#4i 外道魔女
【外道魔女】
◆魔女枢軸
・戦火の魔女
謎の存在。
かつて世界を恐怖に陥れた史上最悪の外道魔女。
・側近
魔女枢軸において戦火の魔女の側近を務める魔女。
彼女もまた謎に包まれた存在であり、その真名は不明。
現在判明しているのは、ナイフを得物にすることだけである。
・ゲデヒトニス・ヴァルガセンハイト(Gedachtnis-Vergessenheit)記憶の魔女/外道魔女
外道魔女にして魔女枢軸の司令塔。身長149cm。
橙色の髪を短く整えている。眼は触腕の色と同じで青白。黒い魔装束には青白い線がいくつも走っている。
魔女枢軸の我が強い魔女たちに振り回され続けていたが、そのことについて彼女自身悪くは思っていなかったようである。
彼女がなぜ外道魔女に堕ちたのかは分からない。彼女がなぜ魔女枢軸に所属したのかは分からない。
ただ、ここには『なぜ』という問いが遺されている。それこそ、戦火の魔女へのカギとなるだろう。
最後は愛すべき友の手により、外道の呪縛から解き放たれた。
願わくば、その魂が救われんことを。
・コフュン・ブラスフェミー(Coffin-Blasphemy)死体の魔女/外道魔女
外道魔女。6フィートの底より戻った者。身長183cm。
蘇ってからは白衣を捨て、ボロボロの黒い外套を纏っている。首元には自己を繋ぎ止めるための厳つい装置。そこから再現されている頭は生前と全く同じものだ。
かつて、アクセルリスとグラバースニッチによって討たれ、蘇り、そしてまた討たれた──と、思われていた外道魔女。
しかし、彼女の魔法とゲデヒトニスの魔法の性質が噛み合った結果、彼女は三度目の機会を得ていたのだった。
一度死に、二度死んだ彼女は、しきりに『理解』という言葉を使っていた。
曰く、『死の向こう側で見た景色が、私に真の理解を与えた』という。
果たして、彼女が見た『理解』とは何なのか。それを知るすべはない。
彼女に、四度目の機会は、訪れないから。
・メラキー・ソロウ(Mercy-Sorrow)慈愛の魔女/外道魔女
魔女枢軸の外道魔女。慈悲深い修道者。身長163cm。
赤みの強い橙色の髪、緑色の目。その魔装束は一目でデヴァイタル教徒と分かるようなもの。
普段の立ち振る舞いは、恵まれない人々に助けの手と共に布教を行うという、敬虔なデヴァイタル教徒そのもの。
だが、その性根は救いようのない下衆。他者が転落するさまを見るのを至上の愉悦としている。布教を行っているのもその為だ。
だが、そんな彼女でも、かつては純粋に救いを求めていた頃もあったのだ。だからこそデヴァイタル教徒になったのだから。
彼女がいつ狂い、堕ちたのか──それはきっと、『魔女』の呪いだろう。
・ゲブラッヘ・ルベウス(Geburah-Rubeus)鉄の魔女/外道魔女
外道魔女。峻厳の悪魔。身長159cm。
金色の目、金髪のサイドテール。左で纏めるアクセルリスに対し、彼女は右側に纏めている。魔装束はどこかアクセルリスのものに似ているが、彼女のものよりも露出が多く、動きやすい。
はじめは『師のため』という目的でアクセルリスの命を狙っていた。しかし今は、彼女は彼女自身の数多の悪意をもって、その命を狙う。それは歪んでいながらも『心の成長』であることは確かなのだが──彼女にとっては、余りにも遅すぎた。
そして、ゲブラッヘは大いなる間違いに、まだ気付いていない。
彼女の結末は、果たして。
・クラウンハンズ・ブラッドステッカー(Clownhands-Bloodsticker)吸血の魔女/外道魔女
魔女枢軸の外道魔女。『美』にはうるさい。身長177cm。
白銀の長い髪と血のように紅い眼及びドレスが美しいコントラストになっている。
