好きな人の後ろ姿
学校が終わり、家に帰る。僕が好きな知子と最近毎日一緒に帰るようになっていた。ただ、今日はいつもより元気がなさそうだった。僕は思い当たる節があったため、知子に聞いてみることにした。
「ねえ、今日何かあった?」
「どうして?」
「いつもより元気なさそうに見えたからさ、気になって、、」
「そんなことないよーー別にー」
そう言いながら、知子は僕を追い抜かし歩いて行く。その後ろ姿が悲しそうにみえた。
「もしかして、僕が知子の友達と二人で話してたのが原因だったりして、?」
知子は僕の話を聞き、その場で立ち止まり少し怒ったような顔をして答えた。
「そうだよ、なんかコソコソと周りの目気にしながら話してたでしょ。そんなに二人で話してるのを見られたくなかったんですかね~」
「そういうわけじゃないんだけど、あまり他の人にも知られたくない内容だったから、、」
「何それ!?そこまでいったら何話していたか教えてよ!」
と、怒り爆発寸前の知子だったため、僕は観念したかのように話していた事を全て教えた。
「実はさ、明後日知子の誕生日でしょ?だから知子の好きな物プレゼントしたいなと思って、知子の友達にいろいろ聞いてたんだよ」
「え、そうだったの?」
「うん、できるだけ秘密にして驚かせようと思ったんだけどね」
「じゃあ、サプライズ失敗させちゃったってことかぁ、、、」
そう言うと、知子は少し考える仕草をしてから僕に
「じゃあ、こうしよう!私の今一番欲しいものを当てられたら、君のお願いを1つ叶えてあげるよ。まだプレゼントは何貰えるか聞いていないからいいでしょ?」
「え、お願いってどんなやつまで・・・」
「それは、プレゼントを当ててからのお楽しみということで。じゃあもう私の誕生日まであと少ししかないから頑張ってねー」
そう言いながら、僕の背中を思いっきり叩き、また先へと歩いて行った。
そしてその後ろ姿はとても嬉しそうであった。
初めまして、「なかおとしき」と言います。
初めて公の場で書いたので、まだまだダメな部分が多々ありますが、大目に見てくださると嬉しいです。
これからよろしくお願いいたします。