表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/135

54 「ご主人様と呼ばれる歌姫」

この先の物語が気になったら、評価やブックマークで応援してくれると嬉しいです!

ざわめきが残る酒場に、沈黙が広がった。

舞台から降りた彼女の足音が、カツン、カツンと床に響く。

その一歩ごとに、人々は自然と道を開けていく。


「……誰を選ぶ?」

「まさか、今日の相手は――」


ざわつきと期待が混じり合う中、彼女の視線がゆっくりと動いた。

笑顔のまま、誰にも触れない。

そして――ぴたりと止まった。


ナギの席に。


「……え?」

ナギの心臓が跳ねる。

ざわめきが爆発した。


「おい、あいつだ!」

「初めて見た顔だぞ!?」

「嘘だろ、なんで新人が……!」


信じられないと叫ぶ声、嫉妬に満ちた視線。

だが彼女はまるで何も聞こえないかのように、真っ直ぐ彼の前へ歩いてきた。


そして、テーブルに細い手を置き、ナギの前で静かに身をかがめる。

その瞳は夜空のように深く、揺らめく炎を宿していた。


「――ようやく、見つけた。」


甘く、しかし抗えない響きを持つ声が、彼の耳を震わせた。


一瞬、世界が止まった。

ナギの喉が乾き、何も言えない。

周囲の喧噪も、熱気も、全てが遠くに霞んでいく。


目の前にいるのは、ただ一人――彼女だけ。

この先の物語が気になったら、評価やブックマークで応援してくれると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