美しさを追い求める魔女であり、行きついた美学に基づいた行動を取った結果外道魔女となった。
その立ち振舞いや求めるものなど、どこかロゼストルムに似ている所がある。
片や道を外した外道魔女、片や秩序を守る残酷魔女。二人を分けたのは、『共に立つ者』の存在だったのだろうか。
・バズゼッジ・マーデルラー(Buzzedge-Murderer)剣の魔女/外道魔女
外道魔女。狂気の剣。身長172cm。
返り血に染まり薄汚い黒髪、戦闘の合間に切れるのかショートカット、というのが生前の外見。
コフュンたちによって蘇らせられた際は、骸によって形作られた薄く白い不気味な外見。だが面識の薄かったアディスハハでもバズゼッジだと分かるような姿ではある。
苦痛を味わい死を実感することで、生と性を実感するという異常性の持ち主。故に傷口から剣を生み出すという魔法を得ていた。
そんな彼女だが、レキュイエムへの愛は正真正銘、純粋なもの。数奇な出会いの果て、互いに最良のパートナーとなり、愉快な毎日を過ごしていた。
・ソルトマーチ・バンケット(Saltmarch-Banquet)御旗の魔女/外道魔女
魔女枢軸の外道魔女。『英雄』を目指した。身長166cm。
暗い茶髪に軽装の鎧を着込むのが彼女の魔装束。目は黒色。称号にもある御旗は普段は束ねて背負っている。
彼女が追い求めた『英雄』とは、果たして何だったのか。きっとそれは、彼女は永遠に届かない存在でありながら、既に彼女が至っていた存在でもあったのかもしれない。
・アントホッパー・アンチノミー(Anthopper‐Antinomy)背反の魔女
魔女枢軸に所属していたものの、外道魔女ではなかった。『善』とされる左側黒髪と『悪』とされる右側緑髪で構成されている。なお、目の色はどちらも茶色。身長168cm。
騒動後の彼女はカイトラの弟子となり、魔女機関で様々な仕事に就いている。
二つの頭により複数の物事を同時に考えられるというマルチタスク能力に期待が掛かっていたが、『善』は深く考えるあまり逆に仕事が滞り、『悪』はそもそも深く考えることを得意としないため、ダメだった。
・バースデイ・ナティヴィティ(Birthday‐Nativity)誕生の魔女/外道魔女
魔女枢軸の外道魔女。己が生まれた意味を求め続けた求道者。身長161cm。
短めに整えた黒髪に碧眼、目立たない黒い魔装束。竜を取り込むと、魔装束の上に鎧が生成される。。
ゲームが趣味だが、それは自分自身の生もゲームの延長線上でしかないと考えているため。
得物とする太刀は銘もないような代物ではあるが、本人は気に入っていたようで、丁寧に手入れしていた。
トガネが初めて殺した魔女として。そしてトガネを殺した魔女として。バースデイはアクセルリスの中で、忘れ得ぬ敵として記憶されていくだろう。
◆他
・レキュイエム・プレルード(Requiem-Prelude)鎮魂の魔女/外道魔女
外道魔女。鎮魂の盾。身長152cm。
生前の外見は白黒の魔装束の上に白衣を羽織り、小奇麗に整えられた黒髪。
亡者となって蘇った際は魔装束は純白へと変化したが、白衣は変わらず。しかしそれは最期の時のままなのか、ボロボロで薄汚れてしまっている。
魔女でありながら医師も勤めていた。その知識を悪用して、人間を材料にして楽器を作るという猟奇的な趣味を楽しんでいた。
バズゼッジの同居人。彼女を心から愛し、無軌道な彼女の良き女房役となっていた。
・ゼットワン・レギオン(Zone-Region)領域の魔女/外道魔女
外道魔女。傭兵トリオのリーダー格。身長162cm。
黒地に青いラインの走る戦闘魔装束。眼も青い。かつてはメガネがトレードマークだったが、魔女枢軸に捕縛されて以降は着用していない。
