。


「誤差はあります。でも、守る方法もあります」

彼女の声は、雷の音よりも静かに、しかし確かに届いていた。


村人たちは、少しだけ空を信じてみようと思った。

「この人、外れても冷静すぎる…」

「予報って、完璧じゃなくても意味があるんだね」


──その夜、カスミは空の記録をノートに書き留めていた。

「誤差:+3時間、範囲:西に2km偏移。雷強度:予測以上」

その手は、次の空を読む準備を始めていた。


女神様は実況スタジオでマカロンを頬張りながら実況。

「カスミちゃん、誤差で信頼を得てる〜!しかも“冷静すぎて実況が盛り上がらない”ってスタッフが泣いてる〜!」


こうして、鳴海カスミの“空を読む使命の旅”は、誤差と信頼のあいだを、静かに、でも確かに進んでいくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