#2 邪悪魔女
【邪悪魔女】
・バシカル・キリンギ（Bacikal-Killing） 冷徹の魔女／邪悪魔女1i／残酷魔女特別顧問
邪悪魔女の一人。シェリルスの師。邪悪魔女としての役割は執行官／兵士教練官／機動部隊隊長。身長162cm。
環境部門秘書のカーネイルとは双子で、こちらが妹。寒村の出身。
黒甲冑が代名詞。剣は魔法で腰の後ろに浮かせて帯刀する。
自分も他人にも厳しい、ストイックの化身。自己鍛錬が趣味で、常に高みを目指している。
大概の物事はそつなくこなすが、料理だけは不得手というか無神経。野菜を丸ごと茹でて食べる事が多い。
残酷魔女の創始者にしてかつての隊長。その功績が認められ、邪悪魔女に選ばれた。現在は残酷魔女の特別顧問に就任している。
真黒の髪を短く整えている。
・イェーレリー・オストロスト（Iweleth-Ostlost） 骸の魔女／邪悪魔女2i
邪悪魔女の一人。法務官を担当している。身長150cm。鎧骨装着時は202cm。
骸を操る魔法を得意とし、骸骨を常に鎧として纏っている。（鎧骨と称される）
とにかく骨が重厚で大きいためシルエットは大柄。だがその中身はアクセルリスやアディスハハとそう変わらない年の少女。身長は彼女らよりも低い。
真の魔装束はJERSEY（正義と執行と解放する者の装束・１１番産出モデル）という最新鋭の高機動スーツ。
洞窟一つを丸ごと工房にしている。上質な骸骨が多数手に入る《竜の墓場》という穴に直結しているらしい。
身長の低さがコンプレックスで、よくシェリルスにバカにされる。そこから度々喧嘩に発展するのがバシカルの最近の悩みだ。
不思議なことに、当代の邪悪魔女には普段の姿と本来の姿が異なる魔女が多い。彼女もその一人。
普段は碧い眼だが、怒ると赤くなる。鎧骨の隙間から除く光も同様。
髪型はショートカット。右半分は白く、左半分は黒い。
・シェリルス・シンデレリア（Sheriruth-Cinderella） 灰の魔女／邪悪魔女3i
邪悪魔女の一人にして1iバシカルの弟子。担当は威力部門。身長170cm。
トレードマークは謎めいた王冠と長いツインテール。結構こだわりがあるらしく、それへの不用意な接触は彼女の怒りを買う。
不躾で傍若無人な態度が目に付く、不良系魔女。
……が、言葉遣いや態度が粗暴なだけで、根はいい子。アクセルリスも思っていたが、まあ要するに不器用なだけである。
趣味は料理。師匠の腕がアレのため、彼女自身の才であると推測される。
彼女が炎の魔法を使う時、灰のような色の髪は先端から赤化する。
かつて存在した王朝に《シンデレリア王朝》というものが存在するが、彼女との関係は不明。
・カイトラ・アルコバレノ（Kaitul-Arcobaleno） 変異の魔女／邪悪魔女6i
邪悪魔女の一人。担当は財政部門。身長173cm。変異体状態では333cm。
普段の姿は大量の触手によって形成された異形の怪物。その状態での高さは3mの巨躯を誇る。
が、その姿は己の称号《変異》により、望まぬ形に変化を遂げたものである。本体は痩身で長身。摂取する栄養のほとんどが変異に回されるため、その体重は驚くほど軽い。
彼女の変異は不定期に起こるものであり、以前はまた違った異形の姿をしていたらしい。
触手を引っ込めて通常の姿になることも可能ではあるが、その状態を維持するのに多大な集中を要すため、必要なければ普段は触手モンスターの姿でいる。
パーティーメイカーズにおいては主菜を担当する。
趣味は小説執筆。
・シャーカッハ・ヒュドランゲア（Shakah-Hydrangea） 再生の魔女／邪悪魔女7i
邪悪魔女の一人。担当は医療部門。身長184cm。
桃色の髪を脚のあたりまでだらりと垂らした姿が特徴的な、実に妖艶な魔女。単純な身長ではアイヤツバスを抑え邪悪魔女で最も高い。（変異体などは除く）
《再生》の称号に偽りはなく、どれだけの損傷を受けようと即座に再生を開始しすぐに元の美貌を取り戻す。
力の源は心臓に埋め込まれている《超再生の魔石》であり、同時に弱点でもある。
この魔石が彼女の魔力質を変貌させたことで、現在の《再生》という称号を得ることとなっており、元々は別の称号を有していたらしい。
そしてその美貌も再生によって形作られたものであり、元々は大して目立つような容姿ではなかったという。
パーティーメイカーズにおいては副菜を担当する。
大胆不敵に振る舞うが、その実邪悪魔女でもとびきりの寂しがり屋だ。
・ケムダフ・アイオーン（Chemdah-Aion） 暴食の魔女／邪悪魔女8i
邪悪魔女の一人。担当は防衛部門。身長138cm。ぼうし込みでは276cm。
トレードマークといえば、身の丈の二倍の大きさを持つ巨大な帽子である。
その帽子にはこれまた巨大な口と牙が生えており、まるで別個の生命のようにうごめく。
知るものは少ないが、この帽子こそがケムダフの本体である。少女の姿は魔力によって生み出した依り代でしかない。
かつて起こった不幸な事故（ケムダフはこれについて語ろうとはしない）によって、《帽子の魔女》であった彼女の魂はその帽子に移ったという。
現在は上記の真実を隠すために、本来の称号をもじって《暴食の魔女》を名乗っている。
パーティーメイカーズにおいてはデザートを担当する。
普段少女の姿をしているのはケムダフ自身の趣味であり、やりようによってはどんな姿にでもなれる。
・キュイラヌート・ヴォルケンクラッツァー（Qimranut－Wolkenkratzer） 氷の魔女／残酷魔女10i
邪悪魔女の一人にして魔女機関を統べる《総督》。身長143cm。球状装置は300cm。
初代邪悪魔女の一人。いわゆる大魔女で、その齢は5000を軽く超える。
その肉体は特殊冷却装置の中で冷凍睡眠状態にある。普段は精神のみを装置に接続し、執務を行っている。
本来の姿を見た者は少なく、またキュイラヌート自身も自らの姿を書き写したり伝聞することを好まないため、多くの魔女は彼女の姿を知らない。
魔力の量も当然桁違いで、装置から顕現した際には周囲一帯の水を凍らせてしまうほどの冷気を発し、完全に顕現するとヴェルペルギースの気温が20度下がる。
海水浴慰安旅行に参加すれば海を凍らせ、温泉慰安旅行に参加すれば温泉を凍らせた。それ以降彼女は慰安旅行に参加していない。