傭兵トリオは魔女になる以前からの幼馴染で、リーダーであるゼットワンの誘いで一斉に魔女になった。
リーダーを名乗り、他の二人からも信頼されているが、その実は小心者で、「スカーアイズとインペールがいなければ自分は何もできない」という弱音を常に心に抱えている。
・スカーアイズ・ディサバレル(Scareyes-Disable)隻眼の魔女/外道魔女
外道魔女。傭兵トリオのブッコミ役。身長158cm。
黒地に赤いラインの走る戦闘魔装束。右目は光るほどに真っ赤。左目は魔女になった際に失われた。かつては眼帯を、現在は開閉式のゴーグルを左の目に装着している。
享楽的な性格で、難しいことを考えるのはゼットワンとインペールの仕事だとしている。
己の力に絶対的な自信を持つ。しかし、あるいはだからこそ、己の理解が及ばない、あるいは予測もしていない状況に出くわした際にパニックを起こしやすいという弱点を持つ。
彼女自身もその弱点には気付いているが「まあゼットワンとインペールがフォローしてくれるだろう」とあまり気にしていないようだ。
・インペール・ペネトレイト(Inpale-Penetrat)貫徹の魔女/外道魔女
外道魔女。傭兵トリオの参謀。身長153cm。
黒地に黄色いラインの走る戦闘魔装束。細く開かれた眼からは黄色い瞳が見える。かつても今も口元に開閉機構を備えたマスクを装備している。
抑揚の薄い声色が特徴。全ての物事を悟っているかのように語るが、別にそんなことはなく、けっこう取り乱す。にもかかわらずそのような語り口をするのは、彼女が臆病だから。
再登場に際して、魔法の性質を変化させたスカーアイズに対して彼女は単純に身体能力を向上させてきた。かつて能力頼りだったせいで敗北した彼女は、それを糧に鍛錬を積んだのだ。けっこうまじめな努力家でもある。
・オブリテレイト・ヴァンダリズム(Obliterate-Vandalism)潰滅の魔女/外道魔女
外道魔女。アクセルリスに一矢こそ報いたものの、その結果相方より悲惨になってしまった。身長160cm。
ギラついた赤紫の魔装束。眼は赤がちの黒。
ディザスターとは幼馴染。無気力がちな彼女を引っ張るのが役割だが、持ち前の猪突猛進さが災いし、気付けば外道魔女になっていたという。
得物は斧で、魔法は肉体を強化する系統のもの。強化した膂力による斧の一撃は凄まじいものである……と残酷魔女の資料には記されている。
また、アイヤツバスが彼女の魔力を抽出した際には物体を消滅させるという凄まじい魔法を生み出しており、彼女も修行を積めばやがてそのような魔法を操れるようになっていたと考えられる。
・ディザスター・ミスティックスター(Disaster-Mysticstar)妖星の魔女/外道魔女
外道魔女。我を忘れたアクセルリスにボロ布のようにされた。身長171cm。
落ち着いた紺碧の魔装束。眼は青がちの黒。
オブリテレイトとは幼馴染。猪突猛進がちな彼女を諫めるのが役割……のように思えるが、彼女とともに外道魔女になっているあたり、結構な放任主義かつ流され体質である。
披露する機会はなかったが、星の光で思考速度を強化する魔法を操っていた。
また、アイヤツバスが彼女の魔力を抽出した際には星を落とすという凄まじい魔法を生み出しており、彼女も修行を積めばやがてそのような魔法を操れるようになっていたと考えられる。
・ツープラトン・ピンフォール(Twoplatoon-Pinfall)幻惑の魔女/外道魔女
外道魔女。啓蒙と人海戦術を駆使してグラバースニッチを追い詰めた。身長169cm。
彼女をはじめとする以下の五人は、ヴェルペルギース攻撃の際にゼットワンが独断で招き入れた魔女である。
魔装束は機能性を重視したもの。髪は白く、眼は黒い。
