015. 今更ですが
『海斗さん、街に向かう前に焔鬼のステータスを確認しておきましょう』
「ん?それはどうやるんだ?」
『海斗さんのステータスから[SKILL]欄にある【テイム】をタッチしてください。そうするとテイムしているモンスターの一覧が表示されますので、ステータスを確認したいモンスターの名前をタッチすればステータスが表示されます』
成程。では焔鬼だけでなく煌星のステータスも確認しておこう。まだ見たことがなかったからな。
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[NAME] 煌星 Lv.1
[TRIBE] 魔物/スライム(特殊個体)
[PARAMETER]
[HP] 15/15 [MP] 15/15
[ATK] 10 [DEF] 20
[MAG] 15 [SPT] 10
[AGL] 10 [SEN] 20
[TEC] 10
[SKILL]
【魔法/水[1]】 【錬金術[1]】
【念話】
[EQUIPMENT]
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[NAME] 焔鬼 Lv.1
[TRIBE] 魔物/ゴブリン
[PARAMETER]
[HP] 15/15 [MP] 10/10
[ATK] 15 [DEF] 11(+1)
[MAG] 11(+6) [SPT] 5
[AGL] 22(+2) [SEN] 10
[TEC] 10
[SKILL]
【武技/杖[1]】 【魔法/火[1]】
[EQUIPMENT]
[WEAPON-1] 蛍火の杖
[WEAPON-2] 樫の枝
[HEAD] ---
[BODY] ボロ布の腰巻
[ARM] ---
[LEG] 初心者の靴
[ACCESSORY-1] ---
[ACCESSORY-2] ---
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それと焔鬼が持っていた枝と腰巻も確認。
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《樫の枝》[EQUIPMENT]-[WEAPON]
樫の枝
杖として使える
[EQUIPMENT ABILITY]
◆[MAG]+1
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《ボロ布の腰巻》[EQUIPMENT]-[BODY]
ボロ布でできた腰巻
[EQUIPMENT ABILITY]
◆[DEF]+1
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・・・・・・とりあえず自分に比べると二人とも明らかにステータスが低いことは分かった。戦闘になったら自分が守ってやらなければ。ただでさえ今は夜で視界が悪く、敵がどこから襲ってくるかわかりづらい状況だからな・・・・・・・・・ん?そういえば―――
「今更なのだが、なぜ今こんなに暗いんだ?時間的には昼間のはずだろう?ステータス画面を開いたとき時計を見たが昼の12時前だったぞ。ひょっとしてこちらとあちらでは昼夜が逆転しているのか?」
『あ、そのことですか。昼夜が逆転しているというか、こちらの世界では『12時間で1日』なんですよ。』
「12時間で1日?」
『はい。実はこちら側は現実世界と比べて時間の流れが遅いんです。体感時間を延ばしているんですよ。』
「?体感時間を延ばす?」
『人って楽しいことをしていると時間が経つのが早く感じたり、つらいことや面倒なことをしていると逆にゆっくりに感じたりしますよね。体感時間は人の意識により変動するものなのです。ヘッドギアを通して脳内の情報をコントロールすることにより、例えば現実世界で1時間しか経っていなくてもこの世界では2時間経過したように感じさせる、ということを可能にしたのです。実は体感時間を引き延ばそうと思えばもっと延ばせるのですが、3倍以上引き延ばすと脳への負荷が大きくなりすぎて異常をきたす可能性が出てくるので2倍で抑えているのですよ』
「ふーむ、そんなことができるのか・・・・・・」
『それで本題に戻りますが、時間が引き延ばされてますので現実世界での12時間がこちらでは24時間――つまり1日になるわけです。そのため
現実世界の 0:00 → こちらでも真夜中
現実世界の 6:00 → こちらでは真昼
現実世界の12:00 → こちらでは次の日の真夜中
現実世界の18:00 → こちらでは次の日の真昼
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・
といったようになるんです。ご理解いただけましたか?』
「うむ、納得した。では改めて街を目指すとするか」
『はい!』
「ゴブ!」




