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#2 謎空間と神様と手違い!?

早速サブタイトルに変更ありましたww


「「「……………???」」」

三人はよくわかんないところで目が覚めた。状況が飲み込めずにかなり混乱しているようだ。


「…律と、真琴も…なんでここに?」


ようやく口を開いた天音は、とりあえず一番最初の疑問を投げかける。返事がないと思っていたが、真琴の方から返事があって、少し驚いた顔をした。


「私が知ってると思う?」


真琴はなぜかワクワクしている、と天音は思った。それほど真琴は笑顔だったのだ。まるで、遊びを待ちきれない子供みたいな顔をしている。


「初めから期待してない。」

「だよねぇ〜」

「…律は?どう思う?」


面倒になったため真琴を放置した天音は、隣の律に話を振るが、


「…………????????」


律は目をパチクリさせるぐらいで話にもならなかった。


「律〜、お〜い?」


真琴も声をかけてみたけど、律は茫然としたまま微動だにしない。


「…ダメだこりゃ」


真琴はすぐに見切りをつけた。


————————————————


どれくらい時間が経っただろう。

誰がくるということもなく、かといって動ける訳でもなく。何か変化があるとすれば、ようやく律がお喋りできるくらいの余裕が出たことぐらいである。


「律は大阪でロケだよね?なんでこんなところに…?」

「それ、私が一番知りたい……」

「それに天音は学校にいたよな?」

「いいや、あなたのすぐ横を車で走ってた…」

「嘘でしょ初耳なのだが」

「真琴は今日も遅刻〜?」

「いつもは遅刻してないわっ!律の方が遅刻魔だろうがっ!」

「流石まこちゃんキレッキレ!ね、天音ちゃん!」

「…そうだね」

「まこちゃん言うなー!あと、天音もしれっと同意すんなっ!」


まこちゃん、というのは律が真琴に付けた渾名である。この呼び方は、真琴達が幼稚園の時から変わらない。流石に学校ではやめてくれ、とお願いしているが、三人の時はだいたいこの呼び方になってしまう。何はともあれ、そ三人ともようやく世間話ができるくらいに心の余裕が生まれてきていたところに


『またせたねぇ諸君』


唐突に変な声が聞こえてきた。男とも女とも取れるような変な声。少なくとも、そこそこ若い声だということだけは三人とも理解をした。


「「強制イベントきたっ…!」」


待ってました、とばかりの反応を示す真琴と天音の隣で


「………!?!?!?へへ、変な声がぁ…!!??!?!」


案の定一人パニックを起こす律。出てきた言葉もかなり間抜けなものだった。


『強制イベント…?は、わからないけど、随分待たせちゃって申し訳ないねぇ…なに、大したことじゃないんだけど、事後処理についつい時間がかかっちゃってねぇ…』


独り言のように呟きながら出てきたのは、よくわかんない一人の青年と、三人の女の子達。女の子達の方は、みんな金髪に小さなツインテール。人形のような白い肌に可愛らしい顔をして、白くて綺麗なワンピースを着ていた。背中には小さな羽が生えている。いかにも天使ですって見た目をしていた。


青年の方は短い金髪に整った顔立ち。日本にいたら『イケメン外国人!』的な感じてバズるんだろうな、というのが真琴の感想である。こちらも色白で真っ白の服を着ていたが、羽は生えていない。代わりになんか神々しい《オーラ》的な何かかが出ている。