「学び」を好む哲学的な魔女。己の知識を優れていると自負し、相対する者を見下すくらいがある。
また、対照的に格闘技を好む一面もあり、戦闘の際にはその経験を活かした攻撃を行う。
固有魔法は『分身』であり、戦闘スタイルは狡猾かつ大胆。はじめは2人に分身した状態で戦い、己の名をも利用したミスリードで敵を油断させたところでさらに複数に分身し、追い詰めることを必勝パターンとする。
・サンバーン・ブラックドット(Sunburn-Blackdot)炎天の魔女/外道魔女
外道魔女。太陽のごとき炎熱を携えイヴィユを追い詰めた。身長148cm。
容貌は少女といったところ。白い布を幾重にも重ねたような魔装束を纏う。髪は白髪で、目は燃えるような橙色。
外見には似合わず老練かつ豪放といった性格で、その言葉にはどこか歴史の重さのようなものが感じられる。
掌から爆炎の球を放つ魔法を得意とする。その火力は火炎系の魔女の中でもトップクラスだ。また、火球を放ち続けることで赤熱化した両掌を合わせることで、超高火力の爆発を起こす《超新星》という技も持つ。
高火力の火球を矢継ぎ早に放つことが出来ることから、その魔力量はかなりのものだと考えられる。その口調と合わせて考えるとかなりの高齢な可能性があるが、詳細は不明。
・フルフォース・ブレイクスルー(Fullforce-Breakthrough)覚醒の魔女/外道魔女
外道魔女。全てを突破する力を持つと謳ったが、シャーデンフロイデの前には敵わなかった。身長179cm。
シャーデンフロイデと並ぶほどの大柄。橙色の魔装束は露出が多く、勇ましい筋肉が目立つ。その両目は固有の魔法によるものか常に赤熱している。
相当の自信家で、常に大言を語るが、宿す魔法はその言葉を壮語とさせないほどの力を持つ。
『マグマのよう』とも評される濃厚な魔力が体内で循環しており、それを解放することで凄まじいパワーを引き出すという魔法を操る。
彼女の魔法がもたらす力は恐ろしく、実際魔女機関にとっては脅威なりえる存在ではあったが、相手が悪かった。
・ゴリアス・ジャイガンテ(Goliath-Gigantes)剛体の魔女/外道魔女
外道魔女。心身の誇りをもってロゼストルムを追い詰めた。身長141cm。『剛体』は約14m。
子供のような容姿だが、立派な大人。翠色の目、魔装束は一般的な翠色のワンピース。後述する『剛体』は翠色の半透明な鎧纏った巨人の姿。
背が小さく子供に間違われるのがコンプレックスであり、非常に嫌がる。それに影響してかプライドも高い。
だがひとたび魔法を解放すれば、その背丈は10倍以上の『剛体』に包まれる。この『剛体』は魔力によって造られたものであり、外見通りの質量で暴威を振りまくが、大きさの分生成にはとても時間がかかるのが弱点。
・シックスセンス・アッフェイタス(Sixsense-Afflatus)天眼の魔女/外道魔女
外道魔女。人智を超えた悟りを得てミクロマクロを追い詰めた。身長164cm。
黒と白のヴェールを交互に折り重ねた怪しげな魔装束を纏い、黒い布で目を隠している。その下の目は艶めく青色。
占い師のような姿だと評されたが、魔女になる以前は占星術に関わることに携わっており、当たらずとも遠からず。
彼女の魔法は『対象とした生物一体の行動・思考を把握する』という強力無比なもの。かなり遠方からでも対象にとることが可能であるが、その代償として『自身の視界を失わなければならない』という制約が存在する。
また、魔法を抜きにしても相当の実力者。しなやかな身のこなしと重く鋭い一撃は、あのミクロマクロ
を追い詰めるほどのものであり、凄まじい修練が見て取れる。
弱点も作中で演じた通りで、対処はしやすい方であるが、裏を返せば一対一では無類の強さを発揮するということでもある。