別れ際の決意
君を喪った。
いつまでも寄り添って、いつまでも同じ景色を見ていけると思ってたのに。
君を喪った。
私を暗い駕籠の中から救い出してくれた、井の中の蛙だった私を大海に解き放ってくれた。
時に笑い、時に泣き無茶なことをお願いしたこともあったっけ。
でも君は、どんなに無茶なお願いでも、どんなに理不尽な怒りでも全て受け止めてくれた。
私はこの感謝を、この悲しみを誰に、どうやって伝えればいい?
だって……感謝を、悲しみを伝えるべき君がいないのだから。
だから、君に約束しよう。
私は前を向いて歩いていくことを、壁に当たっても進み続けることを。
君の遺してくれた勇気で、希望で。
君の遺志を継いだ新しい子と共に前に進み続けることを。
だから、だから……安心して。今までの私に戻らないから。
新しい子に支えられながらでも、前に進むから。
安心して眠っていてください。
今までありがとうございました。