#6 亡国のクピド
【#6】
「……やはり、どいつもこいつも」
ゲデヒトニスは目を細める。こうやって思い出していけば、魔女枢軸は独善性に極まった魔女ばかりだ、と。
「お前は、その中でも特段扱いづらい」
「「「出会い頭にその言葉とは、心外です」」」
ノイズの中から答え、姿を晒したのは慈愛の魔女メラキーだ。
「いいか。余計なことはするな。戦え」
「「「了解致しました。見たところ、アディスハハもいない──細工を施す必要もないようですし」」」
そして慈悲なき緑の眼で、敵を捉えた。
「「「では、燃えろ」」」
手を掲げる。一瞬のうちに熱が収束し、アーカシャとイヴィユの周囲に火柱が立つ。
「「「ッ!」」」
「あ、あちち!」
一番槍は躱す──だが、火の手は休まる気配を見せず、次々と襲い掛かる。
「「「無尽蔵か、これは。ならば息の根を止めるのみ」」」
「それ、賛成! うおおっ!」
ヒリヒリと感じる熱を一重で避け、そのままにメラキーへと肉薄する。
「「「やはりこちらへ来ましたか。どうしようもないほど単純で、愛おしいほど愚かしい」」」
二人が眼前に迫ったその瞬間──メラキーは両手を交差した。
そして、二人の周囲全方位を劫炎が取り囲んだ。
「うわぁ!?」
激しく揺らぐ炎の壁、燃え盛りの轟音とすぐ傍に迫る熱。三重の劫火の罠が、感覚を阻害する。
「「「罠……ではない。これは、視界の遮断……」」」
だが、だからこそ、イヴィユの進化は極まる。
「「「──ならば!」」」
一瞬の状況判断を終え、イヴィユはアーカシャの前へ飛び出した。まるで、彼女を庇うかのように。
その直後。劫炎壁を突き破って、巨大な火球が現れ──イヴィユを呑み込んだ。
「イヴィユ──!」
それは丁度、アーカシャを狙って放たれたもの。メラキーの、狡猾なる策略──イヴィユはそれを察知し、阻んだのだ。
「「「ちぃ、小癪な……!」」」
「「「小癪なのはお前だ、メラキー。やはりお前の進化は、間違っていたようだな」」」
それは、イヴィユにとって、最大の侮蔑だった。
「「「黙りなさい! 消えゆく身で、捨て台詞など!」」」
「「「確かに私は消える。だが、次に現れるのは、お前を消すにふさわしい魔女だ。せいぜい怯えていろ────」」」
笑ってそう言い残し、イヴィユだったノイズは炎の中に消えた。
「「「……何を残すかと思えば、結局は変わらぬ負け犬の遠吠え。愚かな魔女でした」」」
苛立った声色でそう捨て、新たな火球を生み出した。
「「「ですが、不愉快極まりない。あれを喚び起こした貴女には、責任を果たしてもらいます」」」
「……」
そして、火球をアーカシャへと放つ──
だがそれは、一瞬で消滅した。
「「「な──?」」」
火球だけではなかった。アーカシャを取り囲んでいた劫炎壁も、同じように消えていた──『消火』されていた。
「「「ンン、誰かは知らないが……あまり行儀のいい魔女じゃないみたいだね、君は」」」
それを行ったのは、イヴィユだったノイズから呼び出された魔女。海のように蒼い髪で、不敵に微笑む魔女。
「「「オルドヴァイス、イヴィユに呼ばれて参上だ」」」
海の魔女オルドヴァイス。大海は、全てを受け入れる。
「オルドヴァイス……! 来てくれたんだ!」
「「「怪我はないか、アーカシャ」」」
「うん、大丈夫!」
「「「よしよし。健康が何よりさ」」」
語るその横顔に、メラキーは不意打ちを放った。
「「「小賢しい真似を。貴女も先の魔女のように、灰に帰りなさい!」」」
「「「丁重に断らせてもらおうかな。趣味じゃない」」」
