塗布の令嬢・暗黒郷の塗布
それは、いつ生まれたのか。
そして世界は、いつから正常でなくなったのか。
「塗布」達はさらに進化を遂げ、屋敷に住むほどの知能を手に入れた。
どのような過程でこうなってしまったのかは、誰にもわからないだろう。
この「塗布」の姿は、どことなく令嬢を思い起こされる。
そしてその上には、暗黒の「フォーゼルド」の力を纏う「塗布」が存在する。
彼女達は不思議と、バランス良く住んでいるのだった。
「ゲイスマルア」達が屋敷へと辿り着いた時、既にお出迎え用なのか、そこには1つの人影があった。
その姿に「ゲイスマルア」は興味をそそらせる。
お出迎えをした「塗布」は、そのまま「ゲイスマルア」達を案内するのだった。
屋敷の中はそれほど汚れておらず、ほとんどは原形が保たれていた。
しかし一部の部屋には、そうとも言えない所もあった。
「ゲイスマルア」達は、「フォーゼルド」によく似た力を持つという「塗布」がいる会場に案内された。
そこにいたのは、強大な力を宿した4人の「塗布」だった。
「ヒュールト」は直ぐに戦いの構えをとったが、向こう側には戦闘する意思が無いらしい。
どういうことかと説明を求めると、「力」の解放と「加減」のやり方を教わりたいのだという。
「ゲイスマルア」はこれを利用し、情報を得るだけでなく、「ヒュールト」を練習台にしようと考える。
「ヒュールト」は渋々それに了承し、お互いに力を高めあう機会となった。
「ゲイスマルア」が情報を聞き、「ヒュールト」の方も終わった頃______
「ゲイスマルア」は、一度これらの情報を持ち帰りたいと提案する。
「ヒュールト」もそれに応じ、2人は一度帰還することに決めた。
こうして情報集めは一時的に終了したが、彼女たちはまだまだ進み続けるだろう。
終わりそうな雰囲気だけど、そうじゃないんじゃよ。




