表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/1825

8話 ミティ購入に向けて脳内会議

奴隷商館から宿に戻り、ベッドに寝そべる。




ミティの最後の微笑みはヤバかったな。

思い出すだけで胸がいっぱいになる。

あの微笑みを「天使の微笑み-エンジェルスマイル-」と名付けよう。

下見だけのつもりだったが、彼女がどうしても欲しくなってしまった。



いや、俺の好みだけで決めてる訳じゃないよ?

加護付与スキルを試してみて、彼女の忠誠度が一番高かったんだ。

なんと、一言も会話していないのに、忠誠度18!


冒険者ギルドの受付嬢より高い。

ここ数日ずっと顔を合わせているのに。

3日間いっしょに過ごした兄貴達より下なのは仕方がない。


不器用なのもあまり気にならない。

鍛冶じゃなくて魔物退治をしてもらうつもりだし。





ああ、これはもう買うしかない!

彼女との出会いはまさに運命!

これを運命と言わずしてなんと言うのか!

今すぐ迎えにいくよ、マイエンジェル!


と、言いたいところだが。

現実的な問題として、金が全然足りない。



彼女が売れてしまう前に金を貯めなければならない。

あの後、「前金を払うから他の人に売らないでくれないか」と店員に尋ねてみた。

値段の2割ほどの先払いで、そういうサービスもあるのだそうだ。




彼女の値段は金貨400枚。

前金の2割でも、金貨80枚は必要だ。

かなり遠い。



今までの俺の一日あたりの稼ぎは、最大で銀貨5枚。

宿代と飲食代を引けば、一日あたり銀貨1枚程度しか貯金できない。

このペースだと800日かかる。



もちろんこれは、今までの効率だったらの話だ。

使わずに保留にしておいたスキルポイントが65ある。

これを使ってどうにか金策の目途を立てる。



治療魔法を取り、貴族の難病とかを治療すれば手っ取り早い。

ただしリスクは高い。

治療魔法がどういうものか分からないし、確実に治せるかどうか。

治せたとして、ヘタに有名になってしまって、厄介ごとに巻き込まれそうだ。



治療魔法を取り、一般庶民にほどほどの治療を施すのはどうか。

もしくは、生産系のスキルを取るのはどうか。

これらもダメだ。

魔物を倒さないと、レベルが上がらない。

レベルが上がらないとスキルが上げられない。

打ち止めになる恐れがある。




やはり戦闘系スキルを取って地道に犬狩りをするのが一番か?

剣術や回避術を上げれば、ソロでも1日で銀貨10枚以上稼ぐ自信はある。


いや問題がある。

ファイティングドッグの死体を1人では運べない。

荷車を借りても厳しいだろう。


パーティを組むか?

ダメだ。

確かに兄貴達には安全のためにそう勧められたが、1人あたりの報酬も減りがちという話だった。

そもそも犬狩りなんぞ俺1人で十分である。




やはりアイテムボックスが欲しい。

なんとしても欲しい。


一か八か、空間魔法を取ってみるか?

ギルドの人とかに不審に思われるか?

アイテムボックスの希少度が分からない。

いや、兄貴達の話では、高ランクの冒険者にはアイテムボックスを使える人がそれなりにいるらしい。

激レアというほどでもないはずだ。


……………………よし、空間魔法を取ってみよう。




ステータス管理でスキルポイントを10消費し、空間魔法の項目を選択し実行する。

一瞬視界が点滅する。




正解だ。

どうやらアイテムボックスは空間魔法に属するようだ。


頭の中に発動方法が浮かんでくる。

空間魔法レベル1で「アイテムボックス」だ。

サイズは50cm×50cm×50cmぐらい。


ちょっとした小物入れ程度だ。

ファイティングドッグの死体を収納するには向いていない。

上位版であろうアイテムルームが欲しいな。

ついでに空間魔法をレベル2に上げてしまおう。




ステータス管理でスキルポイントを5消費し、空間魔法の項目を選択し実行する。

一瞬視界が点滅する。




よし!


空間魔法レベル2で「アイテムルーム」だ。

サイズは2m×2m×2mぐらい。

馬車1台で運べるぐらいの分量だ。

日本で言えば、やや小さめの1人部屋といったところか。



アイテムボックスとアイテムルームとは、互いに独立しているようだ。

アイテムボックスのほうには、貨幣などの日用品を入れる。

そしてアイテムルームのほうには、ファイティングドッグの死体を入れることにする。







残りのスキルポイントは50だ。

無事アイテムボックスも使えるようになったことだし、思い切ってどんどん振っていく。



剣術をレベル1から3にした。

肉体強化をレベル2から3にした。

回避術を新たに取得した。

体力強化を新たに取得し、レベル2にした。



剣術と肉体強化は、討伐速度を速めるため。

回避術は、討伐の安全性を高めるため。


体力強化は、休憩時間を減らし時間を有意義に使うため。

体力強化はレベル1ごとに50%強化されるようだ。

特化している分、肉体強化よりも割合が高い。





さて、これで犬狩りの効率は格段に良くなるだろう。

スキルポイントは全部使い切ったし、もうやるしかない。











レベル4、たかし

種族:ヒューマン

職業:剣士

ランク:E

HP:43(33+10)

MP:19

腕力:17(13+4)

脚力:16(12+4)

体力:41(18+5+18)

器用:21(16+5)

魔力:18


武器:ショートソード

防具:レザーアーマー、スモールシールド


残りスキルポイント0

スキル:

ステータス操作

スキルリセット

加護付与

異世界言語

剣術レベル3

回避術レベル1

体力強化レベル2

肉体強化レベル3

空間魔法レベル2 「アイテムボックス、アイテムルーム」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