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夏休みも最終日

 ホテルのテラスにあるバーベキューコーナーで、海鮮を中心したバーベキューを楽しむ。

『時間があって自分で作れれば、もっと色々と作るんだけどな。』

『充分美味しいし、楽しい。』

『そう言ってくれると、嬉しいな。』

『でも、ケンジのバーベキューも今度食べたい。』

『おう。秋にまた行こう。』


 翌朝はホテルでビュッフェ形式の朝食を摂り、水族館へ向かう。

 少しゆったりとしたスカートに白いTシャツに黒い前の開いたニットのベストを着けている。

 Tシャツはあまり好きではないようだが、ビスチェやベストと合わせるなら着てくれるみたいだった。

 イルカショーもある大型水族館なので一日遊べる。

 ギンタは熱帯魚の水槽、大量に泳ぐ水槽にも驚きの声をあげる。

 中でもカワウソが一番のお気に入りのようで、可愛いを連発していた。

 その様子は普通の10歳の女の子用しか見えない。

 昼食は館内のレストランで摂る。

 ギンタはハンバーグプレートにし、俺はパスタセットを頼み、食べながら話をする。

『見ていない所を回ってから、最後はイルカショーを見に行くぞ。』

『イルカショー?』

『イルカっていう海に棲んでる魚みたいな動物なんだけど、賢くて芸をするんだ。』

 まだ良く分かっていないようだが、期待はしているみたいだ。

 ショーの水槽の最前列に座り、イルカの登場を待つ。

 ショーの間、ギンタは終始楽しそうな声をあげていた。

『可愛いな。欲しい。』

『家で飼えるわけないだろ。代わりにぬいぐるみなら買ってあげるよ。』

『イルカ達、ショーをするのが楽しいって言ってた。』

『話できるのか。』

『うん。上手くできて、褒められるのが嬉しいって。』

 帰りにお土産が置いてあるショップで、滑らかな肌触りのイルカのぬいぐるみを買ってあげる。

『これ、気持ち良い。』

 詰め物もマイクロビーズで、抱き心地が良いのか、帰りの車の中でもずっと離さないでいた。

『そんなに喜んでもらったら、買った甲斐があったってもんだな。』


 帰宅して、台所に立つ。

 暑かったし疲れもあるから、食べ易やすいものにしよう。

 オリーブオイル、にんにく、パン粉、トマト、パプリカ、たまねぎ、きゅうりを適当に切ってミキサーにぶち込む。

 ワインビネガー、塩、胡椒、パプリカパウダーで少し濃い目に味付けしておく。

 ここで、一度網で濾してから、再びミキサーに戻しておく。

 茹でたカッペリーニは氷水でしっかりしめてから、少し深さのある皿に盛る。

 最後の仕上げで、ミキサーに氷を追加して砕き、みじん切りにしたきゅうりを追加して、パスタにかけ、ブラックペッパーを振り、仕上げのオリーブオイルを回しがけて完成だ。

 ガスパチョをカッペリーニのソースにしたパスタだ。

 冷製トマトソースも美味くてコクもあるが、これなら手早く作れるうえに、野菜もたくさん摂れる。

 スープを掬い口に運ぶと狙い通り氷のシャリシャリとした食感が残っている。

『少しだけ辛い。』

『たまねぎとにんにくが生だからな。大丈夫か?』

『嫌なほどじゃない。冷たくて美味しい。』

 うーん、今度作る時は、玉ねぎは辛味を抜いてからにしよう。


 その晩、ギンタはイルカのぬいぐるみを抱いたまま眠っていた。

 父親として充実した休日で、ギンタが楽しそうで本当に良かった。

 夏休み明けと共に事業が分社化するため、明日からはそれに向けての最後の仕上げにとりかかる必要がある。

本日のご飯

○夕食(外食)

・海鮮バーベキュー

○朝食(外食)

・ビュッフェ形式

○昼食(外食)

・ハンバーグプレート

○夕食

・ガスパチョ・カッペリーニ

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