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第二話 ヒコ

「カナが死んだ」

そう聞いたのは事故から一時間後のことだった。

俺は突然過ぎて理解できず、実感がわかないままただ呆然とその事実を聞いた。

それからすぐにカナの葬儀が行われたが涙はでない。

葬儀場にはたくさんの人が訪れていてカナの慰霊を見るなり泣き崩れる人もがいた。

それでも俺の涙は一向に出る気配がなかった。

それから二日が過ぎた。

さほど変わらない日常...

カナが死んだことを実感したのは学校でのことだ。

「今日ヒコは?」

小学校時代から皆勤を取り続け、元気だけが取り柄なヒコが学校を休んだ。

「………」

反応がないリホ。

「ありえないよな!ヒコが休むなんて!なぁカナ...」

俺はつい振り返ってしまった。

いつもいるハズのカナがそこにいなかった。

そのとき俺の目から自然と涙がこぼれ落ちた。

俺とリホはその場で立ち尽くしてしまった。


その日の帰り道、無言のまま二人でヒコの家に向かった。


「ピンポーン」

玄関のチャイムを押すとヒコのおばさんがでてきた。

「あら、秋平くんに凛穂ちゃんじゃない。どうかした?」

普段とまったく変わらないおばさんの態度に2人は顔を見合わせた。

「あの、豊彦いますか?」

リホがそうたずねると、

「あれ?聞いてないの?今日から部活で遅くなるとか言ってたわよ。」

また顔を見合わせた2人。

「どうかしたの?」

おばさんが不思議そうに聞いてくる。

どうやらヒコが学校を休んだことを知らないみたいだ。

「実は今日、ヒコが学校を――」

「いえ。何でもありません。部活のこと聞いてなかったので。校門で待っていたんですが、中々来なかったので先に帰ってしまったんじゃないかって、明日会ったらシメときます。」

「ごめんなさいねぇ、後からちゃんと言っておくわ。」

そのとき俺は、なぜヒコのおばさんに休んだことを言わないのかリホに疑問を抱いていた。

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