苛立ちと共に走る複数の火球。しかしそれらは軽々と消えていく。
大海の如き器を宿すオルドヴァイスの前では、かの劫火もマッチの火に過ぎない。
まさに、真なる慈愛だ。
「「「さあアーカシャ、行こう!」」」
「オッケー!」
銀の槍と水の刃がメラキーの首元に狙いを定める。二つの鋭利に睨まれた彼女は、後ずさりしゲデヒトニスに言う。
「「「ゲデヒトニス、こちらも二人組で行きましょう。それが戦闘における定石だと進言します」」」
「やだよ」
「「「え」」」
しかし、その回答は無慈悲なものだった。
「「「な……なぜです! 私たちは仲間では」」」
「お前のこと、キライなんだよ」
「「「なっ…………」」」
衝撃の告白に、メラキーは揺らぐ。
「私たちのことを仲間だと思ったこと、微塵もないくせによく言う。然るべきタイミングで切り捨てる気だったのは分かってるんだよ」
「「「そんな……私は断じてそんなこと」」」
「じゃあなんでソルトマーチを殺した?」
「「「そ……それは」」」
言い淀む。それこそが、答え。
「じゃあな、がんばれよ」
「「「待ってくださいゲデヒトニス──待てッ!」」」
怒りと哀しみ、感情に引っ張られるようにメラキーは手を伸ばす。
その手は、ゲデヒトニスを掴むよりも先に、宙を舞った。
「「「ア……」」」
「「「ンン、余所見はよくないと思うぞ」」」
残るのは青き残像。水の刃が走った痕跡。
「「「お……のれ……おのれ……! 何故、何故! 何故皆、こうも愚かなのか! 忌々しい!」」」
目を見開く。それは血走り、一瞬で正気を喪失する。
「「「アア……アアアアアアッ!!!」」」
慟哭。黒炯々とした怨毒の劫焔を放ち、雨のように降らせた。
「「「ンン、なんてドロドロした感情だ。あの炎は、そう簡単に消えてくれないな」」」
オルドヴァイスはそう呟く。しかし、その表情に焦りはない。
なぜならば──海は、大きいから。
「「「じゃ、私が受け止めよう!」」」
杖を振り上げる。足元から湧き出す水がオルドヴァイスを包み込み、そして焔をも受け止めた。
強い感情で生み出された炎は水中で受け止められて尚、しばらく燃え盛る。
だが、やがて消える定めには、変わりは無い。
「「「私の焔が……私の怨恨が……!」」」
「「「もう終わりなのか、君の感情は!」」」
「「「ふざけろ! この程度で、私が尽きるとでも!」」」
「「「いい意気だ。どんな感情でも、この胸で受け止める! さぁ吐き出せ!」」」
「「「望むなら……喰らえッ!!!」」」
メラキーは振り絞るように、己の胸の奥の焦げ付く毒を、黒き炎として解き放つ。
そしてオルドヴァイスは、その全てを、抱きしめるように受け止める。
「「「味わえ……私の感情をッ!」」」
「「「ああ、伝わってくる……!」」」
水の中でも迸る熱に目を見開く。
「「「君の歩んできた道。君の抱えてきた想い。その全てがこの焔には宿っている──」」」
そして、オルドヴァイスは気付き、笑った。
「「「──ああ、わかったよ」」」
直後、彼女を包んでいた水が弾け、黒き炎も全て失せた。
「「「──」」」
その光景を、メラキーは沈黙のまま見ていた。
彼女の表情は、どこか清々しく。
「「「君の全てはわかった」」」
「「「…………そう、ですか」」」
静かに答えるメラキーの身体は、指先から少しずつノイズに変わり行く。
「「「私のことを知り、貴女は何を思うのです。同情か? あるいは嫌悪ですか」」」
「「「いや、私そういうのは言わないんだ」」」
「「「……どういう意味です」」」
