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やはり唐揚げ

 さて、ここからタイトルどおり、娘に料理を作ってあげるようになります。

 作った献立については、作った感を出したいので、後書きに乗せてみることにします。

 約束どおり、三日目にDNA検査の結果が出たと連絡があり、使わなくて良くなったのだが、受け取りに行く。

 結果としては、測定不能の部分が多いながらも、血縁関係は否定できないといったものだった。

 何だかその他も説明はしてくれたが、外国語のうえ専門用語で話されても、意味は分からなかった。

 こまごまと外に出てると意外と早く日が経ち、四日目には大使館から連絡があり、問題なく手続きが完了しらしい。

 土日を挟む前に済んだのはかなり大きく、助かる。

 すぐに大使館に向かう。

 嶋田氏が迎えてくれ、書類を受け取る。

「申請と申し立てだけで済むものなんですね。」

「どんなものを考えられていたんですか。」

「DNA検査とか、色々な調査とか。あと、人身売買とか疑われないかとか。一応、検査はしてみましたが。結果を見ます?」

「いや、結構です。まあ、真剣な雰囲気でしたし、明らかにこの辺りの娘には見えませんでしたしね。よく似てらっしゃいますし。母親が人間ではないことは日本ではあまり無いケースでしたが、通常の手続きだけで済みました。」

 そうか、俺に似てるのか。

 オルガに似て、美人だとは思ってはいたが、他人から見れば、似てるのか。

 やっぱり似てると言われると何故か嬉しいものだ。

「ありがとうございます。お世話になりました。」


 空港での飛行機、日本のビル群、ギンタにとって、驚きの連続だったろう。

 日本に戻ったが、ギンタはまだ日本語を話せないので、トリヴォニア語で会話をしている。

『人間が多過ぎる。』

 帰りの電車でギンタが呟く。

『そうだな。』


 午前中に日本に着くが、家に着く頃には、正午を過ぎていた。

 まず、部屋の片付けを慌ててする。

 片付けは苦手な方だから、ちょっと大変だった。

 手早く作れてそこそこ美味いのは、パスタたが、あまり目にした事が無いかも知れない。

『パスタは食べた事があるか?』

『何度かある。』

『良かった。』

 トマト缶は常備しているため、シンプルなパスタを作る。

 ドライトマトを刻んで、湯でふやかしておき、その間ににんにくを炒めておく。

 今日はそこまでにんにくを効かさないようにする。

 ガーリックオイルにトマト缶を入れ、ふやかしたドライトマトを戻し汁ごと加えて煮詰めていく。

 パスタを湯がいている間にソースが出来上がる。

 パルメザンチーズを合わせて麺に絡めて出来上がりだ。

『食べやすいかと思って、ちょっとあっさりめにしてみたよ。」

『野菜だけ?肉は?』

『晩御飯は、唐揚げでも作ってあげるから。それより、フォークの使い方を教えるよ。」

 フォークに麺を巻き付けて、口に運ぶ動作をゆっくり見せてみる。

 何度か教えながら食べさせてみるが、巻きすぎたりして手こずっている。

『考えながら食べても美味しくない。』

『続きはまた今度にしようか。』

 今日のところは諦める。

 息子も似たようなものだったし。

 口の周りを汚しながら食べているが、悪く無い表情だ。

『肉が入っていなくても、美味しいだろ。』

『これは美味しい。でも、肉も食べたい。』

『了解。晩御飯にな。』


 洗濯から始めて、家事に追われる。

 洗濯物を畳むのが家事で一番苦手なので、いつもハンガーラックに掛けて誤魔化している。

 適当に明日に着るシャツだけアイロンしておく。

 湯船は綺麗にしておくが、使い方を教えたいとは思うが、年頃の娘と一緒に入る程の度胸はない。

 口だけで伝えるだけにしておこう。


 ギンタを連れて、買い物に出かける。

 シャンプーや石鹸等は女の子が遣いたがる物を買い揃え、下着等も買い足しておく。

 約束どおり、唐揚げをする準備を買い込んでいく。

 買い物するより、冷蔵庫に残った物で献立を考える方が楽なんだが。

 帰ってから、早速晩御飯の準備にかかる。

 唐揚げはオーソドックスな物と塩とにんにくで味付けした物の二種類準備することにする。

 オーソドックスな方は、しょうゆ、酒、おろししょうが、おろしにんにくで下味を付け、もう一つはガーリックパウダー、塩、酒とオリーブオイルで下味を付けておく。

 衣はサクッと仕上げたいので、小麦粉と片栗粉を混ぜた物をまぶしてから馴染むまで待って揚げる。

 ここで慌てると油が汚れる。

 揚げ物をするついでに、ポテトも付け合せで揚げる。

 香草焼きは赤魚の切り身ににタイム、ローズマリー、バジル、ガーリックパウダーと片栗粉を混ぜた衣を纏わせ、フライパンにオリーブオイルを敷いて焼く。

 かぼちゃは電子レンジで柔らかくして潰しながら、牛乳、マヨネーズ、少しのはちみつと塩こしょうで味を整えていく。

 味噌汁は鰹出汁ベースに豆腐とわかめのシンプルなものにしておく。

 今日は白米は皿に盛り、洋食屋っぽく塩をしておいた。

 煮炊き物は徐々に慣らしていこう。

『ミソスープはどうだ。食べれるか。』

『食べられるけど、あんまり好きじゃないかも。』

『日本人は大体毎日食べる物なんだ。慣れておいた方が良い。』

『分かった。』

『あと、唐揚げばっかり食べない。』

『美味しいから。』

 そう言われて、ニヤけてしまったため、強く出れなくなってしまった。

本日のご飯

◯昼食

・ドライトマト入りトマトソースのパスタ

◯夕食

・白米

・唐揚げ(プレーン、塩ガーリック)

・白身魚の香草焼き

・かぼちゃのサラダ

・わかめと豆腐の味噌汁

・フライドポテト

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