表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
残酷のアクセルリス  作者: 星咲水輝
22話 英雄を目指した者──否
104/277

#3 禁断の果実とは

【#3】


 その夜。


 アイヤツバス工房にて食事を共にした三人と一匹。

 泊まることにしたアディスハハも一足先に床に付き、トガネも眠りに落ちた、深い夜。


「……お師匠サマ」


 アクセルリスは問うた。


「なにかしら?」

「御旗の魔女ソルトマーチについて、何かご存じですか」

「まあ、ぼちぼちはね?」

「奴について色々教えてほしいんです!」


 弟子の勢いにアイヤツバスもやや圧される。


「いいけど、どうしたの?」

「実は!」


 アクセルリスは今日の出来事を洗いざらい話す。

 ソルトマーチの態度。姿勢。そして言葉。


「……なるほどね」


 知識の魔女、一を聞いて十を知る。


「それで、あなたはどうしたいの?」

「ソルトマーチを言い負かします!」


 アクセルリスに迷いはない。


「なら、私が教えられること全てを教える。そうすれば、あなたの望むことができるようになるわ」

「本当ですか! 流石お師匠サマ!」

「……ただ」

「ただ?」

「一晩みっちり教え込むから、覚悟してね?」


 メガネの奥の眼差しが、妖しく鋭く光る。


「……っ」


 アクセルリスは深く息を呑む。この眼光は、修業時代によく見たものだ。

 そして、それの意味も、よく知っているのだ。


「…………お願いします、お師匠サマ!」


 アクセルリスは覚悟を決め、強い銀の瞳でアイヤツバスを見た。


【続く】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