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残酷のアクセルリス  作者: 星咲水輝
18話 レッツパーティーメイク!
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#6 ゴハンを食べてユメを見て

【#6】


 後日。

 ヴェルペルギース内の、一流料理店。

 そこにはパーティーメイカーズの三人とアクセルリスがいた。


「すまなかったね、アクセルリス。任務完了の報酬も出さなくって」

「そのお詫びといっては何だけど、今日はこんな感じで、ね?」

「わたしたちのごちそうだ。好きなだけ食え」


 三人が見るのは、並べられた大量の料理。

 そしてそれを恐ろしいスピードで吸収するアクセルリス。


「────────!!!」


 鬱憤を晴らすかのように頬張っているため、その言葉は形を成さない。


〈……あー、すげえうれしいってさ〉


 トガネは呆れ半分にその言葉を形成する。激しく頷くアクセルリスを見るに、彼の通訳は満点のようだ。


「そうか、よかった」


 安堵の表情を見せ、アクセルリスに背を向ける三人。

 そして、穏やかではない視線を互いに送りあう。


(……さて)

(とりあえず、この場は凌げたねぇ)

(ええ。でも、時間の問題ね)

(その通りだ。アクセルリスはカンが鋭い。近いうちに、わたしたちの口で真実を教えなければならない)

(パーティーメイカーズの、真の任務、ね)

(さぁて、どうしようか……)


 暗い展望を掴みかね、背後のアクセルリスを一瞥する。


 肝心のアクセルリスはというと。

 そんな三者に僅かな気を向けることさえせず、ただただ恍惚に食欲を満たし続けていた。


「……」


 その姿を見て、三人は同じ結論に至った。


「……ま、どうにかなるか」

「そうね」

「だな」


 肩の荷がすっと下りたようだ。


「~♪」


 アクセルリスは、ただただ愉悦に満ちていた。

 こうしていつまでも、美味しいものを食べて、幸せでありたいものだ。


〈……って言ってるんだろうなぁ〉


 やれやれ、とトガネは微笑んだ。





 ──だが、そんな愉快な日々にも、終わりが迫っていた。



【レッツパーティーメイク! おわり】

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