「「「海は全てを受け入れるだけさ。その一つ一つに、点数を付けたり正誤を定めたりすることはしない」」」
それが自然の摂理。それが海の魔女なのだ。
「「「君というひとつの存在も、ただ認める。それ以上でもそれ以下でもないんだよ」」」
「「「そう──なのですか」」」
毒の抜けたような表情で、メラキーは目を閉じた。
「「「……驚きました。私でさえ、この私でさえ──」」」
浮遊するように、そう呟きを繰り返す。
そのうち、身体のほとんどがノイズになる。
そして、遂に消える──その寸前、最後に、こう言った。
「「「嗚呼、神よ」」」
言葉だけが残り、メラキーは消え去った。
「……すごいね、オルドヴァイス」
余韻を破り、アーカシャは言った。
「あのメラキーでさえも、受け入れるなんて」
「「「ンン、正直無茶はしたさ。ホラ」」」
そう言って差し出した左手。既に肘から先はノイズに還ってしまっている。
「「「悪いけど、ここまでだね」」」
「そっか……ありがと。助かったよ」
「「「ンン、それはなにより」」」
オルドヴァイスはにっこり笑う。アーカシャも、笑い返した。
「「「君の戦いを最後まで見届けられないのは悔やまれるが、きっと上手くいくだろう。祈ってるよ」」」
「うん、がんばるよ!」
「「「じゃ、この辺で。別れは悔やまない主義だから、手早く消えるさ」」」
その言葉通り、オルドヴァイスはアーカシャが言葉を返すよりも先に、ノイズに消えていった。
「バイバイ、オルドヴァイス」
そして、口を噤んでいたゲデヒトニスが歩み寄る。
「別れは済んだようだな」
「うん。待っててくれてありがとね」
「慈悲はここまでだ。次の刺客は、容赦を知らないからな」
ノイズが渦巻き、新たな魔女を形作る。
出現したのは、ゲデヒトニスの言葉通りの魔女──二つの首を持つ、異形の存在。
「「「ワタシたちの出番かァ……なら暴れてやろうじゃねえかァ!」」」
「「「やめなさい! 誰もそのようなことは望んでいないと、ワタシなら理解できるでしょう! 武器を捨てなさい!」」」
背反の魔女アントホッパー。『善』側の制止も聞き入れず、身体の支配権を手にする『悪』側は斧を構える。
「アントホッパーか。なら、案外あの子がいいかも」
それを見たアーカシャが喚び出したのは、小柄な影。
「「「うぅゥぅゥぅ……! な、なんで私がぁァぁ……!?」」」
人形の魔女アガルマトだった。彼女はノイズから現れると同時に、無数の人形で自身の身体を覆い尽くした。
団子状に集まった人形たちの奥から、くぐもった声が聞こえる。
「「「…………帰っていい?」」」
「ダメ」
「「「どうしても?」」」
「ダメ。最低でもあそこの魔女はやっつけてもらわないと」
「「「う、ゥぅゥ……! なら、もう早く済ませちゃうしかないわぁァぁ……!」」」
アガルマトは覚悟を決めた。人形たちが、蠢き始める。
「「「なんだか知らねェが、ブッ潰す!」」」
「……」
アントホッパーはそれを目指し駆ける。その背後で、ゲデヒトニスは動かない。警戒の構えだ。
「「「しャああああああッ!」」」
「「「待ちなさいワタシ! 明らかに危険で──」」」
『善』がそう忠告しようとした、直後だった。
「「「…………うわーーーーーーっ!」」」
アガルマトの叫びと共に、人形団子が弾けた。
「「「ぐおおおおッ!?」」」
「「「ほら言った通りでしょう!」」」
爆発に等しいほどの衝撃。至近距離で喰らったアントホッパーは、華麗なほどに宙を舞う。
「「「や……やっつける……!」」」
