紙飛行機とハーモニカ
なろうラジオ大賞6の参加作品です。
学生時代、紙飛行機とハーモニカが流行った。
19(ジューク)というバンドが流行ったのがことの始まりだった。
私はお小遣いを貯めて、初めてCDを買った。
【19のあの紙ヒコーキ くもり空わって】初めてのCDが嬉しくて、何回も聞いた。
カセットテープにも入れて、カセットでも聞いた。
学校では19(ジューク)の歌詞のようにテストの裏に夢を書いて紙飛行機にして飛ばしたり、休み時間に19(ジューク)の真似をしてハーモニカを吹いたりする人がいた。
私も学校でやってみたかった。
できなかった。
友達がいなかった。
テストの裏に書ける夢もなかった。
夢があったらあの時の私は、それを紙飛行機にして、みんなと教室で飛ばせていたのだろうか。
大人になってハーモニカを買った。
上手く吹けずにいつの間かなくしてしまった。もう懐かしい話。
今、適当な紙に夢を書いて、それを紙飛行機にして飛ばそう。
学生時代の何もできなかった私に見てほしい。
素敵な夢をたくさん書いてそれを遠くに飛ばすから。
紙飛行機は遠くに飛んでいった。遠くに。
カセットテープが懐かしい_(:3」z)_