真琴と天音は声も出さずじーっとこの四人の行動を一語一句漏らすまい、というかのように見つめている。律はというと


「なな、なんかきたよ、な、な、なにしに来たんですかー!たたたた、食べても美味しくななななないです!!?!」


…これが彼女にとっての精一杯の返答であった。


『食べないからまず落ち着こうか?』

「………ひゃい」


律がようやく落ち着きを取り戻したところで、青年が口を開いた。


『それじゃあ、説明させてもらうね?…とその前に、かなりびっくりすることを言うかもしれないから覚悟しててね?』

「………うん」


青年は律に釘を刺した。律はかろうじて返事をすると


『さてと…まずは単刀直入に言うね』


というと、三人の女の子を前に突き出して


『こいつらの手違いのせいで、君たち召喚されたと同時に向こうの世界でお亡くなりになっちゃったんだよ』


「「「……………はい?」」」

『え?だからお亡くなりに…』

「「「ええええっ!マジで!?死んじゃったの私たち!!?」」」


三人ともビックリ仰天。声を揃えて騒いでいる。それもそうだろう。突然変なところに来たと思ったら「あなたは死にました」なんて言われて驚かない人はいない。ましてただの女子高生の三人には驚き以外の何者でもなかった。


「えっ嘘でしょなんじゃこりゃ転生しますって流れなのか??」

「なにこのクソゲーみたいな展開…笑えない…」

「えっえっ、死んじゃったんですか!?なんで?なんで!!?」


わかりにくい人に注釈。ここは上から真琴、天音、律の感想である。


『もしもーし、続き話していい?』


青年の声に、三人はコクコクと頷いた。


『それじゃ、説明するね。まずここは天国と地上の間の空間?みたいなところで、僕が作り出したものなんだ。』

「作り出したって?ここ丸ごと?」


真琴が質問を挟む。


『そ。僕はこれでも神様だからね♪』

「神様が…事後処理?」

『忙しいんだよ〜?これでも、一人で切り盛りしているからねぇ…』


真琴としては、考えてた神様とだいぶ違うようだが、青年…ではなく、神様はそんなことはどこ吹く風。


『…君たちもしかして話を脱線させる天才?』

「違うから早く話して、いつになったら本題に入るの?」


天音がクールにツッコミを挟む。


『それじゃあ話すよ?…ここにいる三人の天使達は、僕の仕事を補佐していて、今日は地球から一時的にこっちの世界に召喚するべき人を探してくるように、とお願いしたんだ。』


ここで話を区切り、いつの間にか後ろに引っ込んでいた少女…じゃなくて天使達を引っ張り出した。


『そしたらなにを思ったか、指示を聞き間違えたこの子達はなんの手続きもなく君たちを召喚してしまったんだよ…』

「てっ、手続きがないと死んじゃうんですか…?」


少し余裕の出てきた律が質問する。


『死ぬよ、普通に死ぬよ?…んで、それをすっ飛ばしてしまったので、残念ながら地球…日本には帰れません』

「うげ、まじかい」


真琴の情けない声が響く。

『でもこのまま死ぬのも可哀想だから僕やこの子達の力で僕の管轄する世界に送るから!』

「まじかい!」

「え、今度は大丈夫なの?」

「マネさんごめんね〜死んじゃったよぉ〜」


…ちなみにここの感想も、真琴、天音、律の順である。


『そうと決まれば!ほいっ!』


またも地面に怪しげな魔法陣。嫌な予感がする、と誰かが呟いた瞬間、


「「「待って!心の準備がぁー!」」」


三人揃って魔法陣に吸い込まれていった。


————————————————


『さぁてと、また管理の仕事に戻るかぁ』


…真琴、天音、律の三人が姿を消し、物静かになった空間の中に、神様の声が静かに響く。その静寂を破るものはなにもない……ように思われたが、


《お言葉ですが…》


おずおずと、先程の天使の一人が声を出した。


『なんだ、言ってみろ』

《お言葉ですが主よ、彼女達にこれから行く世界についての説明は為されましたか?》

『………あっ』

《いくら私たちの能力を分け与えても、主からのギフトの譲渡があっても、向こうの常識を知らない彼女達は生きていけませんよ?》

『そういうのは………』

《…………?》

『そういうのはもっと早く言えっ!!』

《す、すみません…!!》


このせっかちな神様には、もう少しだけやり残しの仕事があるようだった。


皆さんおはこんばんちは中松です(*´꒳`*)

どうしても細かく書きたくて…魔法を使うシーンはまた次回ということで!


レビューなどなど待ってます!


次回こそ!『異世界と魔法とチート?』

また読んでくださいね!


(サブタイトルは変更になる場合があります)

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