カルテNO3-2 初日から叫ぶ!火柱と汗の救出劇
異世界の村に、アツミ・ゴウは着地した。
虹色の渦から飛び出すように現れたその姿は、すでに汗だく。
地面に拳を叩きつけながら叫ぶ。
「俺が来た!俺が燃える!俺が世界を救うんだぁぁぁ!!」
村人たちは、遠巻きに見ていた。
「……誰?」
「なんか、暑い……」
そのとき──村の南端から、煙が立ち上った。
「火事だーっ!」
村人が叫ぶ。納屋が燃えている。家畜が逃げ惑い、火の手は隣の家にまで迫っていた。
ゴウは、叫んだ。
「任せろぉぉぉ!!俺が消す!俺が燃える!俺が救うんだぁぁぁ!!」
《情熱チャージ》発動。叫びとともに魔力が上昇。
彼は両手を広げ、火属性魔法を放つ──
「ファイア・ブレイジング・ジャスティス・フレアァァァ!!」
──火が強くなった。
「えっ!?なんで!?」
《火属性過剰》が発動していた。
すべての魔法が火属性になる。消火魔法も、当然、火。
村人「この人、火事に火を足してる!?」
ゴウ「俺の情熱が……止まらない……!」
女神様実況(雲ソファより)「初日から火事〜!でも火属性しか使えない〜!情熱が逆効果〜!」
そのとき、ゴウの体から汗が噴き出した。
《汗だくバリア》が発動。蒸気が火を包み、温度が下がり始める。
「俺の汗が……世界を救うんだぁぁぁ!!」
村人「……なんか、鎮火してる……?」
家畜「モォ……(助かった)」
火は、奇跡的に収まった。
納屋は半分焦げたが、村人たちは拍手を送った。
「ありがとう!熱いけど、助かった!」
ゴウは、拳を突き上げて叫んだ。
「俺の使命は、ここからだぁぁぁ!!」
女神様実況「汗で鎮火〜!叫びで魔力上昇〜!でも火属性しか使えない〜!この人、最高〜!」
その夜、村人たちは納屋の前で干し芋を焼きながら語り合った。
「この人、うるさいけど……なんか、元気出るよね」
「うん。ちょっと焦げたけど、心は温まった」
ゴウは、星空を見上げて呟いた。
「俺の情熱が、誰かの希望になるなら……それだけで、俺は燃える価値がある……!」
肩から湯気が立っていた。