降り立ったアガルマト。最低限の護身を果たせるだけを残して、ほぼ全ての人形へ突撃指令を下す。標的は当然、アントホッパーだ。
「「「やっちゃえ……!」」」
「「「う、うおおおおおおおッ!」」」
アントホッパーは得物である大斧を扱い、身を守ろうとする──だが、空中において巨大なるこの武器は取り回しが悪い。
「「「ぐ! ぐあ! ぐああっ!」」」
一撃、二撃と受ける。一つ一つは小さいが、積もれば無視の出来ない苦痛となる。
事実、アントホッパーは人形の攻撃を喰らう度に防御が疎かになり、更なる攻撃を受ける隙を生み出してしまっている。
「「「こ、こしゃくなァ……! 人形ごとき……! ウオオッ……!」」」
「「「人形を笑うものは人形に泣く。お、覚えておくことねぇェぇ」」」
「「「────!」」」
それが繰り返されれば、やがて果ては遠くなく。
「「「────」」」
やがてその身が着陸したとき、既に『悪』のアントホッパーは気を失っていた。
「「「……よし、これで」」」
それにより、身体の主導権は『善』に移る。彼女は立ち上がり、両手を掲げた。
「「「降伏です。速やかに消えます。ワタシがご迷惑をおかけしました。ではこれで、私は失礼させていただきます」」」
早口でそう言い残し、あっという間にその姿は消えた。
「「「……これで、いいかしらぁァぁ……?」」」
対してアガルマトは懇願のような目線をアーカシャに送る。
「ん。ま、いいでしょ」
「「「や、やった……! じゃあ帰る……!」」」
その体は即座にノイズへと変わり、消えた。
「さて、と」
「悪いが、休む間は与えない」
「冗談でしょ。こっちも元よりそのつもり!」
両者、同時に手を翳す。互いに周囲を取り巻くノイズが、そのままの姿で肉薄する。
やがて二つのノイズは衝突し、二匹の蛇のように激しく絡み合う。
そして、両陣営ともに、戦いのさなかに次なる魔女を生み出す。
「「「セイ、ハッ!」」」
「「「っと! いやはや重い太刀筋じゃないか!」」」
「「「お前こそ! 飄々としながらも私の太刀を的確にイナシ続けるとは、なかなかの上級プレイヤーだな!」」」
切り結ぶは規格の魔女ミクロマクロと誕生の魔女バースデイだ。
「「「こういうのは、どうかな!」」」
ミクロマクロの掌底が鳩尾を穿つ。
「「「ぐ……! お、オオ……ッ!」」」
バースデイはフラフラと後退する、だが膝を付くことはなく。
「「「この一撃を受けて立ち続けるとは。恐るべき生命力だ」」」
「「「ハハハ……バイタルには自信があるからな!」」」
強く言葉を交わし合いながら、激しい闘いを繰り広げる。
両者ともに相当の実力者だ。なれば、対話は闘いの中にのみある。
「「「セイハァ!」」」
風切る太刀の一撃。ミクロマクロは躱さず、鉄輪を纏わせた腕で受け止める。
「「「く……骨身に響く一撃だ」」」
苦しく呟きながらも、即座に反撃へと移る。
「「「はッ!」」」
「「「うぐぁ……っ!」」」
鉄輪を解き放ち、不可視なほど早い拳がバースデイを刺す。
「「「ぐ……あ。ハハハ! 我が太刀を受けても動じないどころか、素早くカウンターを決めるとは」」」
倒れ込む──が、その勢いのまま、再び立ち上がる。かのバースデイの表情は、嬉しそうに。
「「「強者……紛れもない! お前ならば、私の生まれた意味を見出せるかもしれない!」」」
「「「悪いけどそういうのはお断り。他人の人生を背負うのなんて、私にはムリさ」」」
「「「お前の意見は求めない! 私が求めるのは、私だけの答えだ」」」
太刀を掲げる。そのバースデイの右半身をノイズが覆い、そして竜の鎧を再現する。
