#5i その他の魔女&魔女以外のキャラクター
【その他の魔女】
・カーネイル・キリンギ(Karnel-Killing)冷静の魔女
魔女機関において環境部門秘書を担当する魔女で、執行官バシカルの双子の姉。身長162cm。
黒色の儀礼服を魔装束として纏う。その性格が映されているようにきっちりと着こなし、崩れることはない。髪や目はバシカルと同じく真黒。
得物はナイフ。作中において操る描写は少ないが、その腕前はやはり超一流。
かつては残酷魔女であり、妹バシカルと共に興した第一人者でもある。
外見的特徴こそバシカルと似通るが、内面は真反対。バシカルは力で押し通すことを好むが、カーネイルは繊細な搦め手を得手とする。また、料理が得意ではないバシカルに対し、カーネイルの腕前はアクセルリスも認めるほどのものだ。
・ネビュラアイ・バルジ(Nebulaeye-Bulge)星雲の魔女/星見台
魔女機関において『星見台』を務める魔女。キュイラヌート直属。身長165cm。
魔装束は魔女機関で研究を行う魔女に与えられる標準的なもの。青みが掛かった黒い髪、夜空のような昏い色の眼。
幼いころから星を見ることが好きだった彼女は、導かれるように《星雲》の称号を得て魔女になり、必然のように魔女機関の星見台に就任した。
星空から今後の展望を占うという重大な役職で、就くまでも就いてからも大変な仕事のはずなのだが、彼女は一切苦労を見せるようなことはない。
常に好きなものと向き合える仕事をしているからか、正確はおおむねハイテンション。口癖は『~みがある』。
・アラクニー・ブラックウィドー(Aracne-Blackwidow)呪術の魔女/呪術師
魔女機関において『呪術師』を務める魔女。キュイラヌート直属。身長183cm。
真黒な髪を床に付くほど伸ばしている。表情は前髪によって隠され、不気味。その隙間から覗く眼は真紅だ。魔装束はおおむね『呪術師』のイメージ通りのものである。
《カーサースの森》という森を所有し、住居を構えている。呪術的なエネルギーが感じられるらしく、定期的に森に籠る。
またこの森は彼女の出身地でもある。物心ついた頃にはこの森に住んでいて、『森そのもの』に育てられたというらしいが、詳細は不明。
・ブルーメンブラット・ヴィルベルヴィント(Blumenblatt-Wirbelwind)花弁の魔女/先代邪悪魔女4i
先代邪悪魔女の一人でアディスハハの師。彼女に己の魔法と邪悪魔女の座を継がせた。身長171cm。
新緑色の髪に桃色のメッシュがところどころに入っている。また、魔装束はアディスハハと似ている。
とにかく用心深い性格。常に二手三手先のリスクヘッジを気にし、信頼できる魔女数人に定期的に言伝を残したりするほど。座右の銘は《ヒヤリ・ハット》。
魔女として、師としては申し分ない手腕で、邪悪魔女にはなるべくしてなったと周りからは言われていたが、彼女自身は全て努力の成果だと語っていた。
アディスハハ以外には深い近親関係を持たなかったようであり、葬儀は邪悪魔女だけでしめやかに執り行われた。
【魔女以外のキャラクター】
・ラ・オウマリアス(Lah Ohma Marias) 別名:超龍
竜種にしてその頂点に立つとも言われる、超越たる龍。全長約250m。コフュン=オウマリアス状態で核が存在していたのは丁度真ん中のあたりである。
その名は古い言葉で『超越した竜』を意味する。『ラ』が『超える』、『マリアス』が『竜』。
『オウマ』に関しては、その暴威を見た当時の人々が付けた二つ名のようなものらしい。明確な語源は不明だが、極東で『鏖す者』を意味する『オウ』という説が最も有力とされている。
とてつもない巨体に加え、全身を覆う赤黒の鱗、前方へ突き出した二本の角が特徴。尚、左の角は半ばで折れているが、断面から三叉に裂けて再生している。
巨躯はそれだけで大いなる武器になるが、『物体のエネルギーを吸収』するという特殊能力さえも有する。まさに超越の龍。
