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004. 現状確認をしておこう

最近なんだかあんこがおいしく感じる。

ちなみに作者は粒あんよりこしあん派です。


・・・暗黒騎士??


「暗黒騎士とはなんだ?選択肢にはなかったが?」


「暗黒騎士?な、なんの話ですか?」


「いや、『海斗様の職業は《暗黒騎士》です』と表示されているのだが?」


「ええ!?ひょ、ひょっとして『レア職業』を引き当てたんですか!?」


「レア職業?」


「・・・ランダムセレクトを選択するとごくまれに、ホント~~~~~~~にごくまれに基本の《兵士》《闘士》《狩人》《魔術師》《調教師》の5つ以外の『レア職業』と呼ばれる職業につくことができるのです。海斗さんの引いた《暗黒騎士》はその『レア職業』の一つだと思われます。」


ほお・・・煌星の驚き様から察するに滅多に起こらないことのようだな。


「それはつまり”当たりを引いた”という認識でいいのか?」


「・・・・・・正直当たりかどうかは微妙です。」


「む、そうなのか?」


「『レア職業』は基本の5つの職業に比べ強力な恩恵を与えられます。しかし同時にデメリットとなる制約も与えられるので、非常に扱いにくいのです。つまり上級者向けの職業ということですね。ちなみに海斗さんはVRMMOの経験はありますか?」


「ないな。それどころかゲームもしたことがない。せいぜい将棋くらいだな。」


「それは・・・それでいきなりレア職業で [REALITY≠TRUTH ONLINE] を始めるとなると・・・。」


「厳しいか?」


「・・・かなり。」


「一度決めた職業を変更できるのか?」


「・・・できません。」


「なら受け入れるしかないな。」


「・・・そう、です、ね。受け入れるしかないですね・・・。これから選ぶ『スキル』でうまく《暗黒騎士》のデメリットを打ち消すことができるかもしれませんし。」


「ん?スキル?スキルとはいったいなんだ?その言葉、職業選択の時の画面にも出てきたが?」


「スキルとは、ですか・・・。うーん、そうですね、しいていえば超能力、みたいなものでしょうか?職業と同じで神様から与えられる恩恵のようなものですね。」


「超能力?ものに触れずに浮かせられたり、手から火を出せたり、透視が使えたりするあれか?」


「ええ、その通りです。実際 [REALITY≠TRUTH ONLINE] には先ほどケイトさんが挙げられたようなことができるスキルも存在します。


「とりあえずスキルを決めるためにもまず《暗黒騎士》の『職業特性』を把握することから始めましょうか。あ、『職業特性』というのは、そのなのとおり職業ごとに与えられる特性です。メリットとなる加護とデメリットとなる制約、どちらも『職業特性』です。」


「なるほど。」


「ではまず『ステータスオープン』と言ってみてください。」


「わかった。『ステータスオープン』」


おお、目の前に職業選択の時のように立体映像の画面が。



----------------------------------


[NAME] 海斗 Lv.1


[JOB] 暗黒騎士


[PARAMETER]

 [ATK] 30

 [DEF] 20

 [MAG] 20

 [SPT] 20

 [AGL] 20

 [SEN] 20

 [TEC] 20


[SKILL]

 ---


[EQUIPMENT]

 [WEAPON-1] ---

 [WEAPON-2] ---

 [HEAD] ---

 [BODY] ---

 [ARM] ---

 [LEG] ---

 [ACCESSORY-1] ---

 [ACCESSORY-2] ---


----------------------------------



「画面にいろいろ出てきているが、これは何なんだ?」


「えっと、とりあえずわたしも海斗さんのステータスを見せてもらいますね。本来ステータス画面は本人以外は見ることができないんですけど、ナビ妖精は特別な権限を与えられていて例外的に皆さんのステータス画面を見ることができるんです。ゲームを始められるプレイヤーの皆さんにアドバイスを送ったりするためですね。」


「ほう、そういうものなのか。」


「では、海斗さんのステータスを拝見・・・こ、これは!?」


「ん、どうかしたのか?」


煌星が驚愕している、と思われる。顔のない光の玉なので声で判断するしかないが。


「 [PARAMETER] の値が明らかに高いですね・・・。さすがレア職業・・・。」


「そうなのか?いや、そもそもこの [PARAMETER] ?とはなんなんだ?」


「えっと、 [PARAMETER] を含めた画面に出ている各項目については後で説明させていただくので、とりあえず今は [JOB] と書いてある部分を指でタッチしてみてください。」


あとで教えてくれると言っているんだし [PARAMETER] のことはひとまず置いておこう。とりあえず言われた通り [JOB] の部分触れてみる。


お、また新しい画面が出てきたな。



----------------------------------


《暗黒騎士》


[JOB ABILITY]

 ◆以下スキルの成長率上昇

  【武技/大剣】【魔法/闇】【威圧】

  ※上記スキル以外にも対象スキルあり

 ◆闇属性耐性上昇

 ◆光属性耐性低下

 ◆戦闘時、敵の数が多いほどパラメータ上昇

 ◆他のプレイヤーとのパーティ作成不可


----------------------------------



「こ、これは!?」


「今度はどうしたんだ?」


煌星再度驚愕。顔がないので正しい表現なのかはわからないが、だんだん表情豊かになって来ているように思う。いいことだ。


「他のプレイヤーとのパーティ作成不可!?なんですか、この職業特性は!?」


パーティー作成不可・・・。不可、なのだからおそらくデメリットの方だろう。ただ『パーティ』とはなんなのか。おそらく誕生日パーティといったたぐいの『パーティ』とは違うものだろう。しかし煌星の驚き方から察するに作れないとまずいものなんだろう。


「・・・そんなにまずいのか、そのパーティ作成不可というのは?あと、『パーティ』とはなんだ?」


「・・・『パーティ』とは、冒険や戦闘を行う上でのチームのことで、最大6人で組むことができます。」


ふむ


「パーティが組めないことには様々な弊害がありますが、一番の問題は『クエスト』に関することです。」


「くえすと?」


[REALITY≠TRUTH ONLINE] の世界では神より与えられる指令、『クエスト』というものが存在します。クエストをクリアするとアイテムがもらえたり、いままでいけなかった場所に行けるようになったりとさまざまな報酬を得ることができます。」


ふむふむ


「クエストの中には人数制限があるものがあり、例えばパーティ一組だけで行うクエストでは他のプレイヤーが最大6人で協力して行えるのに対して、海斗さんはそれを一人でこなさなければなりません。」


「他のプレイヤーよりもクエストの難易度が上がるというわけか。」


「その通りです。」


ふーむ


「まあ結局職業を変更できない以上、これも受け入れるしかないのだろう?」


「そ、そうなんですけど・・・。」


「それにこれから選ぶ『スキル』でどうにかできるかも入れないのだろう?ならばもしスキルとやらでどうしようもできなかったら、その時に悩めばいい。」


「そう、です、ね。まずはスキルを選びましょう。確かに海斗さんの言う通り、悩むのはそのあとでも遅くないですね。」


「まあ何とかなるだろう。」



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