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残酷のアクセルリス  作者: 星咲水輝
47話 より大きな世界、より小さな私
247/277

#9 手向け一銀華

「────」



 数刻後、完全な空虚を宿していたその地に銀色の魔女が足を踏み入れた。

 彼女はすぐに倒れている一人の魔女に駆け寄り、そして一目でその魔女が息絶えていることを理解した。



「ミクロマクロさん」



 しかしその亡骸は──規格の魔女ミクロマクロは、満ち足りたような微笑を浮かべていた。まるで新たに生まれた命のような、無垢な笑顔だった。

 それを見たアクセルリスの口から零れる言葉がひとつ。



「ありがとうございました」



 と。

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