誕生を探求する恐るべき竜の魔女が、ミクロマクロを睨む。
「「「本気のようだ。ならば私も、本気で拒否させてもらう」」」
そう言ってミクロマクロは、全ての鉄輪を外した。
解き放たれた絶速の神獣が、バースデイを睨み返す。
「「「────ッ!!!」」」
一瞬の沈黙を超え、両者は激しく衝突する──
「「「ハァーッハッハッハッハ! ハハハハハハッ!!!」」」
バースデイの太刀筋は一本の帯と化し、敵を追い詰める。
ミクロマクロは目を極限まで細め、その軌道を読み、一重で躱しながら拳を叩き込む。
しかし竜の鎧はその打撃を喰らおうとも、揺らぐ様子を見せずに。
そして二人の魔女は、嵐の如き打ち合いを演じ続ける。
「すごい……!」
「私たちの付け入る余裕などない、か」
その果し合いは、アーカシャとゲデヒトニスの身を震撼し、不可侵のものとするほどに。
「「「ハハハハハ! もっと、もっとだ! 闘いの中、私に生まれた意味を教えてくれ!」」」
言葉と刃が激しく踊る。
「「「よく喋るね。こっちは避けるので精一杯なんだけど」」」
と、ミクロマクロは語る。しかし、彼女はバースデイに生まれた隙を的確に穿っていた。
戦況だけ見れば、小競り合い。しかし、極まった両者の戦いは、それさえも血戦の死闘と化す。
「「「埒が明かないな!」」」
そして遂に、バースデイが仕掛けた。
「「「セイ──ハァ!」」」
「「「────!」」」
放つのは凄まじき一太刀。
それは、ミクロマクロの胸を横一線に断つ。
「「「手応え、あり!」」」
勝利を確信し、バースデイはミクロマクロを見下ろした。
「「「──」」」
そして、その眼に宿り続ける獰猛に、気付いた。
それが意味するのは、己の勝利とは程遠いもの。
「「「む!?」」」
気付いた直後、彼女の視界は赤く染まった。ノイズ交じりの鮮血だ。
「「「目晦まし……! これが狙い、か!」」」
「「「答えないよ。私とて辛いから──!」」」
体が滅びゆく感覚に耐えながら、ミクロマクロは精神を研ぎ澄ます。
固く握っていた拳を、解く。そして指を揃える。そうすれば、その右腕は一本の槍と化す。
そして狙うは、竜の心臓。残酷なる抜き手が、極み襲う。
「「「甘く、見るな!」」」
バースデイもまた、奪われた視界のまま、太刀を走らせた。鋭い勘を頼らせ、逆襲の一撃を、放つ。
「「「────ッ!」」」
夢想の世界に、二つの刃が、交錯した。
「「「…………」」」
バースデイの視界が晴れる。
彼女が目にしたのは、ミクロマクロの肩口を掠める太刀。
そして、己の胸に深々と突き刺さる、ミクロマクロの右腕だった。
「「「……がは」」」
腕が引き抜かれる。バースデイは一歩、二歩と下がる。胸と口からは、止まらない血。
「「「は……ハハハ。やはり……やはり強い、な。惜しむらくは……ここに至るまで、お前と出会えなかったこと、か」」」
その身は大きく揺らぐ。だが、決して、倒れ伏すことなく。
「「「少しだけ……分かったかもしれないな。私の、生まれた意味が────」」」
そして、微笑を浮かべながらに、ノイズに消えていった。
ミクロマクロも、満身創痍の中に。
「「「私は安心しているさ。現実で君と戦うことにならなくて、本当に良かった」」」
彼女はバースデイの残滓にそう呟くと、すぐにノイズに消えた。
「……ありがと、ミクロマクロ。ガラでもないのに無茶させちゃった」
「バースデイ。歪んでしまってはいたが、誇り高き戦士だった」
アーカシャとゲデヒトニスはそれぞれの朋友に労りの言葉をかけ、そして今再び、相対する。
【続く】