かつてロンシェン地方で起こった竜同士の大戦。それを終焉へ導いたのが彼といわれている。
体躯と能力を十全に生かし、あらゆる竜を打ち斃し続け、竜骨洞の元となるものを創り上げた。
しかし、そんな彼をも上回る龍が、一体存在していた。その存在により、彼もまた竜骨洞に眠る死した龍のひとつにされ、ついに竜大戦に終止符が打たれた。
彼が死してなお美麗な身体を保っていたのは、彼を斃した存在が冷気を操り、氷漬けにしていたためである。
そして、この彼を斃した存在とは──
・オーア・アルジェント(Or-Argent)アルジェント家/父
アクセルリスの父。大らかな優しさで家族を包む、大黒柱。身長176cm、享年38歳。
どこにでもいるような、普通の『父』の姿。金髪。
普段は街に出て働いたり、村で農作業をし、休みの日には子供たちと遊ぶ。そんなありふれた父親だった。
おっとりした性格で、お風呂に入るのが好き。そんな彼のこだわりからか、アルジェント家の浴室は村の中でも特に優れているともっぱらのウワサ。
アルジェント家の中では唯一アクセルリスの生存本能/残酷性を見抜いていたが、それもまた個性でありアクセルリスをアクセルリス足らしめるものだと肯定した。
アクセルリスをはじめとした子供たちの成長を見守るのが、彼の最大の楽しみだった。
・シルヴィア・アルジェント(Silver-Argent)アルジェント家/母
アクセルリスの母。鋭い強さで家族を引っ張る、強き母。身長159cm、享年37歳。
銀色の長髪。眼は切れ長で、常に不敵な雰囲気を宿している。
しばしばオーアもたじろぐほどの勝気な性格で、自分に圧倒的な自信を持つ。自身が選んだ夫であるオーアや自身の子供たちにも同様に、強い誇りとして思っている。
自信を裏付けるだけの才はあり、特に料理が大の得意。アクセルリスがグルメなのも間違いなく彼女の影響だろう。
前述の容姿や性格を見てもわかる通り、長女アクセルリスはシルヴィアの特徴を色濃く継いでいる。
・アズール・アルジェント(Azur-Argent)アルジェント家/次女
アクセルリスの上の妹。読書が好きなお年頃だった。身長133cm、享年11歳。
『アズール』は古い言葉で『青』を意味し、その名の通り青い髪と眼を持つ。その髪はアクセルリスの真似をするように横側で束ねられている。
勤勉な性格。家事の手伝いや弟妹の面倒を見るのを率先して行っていた。ぶっちゃけアクセルリスよりもまじめ。
アクセルリスの妹でありながらギュールズとパーピュアの姉でもあったが、彼女なりに立派な『妹』かつ『姉』であろうとしていた。
・ギュールズ・アルジェント(Gueules-Argent)アルジェント家/長男
アクセルリスの弟。『男』になる、その成長途中だった。身長122cm、享年9歳。
『ギュールズ』は古い言葉で『赤』を意味し、その名の通り赤い髪と眼を持つ。
年頃の少年であり、やはりというかやんちゃな性格。ただしシルヴィアとアクセルリスが怒ると怖いので、最近はおとなしめだった。
双子の妹パーピュアのことは大切に思っており、パーピュアを泣かせたりするものは許さないという男気もある。アクセルリスはこれを「いい成長」だと見守っていた。
・パーピュア・アルジェント(Purpure-Argent)アルジェント家/三女
アクセルリスの下の妹。誰もを笑顔にする天真爛漫さを持っていた。身長122cm、享年9歳。
『パーピュア』は古い言葉で『紫』を意味し、その名の通り紫色の髪と眼を持つ。
誰よりも無邪気な性格で、そこにいるだけで雰囲気が和らぐような癒し系。彼女の前ではアクセルリスも
角が取れたようになっていたという。
まだ自分自身のことをあんまりわかっていないが、みんながしわわせになればいいと思っている。そんなパーピュアがどんな風に育っていくのかが、アクセルリスには楽しみだった。