朝おきたら布団の中に美少女がいるんだが
プロローグ
頭の中が真っ白になり、うるさかった街の喧騒さえ聞こえなくなった。目に映るのは巨大な電車。
(……、!)
世界が横に傾き頭を、強く打った。
そこでようやく俺は自分がおかれている状況を理解した。
(ヤバイ、死ぬ)
だんだん、だんだん大きく映る電車の車輪をただ見つめたまま何もしない、できない俺はひかれる直前にそれをみた。
悪魔を。
それは、透き通るような白い肌で、見る者を魅了する美貌の持ち主だった。
そして凍りつくような冷たい声でいった。
「落ちなさい」
そこで俺の意識が飛び……
俺は死んだ。
1 死亡前日
「ふぁぁー」
時刻は朝の6時半。3月とはいえ冬の寒さは残っている。布団から出たくない。俺は布団にモゾモゾと潜り込もうとした。
ん?太ももになんかのってて動かねぇ……。
昨日の夜なんかのせたっけ?
いやそんな記憶はない。考えるより見た方がはやいと思った俺はおそるおそる布団をどかしていった。
女の子が寝てた。俺の太ももを枕にして。
うん。まだ寝ぼけてるだけだ。気のせい気のせい。俺はリビングへ朝ご飯を食べるために嫌々布団から出た。
「えふぅ!」
ん?今布団から声が聞こえたような……。
気のせい気のせい。おれは気にせず部屋のドアを開けようとすると
「おい!何しやがる!人が枕にしてるものをいきなり取り上げるとどうなるかわかるか!頭が急降下するんだよ!痛いじゃない!」
気のせい気のせ…無理があるな。
てか女の子が『〜しやがって』とか使うか?普通。
「なにボーッとしてんのよ。」
……。
「いやさ、お前だれなんだよ」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「いや、言ったも何も初対面だよ!」
「あ、そーか」
納得したように手をポンっと叩いてる。
コイツひょっとしてバカなんじゃないのか?
「で、改めて聞くけどお前だれ?」
「ふっ」
なんだ?
「聞いて驚け!見て笑え!」
「いやおじゃる〇みたいになってるから!」
「もう〇っていってんじゃないの!」
「何の逆ギレだよ!名前くらいちゃんといえないのかよ!」
「う、うるさいわね!あんたが見栄切り邪魔したんじゃないの!」
「あんな見栄切りパクリじゃねえか!」
「いーじゃないの!」
「よくねーよ!」
疲れるわあー。
「いいか。もう一度聞く。
お前はだれだ?」
俺はアホな目の前の女の子を見る。
……可愛い顔してんな。
赤眼白髪。歳は14くらいか?背は155cmほど。
「何ジロジロみてんの?ロリコン?」
「ちげーよ!俺の好みはそこのひぎだしの中にある秘蔵の…ってなにいわせてんだ!」
「あんたが勝手に言ってるだけじゃないの!」
あ、そうだわ。ごもっともですわ。
アカン。さっきから全く話が進んでないような気がする。
と、俺の部屋のドアがバン!って勢い良く開かれた。
「お兄ちゃん!朝から何1人でどなってんの!?」
妹だった。
名前はひなみ、いま中二。
「いやさ、妹よ。朝起きたらこんなやつがいて……」
俺はアホ女を指さしながら言った。
「お兄ちゃん、正直に言いなさい。
この子どこからおもちかえりしてきたの!」
「どっからもおもちかえりしてねぇよ!」
「ほんとにー?」
……むかつく。
ひなみはおれの返答を聞かずにスタスタとアホ女の前へ行き言った。
「名前は?」
「イヴ」
「なんでひなみには素直なんだよ!」
このアホ女、シバいてやろうか。
またひなみが問う。
「見た所あたしと同い年くらいだけど
何歳?」
アホ女が答える。
「1253歳」
「「は?」」
俺とひなみの声がかぶった。
いや何言ってんだこいつ。
「あははは……そんなの人じゃないじゃん」
困ったような顔でひなみは言った。
「うん。ひとじゃないわよ。あたし」
「「は?」」
コイツまじで大丈夫か?
太もも急にどけて後頭部うったからか?
俺とひなみの動揺に気にせずアホ女は続ける。
「あたし、鬼だよ。
風切フウカ。あんたに告げる」
俺に?てか鬼ってなんだよ。鬼って虎の毛皮のパンツはいてて肌の色が赤かったり青かったりして角がはえてんじゃねーの?
「はーもー。やっと言えるよ。言おうとした矢先にあんたが邪魔してくるからぁー。」
うぜぇー
「はやく言ってくれませんかね。
俺に告げる事。」
「あんた、2日後に死ぬのよ。」
なに、言ってるんだ?コイツは……
「そんな事を信じてたまるかよ!」
今さっきあったばかりなのに。
気にせずアホ女、もといイヴは続ける
「もう一度言う。あなたは2日後死ぬ」
イヴの妙に真剣な声を聞いて
悪寒がした。
これは風切フウカが死ぬ前日の話である。
続く
初めて投稿します。
文法おかしかったり表現力がとぼしかったりしてごめんなさい。ご容赦下さい。
タイトルがダサいです。もっといいのないかなー?